[攻め方]

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1.フォーメーションの考え方

Banner Text 始めに、、、

    攻めにおいて重要になってくるのが、その組み立てとメンバーの連携 (フォーメーション) です。

    実際のゲームにおいて、敵と自分達とで、明らかに自分達の力量が遥かに上回っているのならば、個々人の個人技で点を奪っていって勝利する事も可能ですが、実力が均衡しているチーム同士の戦いにおいては、フォーメーションが重要になってきます。

    フォーメーションとは、チームの中で決めた約束事の動き です。「この場合は、どのポジションがどう動いて、どうパスを出すか?」という事を常日頃からチーム内でよく話し合い、そして練習しておくのです。

    最初は、一つ簡単なセットプレーを覚えてマスターして、徐々にバリエーションを増やしていく様にします。 

    それでは、3on3において最も基本的な、自陣ゴール付近(またはゴール裏)からの攻撃フォーメーションを説明します。

2.エンドゾーン、ディフェンスからの基本フォーメーション

Banner Text 基本ポイント

    1. ディフェンスへの バックパス からの組み立てを覚える。
    2. ディフェンスがパックを持ったら、第一フォワードはすばやく敵陣に攻め込む。
    3. 第二フォワ−ドは両サイドいずれかに位置。
    4. 攻撃は、必ず2人以上で行う事。一人は攻撃中の二人をフォローする。(2:1)
    5. 組み立てはパスを主体に考え、キャリアは 無理なドリブルはするな!
    6. フォワードがパックをもっている時、必ず ディフェンスポジションは後ろでフォロー 
    7. 攻撃時の各ポジションとの距離は 広く、大きな三角 をつくるように。
       

Banner Text 注意点

    1. バックパスのレシーブは絶対にミスるな!正確に、素早くレシーブしてマイパックにする事。
      もたついて敵に追いつかれたら無意味(ていうか大ピンチ!!)
    2. 苦しげなパスは駄目、パスは余裕をもって、相手にチェックに来られる前に、早め早めに。

Banner Text 図解

    まず、もっとも基本的な配置と、攻めあがりのコースから説明します。

    味方3人が 大きなトライアングル を作っている事に注目。点線はパスコース、実線はFW1の移動コースです。

 

この図はあくまでも理想形としてのパスパターン。
実際には相手が不動のパイロンでもない限りこんなに上手くはいかないが、

    1.DFからの組み立て

    2.FW2への縦パス

    3.敵DFの注意をFW2に引き付け

    4.FW1が死角から進入

    5.FW1へのラストパス

    4.敵DFの逆サイドからFW1のシュート

というシナリオだ。

Banner Text ディフェンスからの組み立ての利点は沢山!

    この様に、ディフェンス を基点にして、3人で攻めを組み立てるという事が基本かつ重要。まずこの形を作れる様にしよう。

    その為には、まずディフェンスに バックパス を出すことだ。

    ディフェンスへのバックパスの重要性

    1.攻め始めに余裕が出る

      1.敵を一人おびき寄せることが出来きる。(敵DFが一人減る)
      2.自分達の攻めの組み立てが、広くとれる=自由度が広がる。
      3.攻めの基点が決まることで、攻めのパターンとタイミングが取りやすい。

    2.組み立てのバリエーションが広がる

      1.DFはフリーな味方、FW1か2に対してパス出し、
      2.FW2は両サイドいずれかからセンタリングパス(シュートするぐらいのつもりで。)
      3.FW1はFW2のセンタリングにあわせて敵ゴールに突っ込んでいく。

    3.攻撃に厚みが出る。

      1.まずFW2のシュート、
      2.それが外れてもFW1のリバウンドシュートも狙える
      3.ゴール前であわせればチップインシュートも可能、

    4.アタッキングゾーンへの侵入スピードが上がる

      以外と論じられていないのですが、エンドゾーンからの攻めだしは、エンド〜ミドルゾーンで加速ポイントにする事で最終的な敵のアタッキングゾーンへの侵入スピードを上げる事が出来ます。

      これは例えばアイススケートでいうと、エンドゾーンフェイスオフスポット付近でフォワードかスイングターンして加速して一気に飛び出し、それに併せてパスを出すのと同じ理屈です。

      そうする事で、敵のディフェンスとの相対速度の差を活かして一気に抜く事が出来るからです。

       

Banner Text ディフェンスからの組み立ての欠点

    とまあ、よいことずくめのDFからの組み立てですが、全ての戦術にはメリットとデメリットが表裏の関係として存在しています。

    このDFからの組み立てにもデメリットは存在します。

    1.一旦エンドへ引く事に対するリスク

      自陣そのものがピンチゾーン なのだから、そこでのミス=パックを奪われる事は即、失点につながります。
      特に、DFプレーヤーはレシーブパックに対するコントロールをしっかり行なう事。 

