医王寺では、境内の至る所に季節の花を植えています。それは、医王寺に訪れたすべての方の心を癒して差し上げたいという気持ちからです。医王寺に参拝に来て頂いた方が、境内の木々や草花をご覧頂いて、自然とのふれあいから大事な物を心で感じて頂ければ幸いです。私たちが自然から頂けるもの。それはそのまま仏さまからのメッセージでもあるのです。
医王寺は幸いにして広大な寺領を有しています。これからも境内の整備・管理を精一杯行い、季節感あふれる寺院を目指します。
○ 萩(はぎ) 9/10〜9/25頃
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医王寺は、第32世住職が晋山した昭和51年頃、杉の木や松の木がほとんどでした。 そのため日の光が遮られ境内は薄暗く、うっそうとしていました。紫陽花は、そのよう な様子の中、境内を美しく景観を良くするために、昭和52年から植樹が始められました。 当時、境内のいたるところに挿し木で増やしたため、紫陽花の株は急増しました。 昭和60年頃から、平成5年ころまでが紫陽花の株数がもっとも多かった時だと思われ ます。 おかげさまで、医王寺は苔と紫陽花の寺として広く知っていただくようになり、梅雨 時期がもっとも美しい寺院と紹介されるようにもなりました。 現在は紫陽花だけでなく、他の草花も境内に植樹し、1年を通じて花の絶えない寺院 を目指しているため、紫陽花の株数は以前より減少しています。しかし少ないとは言って も、現在でも300株程度は残り、毎年元気な花を咲かせています。また、医王寺の土壌 に馴染んだ紫陽花たちは、それぞれ大変大きく成長していて、存在感がちがいます。 1株で花が30を超えるものがたくさんあります。 医王寺の紫陽花は、普通の紫陽花が9割です。あとの1割は、 になります。また、植樹の時には白い花の紫陽花を数多く植えたのですが、様々な色 の紫陽花が存在します。つまり、紫陽花の花の色は、その土壌の成分によって変化し ていくようです。 |
○ 紫陽花(あじさい) 5/25〜7/10頃
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医王寺に植樹されている皐月の大半は、枯山水の庭園の中にあります。枯山水の 庭園は江戸時代初期(1620頃)に造園されていますから、その当時から脈々と受け 継がれた命が実を結び、今年も花を付けていることになります。 医王寺は長い歴史の中で、手が付けられないほど荒廃してしまった時代もあります が、歴代住職の努力により、庭園はすっかり整備され、皆さまにご覧いただく価値の あるものとなっています。 枯山水の庭園は造園師と言われる、小堀遠州もしくは運敞僧正に敬意を払い新たに 木々を植樹することはありません。造園当時の様子を後世に残していくことが大事だと 考えます。そのため、皐月は剪定して形を整えるだけです。 皐月は躑躅(つつじ)科に属し、正式には 一種なのです。皐月と躑躅の明確な違いは、開花時期が遅いことと、葉っぱが躑躅 よりも小さく堅いという点で区別することができます。また、花の色もピンクや赤系が 多いようです。 |
○ 皐月(さつき) 5/10〜6/10頃
○ 八重山吹(やえやまぶき) 4/15〜5/5頃
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医王寺では、著莪は比較的新しい花になります。平成5年頃、5株ほどの植樹から 始まりました。境内のなかで、もともと茶畑だった場所を選んだのですが、土壌が肥沃 なためわずかな期間に成長し、株数も爆発的に増えました。著莪の総面積は、 10,000uにおよぶと予測され、現在も増え続けています。 著莪は 他で見ることが出来ないほど密集して生育しています。その様子は、「著莪の藪明かり」 ということわざを実感できるほどです。 しかし、著莪の花ひとつひとつの寿命は短く、朝に花開き、夕方にはしぼんでしま います。そのかわり、1株あたり30程度のつぼみがあるため、順番に花開き、 約1ヶ月間は著莪の可憐な姿を見ることが出来ます。 「しゃが」の名は、 とも書きます。その他に「胡蝶花」とも呼ばれています。 |
○ 著莪(しゃが)、胡蝶花(こちょうか) 4/10〜5/10頃
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○ 八重桜(やえざくら) 4/15〜5/5頃