自動車塗装の自分史とSL蒸気機関車写真展〜田辺幸男のhp
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・初夏のオホーツク探訪/番外編

058.  最長直線区間へ向かって白老発車 ・室蘭本線/白老→社台)


〈0001:〉 
白老発車 室蘭本線・白老→社

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〈紀行文〉
 オホーツクの旅のフイナーレとなった女満別の水芭蕉に別れを告げて、国道39号線へ出て、北見の市街、そして留辺蘂(るべしべ)を抜けて標高 1,050mの石北峠超えに取りかかった。この留辺蘂と云う変わった響きのある町の名を聞くと何故か、必ず石北本線の“あの常紋信号場”の懐かしさを覚える情景が頭をよぎるのだが、今回は初めて知った地名の由来が脳裏から離れなかった。それは北見山地を抜ける上紋峠や浮島峠などを調べていた所、“るべしべ”と云う地名は一カ所でないことを知った。そこで地名考をひもどくと、『アイヌ語で「道」のことを「ルー」といい、「越える道」を「ルペシュペ」と云ったから、これらの語を用いた地名は北海道や北見地方でも少なくない。』とあったのには驚かされた
さて峠道にもどると、この明治に開削されたトンネルのない峠道は急勾配のワインデングを繰り返してやっと尾根に近づいたらしい平地に出た。そこには茶屋とも土産物屋(みやげものや)のような店が数軒会って、やっと難所であった峠を越た渡したちも一息入れることにしたが、天候は下り坂で雲行きは怪しくなって来た。ここからは一目散に峠を下って旭川で夕飯にありついた。ここからは体力勝負で夜のドライブを続け、苫小牧を抜けた先の国道36号線脇に設けられている「ポロトコタン」(アイヌ集落を復元した施設で、アイヌの人々の歴史や文化に触れることができる。)の駐車場へ入り夜明けを待つことにした。
さすがに道内屈指の多忙線区だけあって轟音をとどろかせて通過する列車の多さには度肝を抜かれた感じだった。
そらの白み始めるのが早い北国のことなのであったが、仮眠を充分にとったことから、逆行にならない程に陽が昇ってから、線路脇の高台に登って白老駅から発車してくる列車を何本かねらった。この線路のすぐ向こうは国道で、その先には太平洋が広がっていた。そして、この「ポトロコタン入り口」の右手にある小高い丘の上の牧場を横断して反対側を眺めると、日本一長い直線区間が延々と見えていた。その足下の丘のすそを回ると、その地点から28.7Km、の沼ノ端駅手前まで延々と直線区間が続いていると云う二本最長直線区間に入るのであった。この直ぐ先では、サラブレッドなどの競走馬の育成牧場の馬たちを前景に直線区間を疾走するSLの撮れる撮影ポイントが近くにあるらしいのだが次の機会にゆずることにして、アイヌ部落の開店を待って朝食にありついた。

撮影:昭和47年5月連休
ロードアップ:2010−06.

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・「初夏のオホーツク海岸探訪」シリーズのリンク
245. 天北峠のキュウロク重連・名寄本線/一の橋−上興部
246. 沙留(さるる)海岸、コムケ湖・名寄本線/豊野−沙留、小向−沼の上
247. 渚滑川と紋別ゴールドラッシュの痕跡・渚滑線/渚滑付近
196. 夕暮れの網走川橋梁にて (湧網線・常呂駅&大曲仮乗降場)
197. 水芭蕉の咲く網走湖湿原 (石北本線・呼人−−女満別)
116. オホーツク海岸の初夏 百花繚乱(りょうらん) 釧網本線 原生花園