アオリイカ最前線
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根掛かり


エギングをする上で、根掛かりは避けられないものです。エギ1個が1,000円近くするので、根掛かりしてロストしようものならかなり凹みます。しかも、それが良く釣れたエギならそのショックは計り知れません。更に、時合いと重なってしまったらラインシステムを組む時間がむだにもなります。

あらかじめラインを太くしておけば回収率は高くなりますが、飛距離や感度が低下してしまうのでやたらと太くもできません。

エギンガーにとって根掛かりは致命的。今回は、そんな根掛かりについて考えてみます。


☆根掛かりしないのが一番ですが・・・


エギをロストしたくないのなら、根掛かりしないのが一番の方法です。

カンナの下半分を内側に曲げて根掛かりしにくくする、あらかじめ地形を確認しておく、スローシンキングのエギを使用する、ラインを太くする、フロートラインを使う(ラインが浮くので、エギが真上に跳ねて根掛かりしにくい)、ボトムをとらない・・・等々あります。

また、基本的には海草は沖には少なく、手前に近づくにつれて多くなります。エギが足元付近まできたら、フォールを短めにとって中層〜表層をキープしましょう。

他には、エギが着低した後、最初のアクションを入れる時はエギの頭を上にむける感じで軽くシャクリます。そうすることで、万が一根掛かりしていても、ダメージを最小限にすることができます。

人工的な障害もあります。
ブイが海に浮かんでいれば、ブイの下には必ずロープがあるはずです。漁師さんが仕掛けた網や、海底にあるロープなども根掛かりにつながります。目で見れば解るものが多いので、気づいたら、当然エギを投げてはいけませんし、仮に引っ掛かったとしたら、まず回収できません。
即、場所移動です。

アオリイカがいるところは根掛かりもしやすいところ。根掛かりを恐れず果敢に攻めなければ、釣果はのびないでしょう。



☆根掛かりからの救出法


強引にロッドをしならせて根掛かりを外そうとすると、ロッドが折れる可能性があります。ラインを引っ張るときは、ロッドに負担をかけないようにロッドとラインを一直線にして引っ張ってください。

不幸にも根掛かりした時は、まずは根掛かりの状況を確認します。

最初に、軽くテンションをかけてみましょう。海草などに引っ掛かっているのなら、波にあわせてエギが揺れるような動きをします。そんな時は、ロッドとラインを一直線にしてジワリジワリと引っ張る力を強くしていきますが、ラインが切れる寸前まで強くしてそのままのテンションを保ち続けます。よほど深く根掛かりしてなければ、しばらくすると海草が切れてエギを回収することができます。
コツはじっくり時間をかける事で、徐々に海草がちぎれていくのを感じながら、引っ張り続けることです。この方法で海草に掛かった大抵の根掛かりは回収できます。

もし、岩などに掛かっているようでしたら、エギを引っ張ってもビクともしません。周りの人の迷惑にならないように左へ右へ移動して、引っ張ってみると外れることがあります。それでもダメなら、リールからラインを少し出して、手でラインを力強く引っ張ります。そして一気にラインを離して、その瞬間にリールを巻くと外れることがあります。また、竿先を小刻みに震わせながら、ラインをもう片方の手で弾くと、その反力で外れることもあります。

無事に根掛かりを外すことができたら、カンナの状態を確認してください。海草が引っ掛かっていたら取り外し、カンナが広がっていたら修正します。ラインのチェックも忘れずにしましょう。

何やってもダメだったら、ラインが出ていかないようにドラグを締めるか、または手でスプールを押さえて、ロッドとラインを一直線にした状態でゆっくり後退するとラインが切れます。

根掛かりしたときの被害を最小限にするために、PEよりもリーダーのほうを弱くしておき、PEとリーダーの結束部でなく、リーダーとスナップの結束部で切れるようにするのも一つの工夫です。


☆根掛かり回収機あれこれ


根掛かり回収機をいくつか紹介します。



「レスキューロボ」
リーズナブルですが、使うのにコツがあります。



「ルーバ ウノ」
高価ですが回収率は高い。
ラインが短いので長いものに交換しておこう。


期待の新商品。その名も「おかえり」
エギ専用の根掛かり回収機で発想がおもしろい。
はたしてその性能は?


ヨーヅリのエギは、フックが曲がるようにできているので根掛かり回収率も高くなります。

今まで根掛かり回収機をつかってきましたが、使い方にコツがいるものや、あらかじめ巻かれているラインが短くて交換が必要なものもあり、どれも満足いくものではありませんでした。

海の中にエギが残れば、環境問題にもつながってきます。エギが海中でユラユラ揺れていたら、それが誘いとなってアオリイカに被害があるかもしれませんし、アオリイカのスレが進行することも考えられます。

エギの回収はエギングの永遠のテーマです。個人で根掛かりしない工夫をするとともに、釣り具メーカーには、ぜひともよい商品を開発してもらいたいものです。
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