自動車塗装の自分史とSL蒸気機関車写真展〜田辺幸男のhp
SL写真展 ( INDEX )〜アメリカ & 日本現役
|
HOME
|
SL写真展 ( INJEX )
|
田辺のリンク集
|
(メールは上の
SL写真展 ( INJEX )
にある送付先へドウゾ。)
…………………………………………………………………………………………………
・ロイヤル ハドソンの牽く“サザン・スチーム・スペシャル”・サザン鉄道
071.
“Crecent
:
三日月”ルートを走る
CPR 2839号
・南武
〈0001:〉
〈0002:〉
…………………………………………………………………………………………………
〈紀行文〉
この“Crecent(三日月)”は南部を地盤にしているSR(サザン鉄道)が誇るニーヨーク発、ワシントン、アトランタを経由してへニューオルリンズに達する11 ,377マイル余を走破する夜行特急列車デアった。コノ優等列車を牽引したのは、現在ワシントンのスミソニアン科学歴史博物館の巨大ガラスウインドに飾られているサザンのコーポレートカラーのダークグリーンに塗装されたパシフィックであったことは余りにも有名である。現在も、コノ名を冠した“Crecent”がAMTRAKの手で運行されている。
ここでは、このルート上を1979年の早春にSRの“
Southern Steam Special
”として、最初の列車が royal hudsod の称号を許された元CPR(カナデアン・パシフィック鉄道)の♯2839に牽引されて走ったのであったその出で立ちの美しさはグリーンではないが、ワインレッドにゴールドのセタリングで装ったロイヤル ハドソンは昔の“Crecent”を思い起こさせたのであろう。
アメリカでは1950年代になると蒸気機関車の運用は殆ど本線からは消えてしまい、その代わり1960年代になるとイベントのために生き残った蒸気機関車を復活させて運行させる行事が幾つかの地方で始まった。それらの草分けとして知られるのがSRが元Southern Railwayの♯4501を使って遠足遊覧運転をはじめたことであった。
この♯450は2−8-2の車軸配置を持つSR最初ののミカドで、632ンチの動輪直径を持つ貨物機であって、1911年にボールドウィン機関車工場で作られた。1948年に引退し、Kentucky & Tennessee という運炭鉄道へ.12として1964年まで働いていて、スクラップになる直前にChattanooga の Tennessee Valley Railroad (TVRR) という保存鉄道に引き取られ整備され活躍していた。それを1966年から1979年頃までSRがリースしていたのであった。
SRではこのほかにも、非力の♯722(2−8−0)、♯610(2−10−4)などの動態保存機を用意して本線上の蒸気復活運転を続けていたのであった。
このような行事は次第に盛大となり、運行される客車の輛数モ増えて長大編成になって来たこともあって、牽引するSLも大型気が走る機会が多くなっていた。SRの持つ大型機である元T&P(テキサス・アンド・ぱしふぃっく)の♯610が動輪バランスの調整で修理中であったことから代替え機を探していたようだ。
そしてペンシルバニア州の二人の鉄道ファンの共同保有になる♯2539をリースして、1979〜80の二年間をSRのレタリングを付けて“
Southern Steam Special
”を牽引する運行に起用されることになり、多大な注目を浴びて迎えられた。
今シーズンの皮切りとして、首府ワシントンの隣町のアレキサンドリア(バージニア州)から南部ジョージア州の州都アトランタ間の626マイルを二日掛けて走る“sou ROYAL HUDSON STEAM SPECIAL”が催されたのは3月の初めであった。アメリカに滞在してから各地の保存鉄をたずねましたが、今回は本線上を高速で駆走する十数輛の客車列車を牽引した蒸気列車を見るに付けて往年の全盛時代のアメリカ大陸の蒸機の世界の一端を覗いたような気がしたのでした。
出発点のアレキサンドリア駅付近は混雑しており地理を確かめる時間がないので、遠回りしてやっと立派な複線の線路に出ました。春とは名ばかり、気温は0℃を割り寒い日のスタートでした。不安が的中して、手前の上り線にはAMTRAKの列車が接近し、ROYAL HUDSONとのすれ違いを演出してしまいました。その直前の一瞬を手持ちのコニカプレスで捕らえましたが、スリル満点の第一発目ではありました。一方の三脚に取り付けたローライ66は空振りとなってしまい残念至極となりました。この時のしーんが私の出遭ったロイヤル・ハドソンとの最高のチャンスであったことが後から判りました。
この列車に乗るには予約が必要なことは当然ですが、その費用は、一日35ドル,展望車は10ドル追加。中々の人気で予約がとれないのはいつもの通りです。
次の駅である南北戦争の古戦場のあるまなさす(Manassas、VA)までは西にむかいますが、ここで大勢の鉄道ファンに迎えられ、暫時停車、火床の整理を行ってから発車向きを変えて南へ向かいます。
今日の旅程であるアレクサンドリア(Alexandria, VA)からサリスビリ(Salisbury, NC)までの300マイルの大半は豊かなタバコ・綿花などの作物と陽の光の降りそそぐ大農園が広がっている赤土が特徴の高さ200〜1000フィート(50〜300m)の比較的低くて、なだらかに起伏している丘陵の連なるピートモント大地を貫いて走ることになる。
