自動車塗装の自分史とSL蒸気機関車写真展〜田辺幸男のhp
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・瀬戸内の呉線に急客蒸機 C59、C62を訪ねて W
365.  安登越えの急行「安芸」 ・安浦−安登−安芸川尻

〈0001:m蒼S時代066-01.jpg:安登越えに挑む急行“安芸”〉

〈撮影メモ:1968.12.29.撮影〉
安登越えの16.7‰を駆け上る37レ「安芸」ノ勇姿をとらえることができた。
今にも雪がちらつきそうな空模様となってきた。
安浦-安登 間。フイルム:bP90113。

〈0002:bP70631:去り行く急行“安芸”〉

〈撮影メモ:昭和43年8月17日撮影〉
列車のサイドノ窓下にあしらわれた白線ガ鮮やかニ見えた。
2輌のオロネ10の帯とオシ17の窓配置が寝台客車編成の風格を一層高める。

〈0003:bQ10361:トンネル飛出し〉



〈撮影メモ:昭和44年12月28日撮影〉
松の生えている山の下のレンガ積のトンネルから飛出した急行“安芸”を牽引するC6223号。

〈0004:bQ10355:急行“安芸”疾走〉




〈撮影メモ:昭和44年12月28日撮影〉
手前は枯れすすきの草地、背後に畑から近くの山が見えた。
撮影ホイントは忘れてしまったが、夕暮れが近いようで、上りの急安芸が須波に近い辺りを走っている頃ではなかろうか。

〈0005:bP90132:安登への急坂をゆく、川尻の月の浦にて〉



+C+
【19】@-3-2:縦。
現在貸出しなか、
返却後に掲示よていです。
〈撮影メモ〉
 安芸川尻駅前から安登方面行きのバスで国道を東へ、月の浦停でおりて山の斜面を登ってポイントヲ探した。左なかほどの奥から右手に来て手前にカーブしている格好の場所だ。この先は16.7‰の安登越の急坂である。

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〈紀行文〉
 何度か呉線を訪れているうちに、撮影の目玉は急行「アキ」をとらえることとなっていた。
確か、1961年10月 、世に云われる「サン・ロク・トオ」ダイヤ改正によって 東京駅〜広島駅(呉線経由)の急行「安芸」 山陽区間昼行がうまれたのだが、やがて間もなく寝台列車化されたのだった。そして、広島到着が12時過ぎ、広島発が15時と云う瀬戸内の風景を楽しめる時間帯を走っていたのであった。また、1969年か、70年の頃からであったろうか、安芸の宮島と厳島神社の赤い鳥居が描かれていたヘッドマーク付きで運転されるようになり人気が高まっていたようであったからでもある。
所で、この呉線沿線は中国山地の世羅台地や吉備高原などの山麓の標高200m以下の低い山並みが瀬戸内海に接近していることから、海に沿って走る呉線には各所に小さな峠やトンネルが点在していて風景を楽しませてくれていた。その中でも最大の山越えは安浦から安登を抜けて、安芸川尻に至る約8qの内陸を走る「安登越え」であった。
ここは瀬戸内で最も高い山で知られる最高地点 839mの野呂山高原(のろさんこうげん)から南へ延びる尾根が瀬戸内海に迫っているところであった。この高原は中国地方の脊陵である中国山地からは少し南に離れた位置にあって、約8000万年前にマグマが地表に噴出してできた流紋岩が
約300万年前の激しい地殻変動によって隆起して出来たものとされている。この尾根が次第に高度を下げて瀬戸海に没するまでの間にある鞍部に向かって16.7‰の旧勾配ではい登って最高地点の標高 46.9mの安登駅を通って、次の入り江に面した安芸川尻へ向かっていた。安登駅の南にあたる海の方向には高い丘陵がながめられたが、北側には水田が広がっていた。この野呂山高原の山頂まで一気に登るには「さざなみスカイライン」(県道)が安芸川尻の街から通じていて、その途中にある鉢巻展望台(高440m)からは対岸の四国も眺めることが出来る素晴らしさであると云う。
そこで、最初に目をつけた撮影の場所がこの「安登越え」だったのである。この安登越えの16.7‰の勾配では「C59形の方がC62型よりも空転しにくい」と乗務員たちから評価されていたとの話を聞くにつれて、ここでC59の牽引する急行「安芸」を撮ろうと決めて出かけたことがあった。
今となっては撮影ポイントを特定することが難しいのでお許し下さい。

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◆『瀬戸内の呉線に急客蒸機 C59、C62を訪ねて T 〜 Z 』のリンク
191. プロローグ:海辺を疾走するC59・須波-安芸幸崎 間  
128. 冬の沼田(ぬた)川堤防から須波海岸へ・三原-須波−安芸幸崎
366 瀬戸内の浜路を走る・呉線のどこかで
129.  夕暮れの寝台急行( 安芸 」 ・ 忠海〜安芸幸崎  間
202.  通りすがりのC59 ・広−安芸阿賀 間 & 天応−吉浦 間
113. 昼下がりと夜の糸崎機関区にて 」  
−スナップに添えて、ゴイラー用水とその管理-