    2.目標のゴールから遠ざかる事のリスク

      プレーが消極的になりがち。

      攻撃の目的は当然、敵ゴールにシュートを入れる事 です。
      そのゴールから遠ざかるバックパスは、ゴールへの距離=ゴールへの時間がかかってしまう戦術といえます。
      このことは、相手に守りを固める時間を作ってしまうという事にもつながります。

      勿論、その守りを再度崩す為にもバックパスからの組み立て直しは有効なのですが、あまりにもバックパスに固執するあまりにアタッキングでの有利な状況や絶対的なシュートチャンスを逃してしまう事は無い様に心がけましょう。

のフォーメーションの重要なポイント

最後に、このディフェンスからの組み立ての重要なポイントを一つ追加しておきます。

それは、ディフェンスプレーヤーも必ず攻撃に加わる意識を持つ事です。
更には、そして
それを敵にも感じさせる事が重要です。

ディフェンスからの組み立ては、ややもするとディフェンスは最初のパスだしをしてしまったら、そこで自分の役割が終わったかの様に気を抜いてしまう事が有ります。

それでは実質的には2人のフォワード対、敵3人という状態になり、戦術的に不利になってしまいます。

それでは駄目で、ディフェンスも常にゲームの流れ、敵味方のプレーヤーの位置に注意しつつ、何時でもパックパスを要求したりして、自分も攻撃に加わっている状態でないといけません。

そうして、常に敵の注意がDFにも向く様にしておく事で、敵からすると、3人の敵に対して、より多くの状況判断を強いられる事になる=つまり迷うことになります。

その迷いによる、一瞬の状況判断の遅れを突く事こそが、素早いフォーメーションの真髄です。


走れ走れ〜!

3.攻撃フォーメーションにおける様々な注意点(ポイント)

Banner Text ポイント

    上記の基本事項では、最低限の項目を説明したが、実際には上記以外にも色々と意識工夫する必要がある。それを記述しておきます。

    1.DFへの敵の引き付けは勝負どころ

      攻め始めにおけるDFのポイントは、

      1.エンドゾーンで、あまりパックを持ちすぎない事(攻めるかパスか、決断を早く!)。

      2.自分が最終ラインにいる時に、相手との勝負に出ない(抜きに行かない事)。

      3.パス出ししても気を抜かず、自分も攻撃に参加する( Pass & Go )。 

    DFがパックを持って、それに相手がチェックに来る瞬間は、実は攻めパターンを決める最大の分かれ目だ。これはDFのプレーヤー力量によって全然違ってくる。

    DFが圧倒的なパックキープ力をもっていれば、そこから相手をひきつけつつも自分も攻めを組み立てられる。敵にしてみれば取りにいっても駄目、待ってても駄目という、非常に厄介な相手となる。

    ところが、逆にDFがお粗末だと、バックパスが信用できないから迂闊に出せない、FW達もカウンターが怖いので自陣を離れられない。といった悪循環となる。

    そういう意味ではポジション決定のページでも述べたがDFの責任は重い!精進せよ!

 

    2.敵チェッカーに対して、個人技で抜くか、パスで逃げるか、はっきり決めておく。

      対戦する相手の実力や、自分達のチームのスタイル、そして実力から、事前にどっちを主にするかチームで話し合って確認しておく事。そうする事で、味方のサポートの仕方が違ってくる。

      但し、DFポジションのキャリアは、自陣(エンドゾーン)で無理なドリブルは絶対に禁物!自分が最終ラインなのだから、相手にパックを奪われたらアウトです!いかに自信があっても、テクニックに溺れては駄目! 

      ドリブルで行くにしても、必ず後ろに味方のフォローをつけておく=フォローがある状態にしておく事が基本(リア・フォロー = キャリアの後ろについておく事)。そうすれば、「抜けそうにないな、」と思ったときに

      1. バックパス(ドロップ)して後ろのフォロアーにパックを渡し
      2. 自分は相手のチェッカーをマーク(スクリーン)して味方の方へ行かせない様にする。
        (あんまりロコツにやるとインターフェアです)

      といった方法が取れる。

このページを読んでいるプレーヤーは初心者〜中級者の筈なので、ここはパスワークを中心にして頂きたい。個人技=ドリブルテク、という事だが、どんなに凄いテクでも、失敗して相手にカットされたらシマイだ(特にDF!!)。

この様に、ドリブルを主にして攻めを考える、というのは、つまりキャリアを中心に、キャリアを中心にそれを他のメンバーがフォローする、という事です。

このキャリアを中心にして、他のメンバーがどう動くか?という考え方は、ポジション固定の考え方から一歩進んだものです。

     3.チェッカー、あるいは敵DFに対しては常に二人コンビで攻める事!

