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[チャージング]

(マイナー〜メジャー)604条606条

2歩、または2ストローク以上で相手に当たる。

 

解 説

2歩、または2ストローク以上で相手に当たる。

    (簡単に言うと勢いよく相手にぶつかる事)

    殆どの場合、勢い余って止まれずのパターン(マイナー)だが、故意に激しくぶつかった場合にはメジャー適用も有り得る。
    (故意かどうかは審判の判断)。

    パックの奪い合いの際の軽度のものはノーホイッスルだが、受けた相手がバランスを崩して倒れたり、パック保持できなくなるといった場合はホイッスル。

    このファウルは、プレーヤー同士の接触による怪我を防止する為のものです。故意に突き飛ばす、背後からぶつかるといった危険性の高い行為に対して科せられます。しかしホッケーにおいては、プレー中の選手どうしの接触は、ある程度は避けられないものですので、全ての接触に対してファウルとする訳にはいきません。したがって、チャージングについての基準を以下に説明します。

    (ガイド1)チャージングの判断としては以下の点をチェックする。

      @背後からぶつかったか?(チェッキングフロムビハインド参照)
      A手で押したか?
      B肘で押したか?
      C意図的にやったか?(避けられた接触を回避しなかったか?)
      D激しくぶつかったか?
      E結果として相手に怪我を負わせてしまったか?

チェッキング・フロム・ビハインドに対する注意

    1. キャリアに対して背後(死角)からのチェック(チェッキングフロムビハインド)については危険。
      ゲーム開始前にもこの反則は厳しく取る事を説明し、ゲーム中に発生したら即時ホイッスル。
    2. 意図的で無いにしても、背後からぶつかった結果、相手キャリアがパックを保持出来ない状態に陥ればファウルとします(危険回避義務)。
    3. また、パックキャリアを後ろから追っていき、壁際で手で押す、といった行為はボーディングとするが背中に軽く手が触れる程度で、相手のバランスを崩さないもの(押す行為でない)で有ればノーホイッスル。

       

ウォッシュアウト=ノーホイッスルなケース

    1. パック、ボールに向かっていき、両者が競り合いにおいて等しく均等に接触する程度であればノーホイッスルとする
      (双方どちらがファウルと区別つけられないから)。
    2. また同様に、プレーヤー同士が、であいがしらに正面衝突した場合もファウルには問わない。
    3. しかしこれらも同一試合中に多く見られる様なら危険回避の意志が無いとして警告(離れて!)注意しても聞かない場合は双方のプレーヤーを落ち着ける為にゲームを止めて、両チームキャプテンを読んで警告後、フェイスオフ。その後も続く様ならペナルティ対象とします。
      この措置の意味は、パックに対するプレーについては多少の接触は加味するし、反則には問わないが、それによって試合が加熱し、双方のプレーヤーのいさかいに発展する前にクールダウンする為です。
    4. 敵DFのコースプロックに対して、ボディカバーでパックキープ(ガード)しようとした結果、双方の腕があたる程度ならパックに対するプレーとしてノーホイッスル。(スティックリフト等)
      但し、その際に脇を開き、肘を曲げて相手を押す、といった行為(エルボーイング)があれば反則を取る。過度に押し合う様子が見られるなら警告(離れて!)それでも続くならホイッスル。
    5. 壁際のプレーで、パックの奪い合いで双方のプレーヤーの動きが止まってしまった場合、10秒以上その状態が続いたら一旦ゲームを止めて、その場でフェイスオフ。

 

オフェンスファウルとディフェンスファウルの判断

  1. パックキャリアが停止してその場でボディカバー(敵DFとの間に自分の体を入れてキープする事)をかけている状態に対して、その背後(死角)から敵DFプレーヤーがぶつかった、手で押す、といった反則行為を犯した場合、ディフェンス側のチャージとする。
  2. しかしキャリアがカバーリングした状態でドリブルを行い、停止してコースブロックしたDFを強引に抜こうとして押し倒してしまった、または激しくぶつかった場合はオフェンス側のチャージとする。

 

補足1.接触してもファウルにならないケース(テクニック??)

    それでは、双方が動きながら側面、または正面から接触した場合はどうなるか?

    例えば、ドリブルしてくるキャリアに対して、ディフェンスがコースブロックしつつ接近してプレッシャーをかける、それに対してキャリアがボディカバリングしながら迂回する場合だ。

    1. キャリア側が強引に相手DFを押し倒せばオフェンスファウル。
    2. ディフェンス側が勢いをつけてぶつかればディフェンスファウル。
    3. そのどちらにも該当せず、なおかつ危険が認められない状況であればノーホイッスルとする。

    つまりディフェンスプレーヤーがコースプロックして敵キャリアにプレッシャーを与えているところにキャリアが”強引に抜き”に行こうとするのを、ディフェンスが阻止する為に体を寄せて行く行為は反則とはならない。

     

補足2.試合中に良く見るチャージングのケース

    1.ルーズパックに対して、先に追いついたプレーヤーAがパックをコントロールしようとしているところに、後からきたプレーヤーBがぶつかってしまう。

      これは後からぶつかったプレーヤーBがチャージング。

    2.ルーズパックに対して、先に追いつきそうなプレーヤーAが、追いかけてきたプレーヤーBとパックの間に体を割り込ませてパックをブロックした際、ぶつかった。

      この場合には、プレーヤーAが最初からプレーヤーBにぶつかりに行っているようならAのチャージング。

      うまくコースブロックしたところに後ろからプレーヤーBがぶつかったら、それはBがチャージング。

    あ〜、やってもうた、、

    左図ですが、ヒジョーに際どいケース。
    前側の色黒のプレーヤーが、後ろの紫帽子のプレーヤーに気が付かずにぶつかったのなら、前側のプレーヤーのチャージングです。

    前側のプレーヤーが何らかのアクションを起こそうとしたときに後ろのプレーヤーが後ろから押さえ込んでいたなら、これはインターフェアです。

    パックをキープした状態だったらホールディング となります。

チャージングについてのKinopの判断

明らかにチャージにいっているものは論外として、ノーコンタクト=非接触を唱える以上は、相手選手と接触するようなプレーは基本的に全て反則と私は思います。

つまり、最初からぶつからない様に気をつけて無いのならば、ぶつかった際には容赦なくチャージングをとって良いと思います。

しかしその一方で、双方がフェアにプレーしながらのパック(ボール)の奪い合いにおいての接触については、双方のプレーの妨げにならず、また双方に危険を伴わないと思われる限りにおいては、私はそれ程チャージングに対して神経質になる事は無いと考えます。

相手を故意に突き飛ばす、または不注意によって相手にぶつかってしまい、結果として相手のプレーの妨げ、または危険姓のあるプレーとなってしまった場合にチャージングを取ればよいと思ってます。

尚、プレーヤーのスキルが上がると、スケーティングやボディバランスが向上しますので、ちょっとぐらいの接触ではバランスを崩さないようになってきます。ですので、双方のプレーヤーのスキルを見た上で、どちらかが一方的にフィジカルなプレーをおこなっていないのならば、それはパックの奪い合いとして、ある程度まではプレーを続行させても良いでしょう。

勿論、それはあくまでも双方のプレーヤーにとって支障の無い限りにおいて、である事を付け加えておきます。

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