棋力の開発…本筋の打ち方

 上達は、なだらかな斜面を昇るのではなく、階段を昇るようなものです。その階段とは知識でなく、碁に対する「考え方」の進歩です。「考え方」が進歩して、自分のものにした時、階段が1段昇れているということです。  碁を表面の手筋や手順にとらわれず、つねに原理に立ち返って考えるようになれば深みを一層増します。碁の原理「碁理」とは、石の働きをどう発揮させるかです。「碁理」に目を開き、「本筋」を打てるようになって下さい。

以上は下記参考図書のはしがきにあった内容をまとめたものです。この本は、私が色々な本を読んで得た考え方が凝縮されていて、初、中級者が身につければ、私の様に沢山の本を読まなくても碁理(棋理)を理解出来る素晴らしい本です。
尊敬する石田九段の説明を、自分の言葉に代え、強調すべきを強調して説明しました。

参考図書 級位者のための本筋の打ち方

著者   石田 芳夫九段   小川 誠子六段
発行所  誠文堂新光社  ISBN4-416-79816-4

本書は3部作になっていて、棋力にあわせて読んでいただける様になっています。
2004年6月現在出版社には在庫があるそうです。合わせて読めば、より理解が進むと思います。


基 本 編
01線から面へ 線の目的を考える
中央での面も考える
02薄い線と厚い線 相手の石との釣り合い
接近戦の石の能率
03打つ目的の連係を大切に 着意の脈絡
次の手との連係プレー
04石数の不利は戦いも不利 近寄る手には覚悟が要る
接近と接触の使い分け
05石数の有利は戦いも有利 接触戦の先手有利は方向を選べること
石数の多い方から追わない
06前に打った石を役立てる あきらめずに発想を変える
方向違いで気付かない損をする
07石取りの基本技術を覚えよう ウッテガエシとオイオトシ
ゲタとシチョウ
08シチョウアタリに注意 念を入れて確かめる
09ポンヌキとボンヌキ 効率の悪いポンヌキもある
あとくされの無いポンヌキ
10大きさより重要度 まず見分けること
カナメ(要)石への攻撃法
11アタリは奥の手 次に「アタリ」が好手
アタリの方向をよく考える
12愚形とコリ形は石の無駄づかい 愚形の証明
愚形強制と拒否の攻防
13じょうず(上手)コスまず 接触戦のコスミは弱い形
真っ直ぐとケイマの組み合わせ
14石の活力を殺してクサらせる 「クサる」とはどういう状態か
クサらせる技術
15援軍があれば強く打てる 援軍がある時は強く打たねばならない
遠くにあっても援軍
16攻めの得には2種類ある 「追い上げの攻め」と「封じ込めの攻め」
選択の場面
17攻めの応接は3種類 逃げる、生きる、サバ(捌)く
ワタリも「逃げる」のうち
18重い石、軽い石 重ければ行動不自由
重い石にならないよう
19石取りは両にらみで 一方を安全にすれば
連絡を断つのが基本
20盤端を味方にしよう 攻防に強い第1線
盤端に追う
21広い方へ打とう 広い方が得
どちらが広いか
22厚みは働いてこそ厚み 厚みは代償に地を与えている
厚みの価値は変動する
23シマリも大場も戦闘準備 シマリは地と厚みの共存
大場は誘い込み
24カカリは戦闘開始ののろし 手を抜けば不利になる
星の定石
25構想別、隅への着点  布石の順番 星と三々は別世界
布石の骨格は数手で決まる
26第3線は守り、第4線は攻め 第3線と第4線は性質が違う
確実性と発展性
27死活はまず広さから キズが無ければ
ナカデ(中手)とセキをしっかりマスター
28ヨセの最小限常識を知る 第2線のコスミ
先手と後手の味
実 技 編
01ヒラキの大小に原則がある 自分のモヨウ(模様)なら星下
立体的なヒラキ
02一立二析、二立三析 二間ビラキで安定する
状況の変化
03第3線と第4線のバランス 第3線は動じない
第4線は全局を視野に
04根拠は見た目より大きい 根拠は反攻の手がかりとなる
根拠作りとモヨウ(模様)作りは別物
05強い石に追い込め 厚みに近寄るな
生きている石は強い
06好手兼用は二手打ち効果 部分での形の急所
気付かぬところに攻守兼用
07「強」か「重」かコスミツケ 攻守が変るコスミツケ
攻めはコスミツケから
08モタレの攻め、カラミの攻め 一本調子では追いきれない
カラミの攻め
09ツメはウチコミ(打ち込み)の準備 一間の接近はウチコミ狙い
ウチコミの型を覚えよう
10地になるのは最後の最後 変化するのが碁
利きとコウに注意
11第二線は敗線、必要なだけ オサエが利かないところまで
第3線でも余計にハワ(這わ)ない
12背比べに勝とう 接触形は頭が急所
先行と封鎖
13サカレ形は共倒れ 気が付かないサカレ形
比較の問題
14空き三角、陣笠は愚形 不十分な働きの愚形
愚形の攻防
15悪形回避は休みでない 形を崩すということ
形の崩しあい
16利かした石は捨てよ キカシ(利かし)とは
先手でもキカシ(利かし)でない形
17捨石の利用法とは 第3線の石は2子にして捨てよ
捨石は恐くて楽しい
18「見合い」は序盤から終盤まで どちらか打てる
見合いの落とし穴
19攻め合いの原則と手筋 攻め合いは手数と眼形の問題
20実戦死活を丸暗記 考えていては間違える
死活特訓教室
99「キーワードで解く初歩の死活」で特訓してください 死活のキーワード

   

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