自動車塗装の自分史とSL蒸気機関車写真展〜田辺幸男のhp
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・最後の蒸気特急、常磐線の[ゆうづる]
326.  C62 特急寝台[ゆうづる]:平駅発着風景

〈0001:bO20336:[ゆうづる] 5レの連結作業中、夜の平駅〉
『C6223のフロントデッキには誘導掛が二人が乗っている。S41.10.』




〈0002:bO20355:[ゆうづる]平駅発車、ホーム先端にて〉
『初めてストロボ発行を試みた。S41.10.夜間撮影』




〈0003:bO20351:[ゆうづる]平駅到着、S41.10.2.〉
『早朝6時5分[ゆうづる]が平駅に到着した。秋10月ではもう暗かったのでストロボを使った。その効果はいかが。》


〈0004:bO70225:特急[ゆうづる]のテールマーク〉
『[ゆうづる]の最後尾の車両は20系ナハフ20でした。これは初期に製造された座席車でしたね。』




〈0005:bO20354:[ゆうづる]を引き継いだ EF80がスタンバイ〉


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〈紀行文〉
 常磐線を走る蒸気特急[ゆうづる]への関心が高まったのは41年の夏を過ぎた頃だったから、もうそろそろ今年の撮影シーズンが終わろうとしていた。しかし、[ゆうづる]のヘッドマークを付けたC62の姿をどうしても見たくなってシまい、秋から冬にかけて常磐線の平駅での発着や機関区での情景を求めて通いことになった。
ここでは、二つのフアイルに分けてその成果をおめに掛けたい。
 常磐線の平駅は日暮里起点で209.4kmの距離にあり、郡山へ通じる磐越東線の起点でもあって3面6線のホームを有する大きな拠点駅であった。ここは太平洋沿岸に面する福島県浜通りの中核都市であって、昭和40年10月には、ここまで複線電化が完成していた。
 平駅の南のはずれにある県道(今は国道399号:いわき市-山形県南陽市)の跨線橋の上からは平駅を発着する列車がな一望できたし、駅の西側に横たわる小さな丘との間には大規模な平機関区が設けられていて、多彩な種々の蒸気気機関車が忙しく出入りする様子がつぶさに伺えた。
当時住んでいた埼玉県南部の和光市から東京の下町を突っ切って国道6号線をひたすら北上する6間間ほどのドライブ耐えれば平市はすぐそこにあった。そして、夜の更けるにつれて、平駅を青森へ向けて次々とはっしゃしてゆく夜行列車を見送ることができたのだった。

その当時、鉄道趣味誌上で、「SLの活躍する常磐線で走行中の列車に向かって、フラッシュを焚いて夜間撮影を敢行するマニアが出現している」と伝えたり、夜間撮影による作品が掲載されるに至った。確か久ノ浜→四ツ倉間でサイドから大がかりな発光装置を連動させてフラッシュ撮影したもののようであった。背景の夜の闇に機関車が浮き上がって、白煙と共に情感のあふれる場面となっていたのだった。この前年から始まったC62牽引の寝台特急[ゆうづる]の走行区間は平−仙台間であって、下り列車は深夜、上りは季節にもよるが富岡−平間が夜明けの直後と云う状態であったから、冬の季節にはどうしてもフラッシュを焚かなければ走行写真は撮れなかったのであろう。
その頃の私は、冬の12月5日に催される「秩父夜祭り」に出かけて、提灯(ちょうちん)を沢山ブらさげた山車(だし」の運行と世空に打ち上げられて開いた花火を一枚のフイルム上に取り込む撮影技法を教えてもらったりしていた。そんなことから、ストロボを携えて平駅に向かったのは2回目の昭和42年1月14日のことであった。
先の一枚は、初めて夜の平機関区を訪ねた時のショットである。機関区の北方ので待ち構えていると、やがて下り[ゆうづる]が到着し、牽引してきたEF80が解放された。すかさずフロント デッキの左右に誘導と連結の係員をのせたC62がバックで近ずいてきたそして慎重に、しかも迅速に“卵連結”と読まれる客車にショックを感じさせない連結作業が進行して行った。
 二枚目は、その次に訪れた時の獲物である。下り[ゆうづる]の発車を平機関区側から撮ろうとすると距離がありすぎてストロボの効果が発揮できないだろうと考えて、駅舎側の北方で待ち構えていた。やがて、下り[ゆうづる]が到着、電気機関車が開放されるとC6222号が転線して連結作業に入った。やがて長音一発、0時43分発の下り寝台特急[ゆうづる]はダッシュして行った。
私は三脚にカメラを据えて、バルブ開放撮影の最中に閃光電球を一発焚いて撮影させてもらったのが、この一枚である。
それからは、フラッシュ撮影を我慢してすごした。
 さて、朝のの時間帯は上りの寝台急行が雁行して上ってくるゴールデンアワーである。
次の三枚は上り[ゆうづる]の到着風景である。アルバムの中に、ブルートレイン[ゆうづる]の最後尾に付けられたテーールマークのスナップを見つけたので掲げておいた。
やがて、春から終焉(しゅうえん)の9月末まで十数回に及ぶ早朝の撮影にのめり込んだ半年が続いたのだった。

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〈関連サイトのリンク〉
・最後の蒸気特急、常磐線の[ゆうづる]
322. C62 特急寝台[ゆうづる]:プロローグ
323. C62 特急寝台[ゆうづる]:快走 T ・木戸-広野-末続
324. C62 特急寝台[ゆうづる]:快走 U ・夜ノ森〜末続間
325. C62 特急寝台[ゆうづる]:ブルートレイン快走・夜ノ森〜末続
327. C62 特急寝台[ゆうづる]:平機関区にて
・常磐線アラカルト
329. 常磐線へのプロローグ・日暮里〜岩沼
―日本鉄道磐城線のシンボル:金山隧道の社紋レリーフ-
300. 常磐線 四ツ倉駅界隈(かいわい)
-住友セメント専用線・明治の古典SL:600号−
295. 波立(はったち)海岸を行く常磐線・四ツ倉-久ノ浜
328. 金山トンネル & 富岡界隈(かいわい)・竜田〜夜ノ森
304. 阿武隈川鉄橋を渡る・常磐線/逢隈〜岩沼

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