棋力の開発…勝率アップの決め手

 上達とは「学ぶ、打つ、習う」ことによって、碁の質が変ることにより達成されます。学んでも、考え方を変えなければ、つまり、今までの考え方を白紙に戻し、新しい「考え方」を自分のものにしなくては、上達しません。
このページはその「考え方」に焦点をあてています。部分より全体を重視し、広い視野からの見方を説明しています。今までの考え方と違うことが書いてあるかも知れません。その為に迷いが生ずる人もいると思います。その迷いが上達の入り口なのです。その入り口が見つかるまで、勝率が下がる可能性もあります。でも、その入り口が見つかると、飛躍的に良い結果が出てきます。

以上は下記参考図書のはしがきにあった内容をまとめたものです。この本は、私が色々な本を読んで得た考え方が凝縮されていて、初、中級者が身につければ、私の様に沢山の本を読まなくても碁理(棋理)を理解出来る素晴らしい本です。
尊敬する石田九段の説明を、自分の言葉に代え、強調すべきを強調して説明しました。

参考図書 級位者のための勝率アップの決め手

著者   石田 芳夫九段   小川 誠子六段
発行所  誠文堂新光社

本書は3部作になっていて、棋力にあわせて読んでいただける様になっています。
2004年6月現在出版社には在庫があるそうです。合わせて読めば、より理解が進むと思います。


基 本 編
01点、線、面の位置も大切 線は妨害されるかもしれない
位置によって打ち方が変わる
02線と面の効率を考える 面の確実度を減らせば線は省略できる
面の弱点に対応策があるかどうか
03目的を見直す時期 善意の連携が行き詰る時
「一段落」を見定める
04位置と石数で有利か不利か分かる 隅は辺より有利、石数は多い方有利
有利と不利は全局からの判断が大事
05相互の石数で戦い方が変わる 有利な場所では強く戦う
不利な場所での3つの心得
06石を働かせる方向と方法 石を働かせるのは全局で決まる
部分戦ではヨミに比重がかかる
07取りたいのは大きい方の石 どの石を取るか
取れば取られる場合もある
08シチョウは慎重に シチョウの追い方、追わせ方
シチョウにこだわらない打ち方
09ポンヌキの大小は場所と形による 中央ほど、無駄石がないほど大きい
働いてこそポンヌキ
10石の重要度は時期で変わる 要石をいつまで攻めるか
終盤では要石の転変が多い
11無駄のないアタリもある 今でなければ利かないアタリ
アテるアテ、アテないアテ
12気付かぬコリ形に気を付ける 石の効率の悪い形はコリ形
コリ形は気付かなければ何度でも
13発展の急所に注目 一間トビとボウシ
強弱の急所、勢力圏の急所
14クサッた石はしばらく無視 クサった石の判別法
クサらせるかクサらせないか
15ねらいを持った援軍を 援軍があるとき、送るとき
遠い援軍、近い援軍
16次の攻め、次の次の攻め 接近は攻めの前提
現実の攻め、将来の攻め
17攻防は相対性原理 石の強弱は比較の問題
相対性原理は石の調子に結びつく
18重と厚、軽と薄はどう違う 重いと軽い、軽いと薄い
薄いと厚い、厚いと厚み
19石をどう取るかが問題 味の良さか、働きか
働いて取るテクニック
20本当に怖い盤端 味方のはずでもすぐに裏切る
二重の盤端--隅には悪魔がいる
21広さ比べに勝とう まず広げる
相手の不自由な空間を作る
22厚みの2つの利用法 部分的利用と全局的利用
攻撃に見せる恐ろしい顔
23シマリも大場も仮の姿 碁に絶対はない
フリカワリが碁の本質
24カカリは定石と連動 選択肢を増やす定石の知識
定石は絶対でないとしても
25アキ隅の方向を考える それぞれの個性を生かしたい
布石の立ち上がりを意図的に
26第3線の弱点、第4線の弱点 長い押し合いは中央有利
現代は上から打つ時代
27死活はダメヅマリ注意 よけいなダメは災いのもと
ダメヅマリの前段階に気を付けよう
28ヨセは先手第一だが 先手かどうかは相手次第
死活ガラミのヨセと中央のヨセ
実 技 編
01背中を考えるヒラキ 模様の立体化とその妨害
広げれば隙がある
02根拠のヒラキを効果的に 根拠のヒラキは必要な守り
定石の最終手は全局を見て
03バランスで守る弱点 現在のバランスと将来のバランス
間接法と分散法
04根拠のある石は強い 厚い石と堅い石は戦いに強い
がっちり固める威力
05弱い石は行動が不自由 弱い石は周辺にまで悪影響を与える
フリカワリで弱い石を処理する
06追い上げの攻めは根拠を奪って 地を得しながらの攻め
双方の根拠の要点を意識する
07封じ込めは進出を止めて 進出のシン(芯)に一撃する
封じ込みの厚みをどう利用するか
08二重の目的を持った手を捜す 一つだけの目的はかわされる
全局を総合的に見る
09ウチコミは時期を考えて ウチコミは得か
ウチコミは全局の問題
10消しは背景を考えて 背景が変われば消し方も変わる
自分の模様にも働く消し
11「前へ」の精神を大切にしよう 未開拓地への先行は有利
相手の「前へ」は未然に防ぐ
12反発するには二段バネ 二段ハネアゲは勢力奪回
二段ハネオサエは進出阻止
13つながる厚さ、裂かれる薄さ 連絡は無形の財産
分断すれば戦いの主導権を握れる
14愚形回避か、目的優先か 接近戦では形より読み
気が付きにくい愚形の功罪
15守りの形を知っておきたい 後で強く打つ為の守り
一撃して守りの形を選択する手順
16「利かし」と「味消し」は紙一重 一方を利かせば他方の利かしが消える
利かしすぎては反動が怖い
17捨石か取られ石か 取られを防ぐフリカワリ
利きが多ければ捨石になる
18見合いは手筋の基本 本当に見合いかどうか
質が異なる見合いが多い
19石の急所を覚えよう 急所の一撃は攻めの起点
急所に来たら戦わない
20死活格言を参考に 死はハネにあり
ハネもフトコロのうち
2の1に手あり
左右同型中央に手あり
ダメのツマリは身の詰まり
相手の急所は味方の急所
オリキリは危険信号
キリ一本
中手は内外の攻め合い
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