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[ハイスティック]

(マイナー〜メジャー)617条

スティックを肩より上にあげる。

解 説

パックに対しての競り合い、奪い合いで、近くに他のプレーヤーがいる状態で、スティックブレードを肩より上に上げる。(KISAでは腰より上でファール)

    このファウルは、スティックブレードが相手プレーヤーの顔、その他に当たって怪我する事を防止する為のものです。したがってレフリーはゲーム開始前にプレーヤーに対して「スティックは上げてプレーしない様に」注意説明するとともに、 その注意を怠ってプレーしているプレーヤーに対してはゲーム中にも警告し、ファウル及び怪我の発生を未然に防ぐ様に働きかける事が重要です。

ケース

  1. ディフェンスがパックキャリアに対してスティックをリフトアップしようとして空振りした際。
  2. 空中のパックやボールをはたき落とそうとした、等で見られる。
  3. 競り合いの中でスティックを左右に持ち返す時。

ジャッジガイドライン

  1. 相手の体(特に顔)にブレードやシャフトが当たれば即時ホイッスル。
  2. ディフェンスプレーヤーがパックキャリアを追いかける際にスティックを持ち替える場合、特に危険が無ければノーホイッスル。但し周囲に他のプレーヤーがいない事(危険で無く、他のプレーに影響しない場合のみ)。
  3. シュートやパスのフォロースルー、バックスイング時、ついつい上がってしまう事があるので注意。(これについては”腰から上基準”の時に注意。)尚、シュート時のバックスイング時に肩より上にあがった場合にはバッティングシュートとみなし、ノーゴールとする。
  4. スティックリフトによって双方のスティックが肩より上に上がれば下方からリフトしたプレーヤーにハイスティックの反則を取る。

ジャッジの判断ポイント

  1. 他のプレーヤーに危険を及ぼしていないか?(レフリー判断)
    たとえ相手にブレードが当たっていなくても、終始スティックが高い状態でプレーしている者には警告が必要。
  2. 相手プレーヤーのプレーの阻害要因になっていないか
    たとえ相手にブレードが当たっていなくても、顔付近にブレードが来た事で、プレーが阻害されたと判断される場合にはファウルが成立。例えば相手側のプレーヤーが驚いたり、ひるんだり、顔をそむけた事でプレーが一瞬でも止まった場合は反則が成立する。
  3. ケース2に対する補足説明

    空中のパックやボールをはたきおとす行為はハイスティックだが、周囲にプレーヤーがいない場合=危険で無い場合は

  1. ホイッスルでゲームを止め
  2. 反則を犯したプレーヤーには警告(マイナーペナルティは課さない。
    但し二度めはペナルティを課す)
  3. 反則を犯した方のチームのエンドゾーンフェイスオフスポットでフェイスオフとする。

ハイスティックに対する各団体の基準について

    ハイスティックは、その基準が各ホッケー団体によって若干異なるので補足します。

    東京のMHL、関西のKISAの5on5では、ハイスティックはブレードが”肩より上にあがった場合”となっています。しかし3on3の様なゲームスタイルでは”腰から上”でハイスティックとしている場合もあります。

    この基準の違いは、3on3についてはクラス分けの仕方によっては対戦するチームとの身長格差が大きい事が考えられます。

    つまり、ビギナー同士の対戦では大人と子供の対戦もありえる訳ですから、大人の腰の高さでも、子供にとっては十分に危険な高さになるのです。

    但し、同等の身長同士の対戦であれば、この”腰から上”基準は少々厳し過ぎるかな?と私個人は考えています。

    尚、3on3のゲームスタイルでは、セルフジャッジ、つまりプレーヤー自体がレフリーも兼ねる事が殆どでしょうから、ジャッジを簡略化して、”いかなる状況でもブレードを肩から上に上げた場合”にはペナルティとするのも、わかりやすい ので良いかもしれません。これは各団体の判断で良いでしょう。

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webeditor:kinop