死活はまず広さ、次に急所 ハネ殺し 6死8生

死活の基本は
1.生きるための広さの確保
(殺すのは生きるための広さを与えない)
2.広さを確保したら、眼形の急所に打つ
(殺すのは狭くした上で眼形の急所へ打つ)

広さ→急所とするのが基本です。

逆の順でも死ぬ場合がありますが、広さ→急所の順序で死ぬのであれば、
狭くして、急所へ打つを実践して下さい。

この順序を取る理由は
1.狭くした方が急所がわかり易い
 又生きる側からすると広さを確保した方が地が得なのでから、殺す側からすれば、狭めるのは当然。
2.一旦眼形を奪った後に、コウにより生き返った場合、狭くしないで、
 急所にうった場合は急所に打った手が持ち込みになって損をする。

上辺
黒が急所から攻めると生きる例です。黒1をハネから打つと死にます。

右辺
「6死8生」の6本並びのケース。
この場合、白から打っても、死んでます。

下辺
「6死8生」の7本並びのケース。
この場合、白から打てば生き。黒から打てば死にます。
但し、黒から打つ場合に、黒13と打つと白11と打たれセキになります。これは、まずハネが先という好例です。
白から打つ場合は白13と打っても生きますが、白10、または白11とまず広げる手から打った方が得です。

左辺
「6死8生」の8本並びのケース。
この場合黒から打っても生きます。

ハネもフトコロのうち

ハネが相手のフトコロを狭めるなら、生きる側からのハネはフトコロを広げるかというと、違う場合が多い様です。
フトコロがハネで広くなるケースというのは、ダメヅマリを利用したものが殆どで、一般的には、ハネではフトコロが広くならないということを理解してください。

「ハネは殆どの場合フトコロを広げるものでない」という説明の為に、6子8活を例にします。

この格言は
 1.6子しか並んでいない場合は死
 2.8子並んでいると活き
 3.7子だと先手が目的を達する
というものでした。

右図は7子が並んでいます。

<上辺>
黒1がハネ殺しです。

<下辺>
黒7がハネです。これで生きかというと、誤っています。
黒7はこの形では、何の意味もない手です。白12まで、3目中手で黒死となりました。
黒7ではD1、またはK1とサガリが正解です。これが広さを確保する手です。
生きるためのハネが良い手となっている形4例

<右上>
黒N9のハネを生かして、黒1で生き。黒3にダメヅマリの為、白N11のツギが打てません。

<右下>
黒5が黒N6のハネを生かした好手。やはり、黒7でN4と打てません。

<左下>
黒9が黒G1のハネを生かした手。白14でE1と打てません。
白10で白11と打てば、黒10、白12、黒13、白D2で黒の先手ゼキです。

<左上>
黒15が黒D13を生かした良い手。黒生きです。

4問全て白のダメヅマリを利用したものです。