この台地は大西洋海岸沿いの平地とアパラチヤン山脈の最東側を南北に走るブルーリッジの山との間に広がる高知で、その巾はバージニアからノースカロライナ州荷架けて最も広くなる。この「ピードモント」という名前は、イタリアのピエモンテ(Piemonte)地域に由来していて、アルプス山脈に囲まれた平野とい云う地理的特徴を持っていて「山脈の足」を意味しているとか。そしてブルーリッジの山々から流れ下る数多くの河川が東に流れ下っており「クレッセント」が停車している、Manassas, VA→Charlottesville, VA→Lynchburg, VA→・Danville, VA→Greensboro, NC→Winston-Salem, NC→High Point, NCなどは何れも特徴のある街が繁栄していた。列車は皆に似に、
そして列車はChharlottesville(VA)、Lynchburg(VA)、そしてノースカロライナ州に入ってタバコ産業の牙城である、Greensboro(Nc)、Winston-Salem(NC)とゆっくりと停車して、遂に本日の終点となっている中間点のSalisbury(NC):さりすべりに)一泊することになったのであった。
私はこの間をやや離れているが並行に南下する国道をひたすら追い掛けながら、二回くらいの走行写真の撮影を試みましたがベストの撮影ポイントは探し得ずに、今日の終点まで来てしまいました。しかし、国道ではSL狩りの車もけっこう見受けられ、顔見知りになり情報も次第に豊かになって来るのは有難いことです。 そして石造りのこじんまりとした駅舎の向かい側が広いヤードになっており、客車から切り離された♯2539は側線に入りライトアップされて一晩を過ごしたのでした。
所で丁度中間点に当たる、この小都市は1860年代の南北戦争時に南軍の捕虜収容所が設けられていて、その跡地が後国立軍事墓地として整備され、北軍に参加した各州の慰霊碑が建てられており、訪れる人々も多かったようである。
翌朝は雷雨まじりの悪天候をついて列車は豪雨の中を物凄い蒸気を上げながらアトランタに向けて発進して行った。私は次回のロケハンを兼ねながらワシントンに戻ってロイヤル ハドソンとの初見参は終わったのでした。
さて、このロイヤル・ハドソンの正体であるが、CPRの♯2839号で、車軸配置はハドソン型の4−6−4であり、高速旅客列車用として、1937年にモントリオール機関車会社
で建造され、1960年までモントリオール地域の通勤列車に活用されていた。引退後はトロントのOntario Science Centerに1969までてんじされていたが、個人の鉄道ファンに売却されてペンシルバニア州へ移動した。その♯2839をサザン鉄道がリースして、1979と80年の二年間を運行することになったのである。
その後の動静を記すと、1980年末にはデラウエア州のGreenbankにある保存鉄道のWilmington & Western鉄道に保管された。そして1984年に一度だけBlue Mountain とReading鉄道を走った。その後、近くのLehigh Valley Scenic Railroad(リーハイ渓谷観光鉄道)がリースし、ペンシルバニア州のAllentownに移動し、BethlehemからSteamtown(世界最大のSLコレクション誇る鉄道博物館)までのチューリスト列車の終末運転を予定している。更にSteamtownから
CPの流線型近距離旅客機である“ Jubilee (4-4-4)”を買収して♯2839との重連運転を考えているとのことだ。
この2800型は1931年から9年間の間に65輛が整合され、1939年の英国皇室のカナダ訪問の時に一貫して御召牽引機として活躍したのが#2850で、モントリオールから大平洋岸のバンクーバーまで3200マイルを走ったことから、このH1cクラスの2800系の45輛に王冠エンブレムがランニングボードの前端両側に取り付けられ、,ロイヤル・ハドソンと呼ばれているのである。
そこで、その諸元をデーダブックから拾ってみると、
・動輪直径:1905mm
・機関車重量:164t
・使用蒸気圧:19.3 kg/平方せんち
・シリンダ(直径×ストローク):558X 762mm
・牽引力 25,957kg
(内ブースター 5,436kg
・燃料:石炭ストーカー焚き
・テンダー:石炭 19 t、水 75立方メートル
それに、サザン・スチーム・すぺしゃるの列車編成は、
.#2839機
・増結水槽車
・次位補機(ディーゼル機関車)
・荷物車 2輛
・食堂車
・鋼製客車(テープ録音用・主催者指揮及スナック用)
・空調付,窓付、鋼製客車13〜16輛
撮影:1979年
発表:「れいる」誌・1979年10月号、aD19.
…………………………………………………………………………………………………
・「ロイヤル ハドソンの牽く“サザン・スチーム・スペシャル”」シリーズのリンク
072. タバコ都市を発射する“Dogwood Steam Special”・ノースカロライナ州
031.
チャタヌガ・チューチューからの
CPR 2839号
・テネシー州
073. “Peamont Steam Special”のCPR 2839号・テネシー州