岩波少年文庫全作品読破に挑戦! 全作品って??



そもそも岩波少年文庫全作品とは?

さて、岩波少年文庫の全作品を読破するという目標を作り実行するにあたって、当然ながら「はたして何冊読めばいいんだ?」という疑問が湧いてきた。そこで岩波書店のサイトをチェックすると、2001年8月15日現在で138冊が流通しているらしい。

おそらく100冊強だろうと予測していたので、まぁこんなもんかと思いながら作品名を見ていくと、なんとWeb上のリストには「トム・ソーヤの冒険」や「ハイジ」などの定番はおろか、ぼくが子供の頃読んで感動した「黒馬物語」「アンクルトムの小屋」など、載っていない作品がたくさんあるではないか!

手元にある何冊かの岩波少年文庫の巻末にある作品リストを調べてみると、発行された年によって、収録作品がかなり異なっており、全容がつかめない。 う〜ん、こんな状態では、全作品が何冊に及ぶのかサッパリ分からない。

ということで、とりあえず岩波書店に電話して訊いてみたところ、「なつかしい本の記憶」という本にリストがついているので参照してくれとのこと。ついでに、現在の刊行リストに載っていない作品について訊ねてみたら、「トムソーヤなどの定番は近い将来刊行予定がありますが、黒馬物語のように地味な作品については絶版になってしまっており、復刻予定もないんです。いい作品なので残念ですが、図書館や古書店で探して頂かないと…」と言われてしまった。

なんということだ! 「黒馬物語」や「アンクルトムの小屋」などの名作を読み残したまま「全作品読破」などというのは、いかにも片手落ちであるというほかない。更に、ぼくが未読のまま絶版になってしまった作品の中にも優れたものが多いに違いないが、「全作品読破!」などと言っているからには勿論それらも全て読まなければならない。良く考えると大変なことになってきたぞ。

岩波少年文庫に収録してある作品中、現時点で既に読んでいる作品は40冊強。勿論この中には、他の出版社から出た訳で読んだ物も多く含まれているが、この機会に全て岩波少年文庫版で読み直すことにした。そこまで潔癖である必要は全く無いんだけど、折角だから完璧を目指しましょうということで。少なくとも既読の作品に駄作は無かったし、名作は何度読み返してもいいもんだ。

その他未読の作品については、極力図書館を利用することにしよう。古本のチェーン店などに行けば、岩波少年文庫は1冊100円で手に入るが、既にぼくの本棚は書籍で溢れ返っているし、事情があって100円の出費すら厳しいという経済状況なのだ。まぁ、ぼくはコレクターではないし、あくまでその作品の世界をじっくり味わうというのがこの企画の目的なのだから、全て手に入れる必要はないでしょう(でも気に入った作品は買っちゃうんだろうなぁ)。

絶版になっており、入手が困難な作品について、どのような手段で読破していくかは現在考慮中です。市内の図書館を数件調べてみたところ、岩波少年文庫は何処でも新版に切り替わっており、版の古いものは無くなっているし、古本チェーン店では本の見た目の状態(新しさ)が重視されるので、おそらく古い版の作品が出てくる可能性は極めて低い。 結局は、昔ながらの個人でやっている古本屋などをまめに回ったりするしか方法がないのかな。そういう足を使った地道な作業は好きなんだけど、今は時間も金も無いので苦労しそうな予感がするなぁ。

蛇足ながら一言付け加えておくと、全作品読破という目標を作ってしまったが為に、作品数をこなす為の義務的な読書をしてしまうという本末転倒は避けたい。 一応目安で30才までに、という時限を設けてはみたものの、たかだか本好きのおっさんの道楽なんだし、重荷に感じないようなペースで、気楽に取り組んで行こうと思っている。

一応読み終わった本については簡単な所感を書きとめているけれど、あくまで個人的な愉しみの為のページなので、筋や作者の紹介をしているわけではなく、資料的な意味合いは無いので、他の人にとっては役に立たないと思います。 ただ、これを読んで、子供の頃に読んだ本を懐かしく思い出してくれる人がいれば幸いです。

自分でいうのもなんだけど、やり甲斐が有って、得るものも有って、しかもとても楽しい企画を思い付いたなぁと自画自賛してる(笑)。それなりの頻度で地道に更新していきますのでよろしく。

(20010815)


追記

「なつかしい本の記憶−岩波少年文庫の50年−」を購入した。 巻末の書目一覧を調べてみると、なんと現在までに刊行されている冊数は、合計で392冊!!! (2001年9月2日現在。おそらくまだまだ増える)。ぎゃふん。こりゃ30才までに全作品を読破というのは不可能だ(無理すれば出来ない事はないが、無理したくないので)。ああ、ライフワークになってしまった…。

(20010902)



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by ようすけ