    1. 一人で攻めない事。
    2. 攻撃は二人で、そして、残りのひとりはフォローの役割だ(主にDFポジション)。
    3. 攻撃は、常に味方を意識しつつ、みんなで攻める事を忘れない事。

      勝ちたい気持ちが強いと、パックを前に出そうという事だけしか出来なくて周りが全然見えなくなる。そうなったら、闇雲にパックをクリアしたり、敵にインターセプトされたりと、何をやってもプレーがつながらず、どんどん悪循環にハマる。

      パックを自分達が持っているという事は、それだけで有利な状態なのだ。攻めるのが無理そうだったらDFへバックパスを戻して組み立て直せば良い。そうやって相手を混乱させてやれ!その中で、攻める時にはパックをキープしている者は味方を頼り、サポートの人間は少しでも早く攻め込んでフリーなポジションを作りパスを貰おう。 

    4.攻撃フォーメーションの基礎は攻撃2人とフォロー一人の組み合わせ(2:1システム)。

      基本的にはFWの二人が攻撃、そしてDFがサポートを行う訳だが、このように、動いている二人と、それをフォローして味方のサポートや攻撃の基点となる一人の組み合わせは3on3のフォーメーションの基礎となります。(2:1 システム)

      攻撃の二人が手詰まった時に、一人がフリースペースで待機していれば、そこにパスを出して攻撃を組み立て直せますが、3人ともがランダムに激しく動いていたのでは、フリーポジションの一人を探すのさえ困難です。

      フォローするポジションは

      1. パックキャリアの後ろ45度でドロップパスに備える。
      2. 二人のFWから離れた位置で逃げパスを要求
      3. 背後のDFポジションでバックパス要求(これが一般的) といったところです。
         

勿論、理想はチームで考えたフォーメーションのパターンに合わせて3人がスピーディーに動ける事ですが、それを成すにはある程度の上達を要します。(例えばルックアップによって視野を広くするとか)

初心者〜中級者の方は、先ず、この(2:1 システム)をマスターしてください。

    5.両フォワードの攻めあがりラインを工夫せよ!

      ディフェンスがパックを持ったら、両サイドのFWは通常はエンドゾーンの45度位置から攻めあがる訳だが、攻めあがりのラインについては両FWが同じ様に走り込むのでは駄目。

      FWのどちらかは壁を背負ってサイドラインぎりぎりを全力で走り、アタッキングのコーナ付近から一気にゴール前に入る(切り込む)。

      もう一方は自陣のエンドゾーン45度からターンして加速してコートのセンター寄りを走る、といった様にする事。

      そうしないと、攻めが立体的にならず、相手は単純なディフェンスラインでコースカット、インターセプト出来てしまう。いわゆる、ラインがダブるという状態だ。

FWの攻めあがりコースラインの作り方の基本

  1. 基本的には、壁際で壁を背にした縦ライン
    (センターをクロスするのは上達してから)
  2. 一方のFWが壁際を走るなら、もう一方のFWはセンターエリアを走る。
  3. 攻め込みのラインは直線ではなく、大きな弧を描くようなイメージ
  4. 攻めあがりからシュート、シュートが失敗した時まで一連の流れでコースを考える。 

 この攻めあがりのラインのバリエーションこそ、自分達のチームの戦術となります。

ここはひとつじっくりとチームで話し合って下さい。 

補 足

フォーメーションには、正直なところ、これが正解、これが最強といったものは無く、全てはチームの中で決めていくものです。そして実戦で試して、駄目ならは反省して改良して育てていくのです。この、フォーメーション作りこそが実はチーム作りの醍醐味の一つと私は考えています。

このホームページでは、主にインラインの3on3、しかも比較的サイズの狭いコートでの戦術として考えています。

従って、前提としては、

  1. ノー・コンタクトルールなので、ボディーカバーやチェックなどの接近戦はなるだけ避ける。
  2. パスを主体として、ドリブルや個人技での攻めは控える。

また、対象はインラインを始めて1〜2年ぐらいの初〜中級クラスの方と考えています。

中〜上級プレーヤーにとっては、色々と??と感じる部分もあるかと思いますが、それはなるべくわかりやすくするために説明を省略しているのと、私(Kinop)が勉強不足のどちらかですので、逆にアドバイス頂ける方は、BBSか私宛にメールにてお願いします。

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