社会、生活編

 

 
 
 
 
 

社会、生活編のタイトル
1.村長の車 11.守衛は中に入れない。
2.偽札 12.モンキン、キラキラ
3.交通違反者と言い訳 13.猫ものんびり
4.信号機と停電(その1) 14.見積もりは時価
5.信号機と停電(その2) 15.インデペンデンス・デイ
6.朝のちびっこヒッチハイカー? 16.白い雪原??
7.道路の穴が石で埋めてある訳 17.道路横断は命がけ
8.花の季節は実りの季節 18.追突事故
9.道路工事はつるはしで 19.盗み聞き
10.手抜き工事? 20.2週間のジンクス
21.いかにしてインドネシア語を覚えたか

 


    村長の車
            工場の車が故障したため、急遽村長が車を出してくれることとなった。車はジムニーで4人分の座席ありとのこと。

            助手席に乗ったが、床が腐って存在せず、埃まみれに。ちなみに“後部座席”は荷台に普通の木の椅子を縛り

            付けてあった。

    偽札

          現地の会社の社長から、ルピアの偽札を見せてもらった。印刷はかなり雑でこんなので騙される人いるのかな?

           でもずいぶん使い古されていたなあ。

            記念に本物と交換してもらいお土産に。しかしルピア紙幣の偽札造っても元が取れるのかな?

       交通違反者と言い訳

        迎えに来た訪問予定会社の社長の車が進入禁止違反で警官に捕まった。運転手は免許証も出さず警官にひたすら

            言い訳をしており、警官もいっこうに切符を切る様子もなく説教らしき小言を言っている。しびれを切らした社長が

            窓から顔を出し運転手を呼び戻し、二言三言話しをして何か渡した様子。運転手はそれを免許証に挟み警官の所へ

            行き、初めて免許証を警官に渡し、さらに何か言い訳をしている。警官は免許証に挟まれたものをさっと抜き取り、

           免許証を見もせず、ぽいっと運転手の返した。そして手でさっさと行けと合図をし、背中を向けて言ってしまった。

           公然の秘密とはいえ、一応袖の下は目立たないようにするのと、大義名分の言い訳が礼儀になっているようだ。

           後で聞いた話だが、そこは近道でもあり違反者が多く、警官も高級車を狙い捕まえている”名所”だったとのこと。

           最初からオーナーの財布が目当てだったのか。


     信号機と停電(その1)

         郊外では時々停電があり信号も消えてしまう、そうすると今まで交差点にいた警官がさっさと引き上げてしまう。

           不思議に思ったが、信号が消えてしまうと信号無視の違反で捕まえられないため、儲からないという個人的な経済

            事情によるもののようだ。
 


     信号機と停電(その2)

             この間、当然交差点は大混乱するが、どこからともなく子ども達が湧いてきて交通整理を始める。もっとも、彼らの

            優先順位はくれるチップによって決まる為、けちな(急がない)運転手はなかなか進めない。その後に急ぐ車がいる

            場合には、その運転手は窓から手をだしチップを振り回し、アピールする。そうするとその車までは前に進める事に

            なる。どうもこの国では”時は金なり”は逆の意味になるようだ。

   朝のちびっこヒッチハイカー?

            ジャカルタ中心部に入る主要高速道路は、朝は交通規制があり3名以上が乗車していないと規制区域に入れない。

           そのため、郊外の高速入り口の少し前にガキンチョがたむろしており、1、2名しか乗車していない車が歩道によって

           来ると、待ってましたと ばかりに立ち上がってくる。こちらの運転手も心得たもので、必要人数を指で示し、ドアを開け

           車に乗せるとチップを渡し何事もなかったかのように発進する。そうこうするうちに都市部に入り検問を過ぎると、

          すぐにガキンチョは車を降りてしまう。どうやって帰るのかと不思議に思い運転手に聞いてみると、にやにやしがら

          ”大丈夫さ、元締めが居てまとめて送り返すのさ”と言っていた。どうも検問の警官も一枚噛んでいるらしい。

           なるほど、道理で検問のすぐ後で降りる訳だ。

    道路の穴が石で埋めてある訳

           郊外の未舗装路に大きな穴があり、石で塞いである所を時々見かける。この穴は雨季に冠水する場所にあり、

           冠水時には石が取り除かれてしまう。当然、穴の場所は分からなくなってしまうが、ここでも交通整理(誘導)を

           して小銭を稼ぐ連中がいる。無視してもし穴にはまると、引き上げにさらに高額のチップが必要になるようだ。

   スコールが来た後はこの通り、道路が川になる









     花の季節は実りの季節

            ある日、工場内にあるさるすべりの木を見て、何となく変な気がしていた。よくよく見てみると木の先端部に新芽が

            あり、その少し下につぼみ、花と続き、幹に近い側はなんと実まで生っているではないか。一度に芽から実までが

            同じ木にあった為、変な感じがしていたのです。考えてみれば、この国には四季がなく、雨季と乾季しかない為、

            一年中木が育っているのでこのような事が起こるのではないのだろうか。すべての木がそうなる訳ではないが、

            日本人の感覚では不思議に思えるものである。現地に行く機会のある人は意識して見てみると面白いのでは。

     道路工事はつるはしで

            この国の低地では雨季には工事ができない為、乾季に集中して工事が行われる。ある時スラバヤ郊外で側溝の

            工事に出くわしたが、工事区間の数百メートルのほぼ全体に人が群がり、つるはしでいっせいに掘り始める。

            日本ならば機械で端から掘り始めるのであろうが、それは人件費の安いこの国のこと、なんでも人海戦術でやって

            しまうことが多い。工事区間全体をいっせいに掘る為、工事期間は意外に早く、1日程度で仕上げてしまう。

            この国の労働者は体は総じて小柄だけどなかなかがんばりますね〜。

           工場なんかでも、最新鋭の高価な機械を入れるより、中古の安い機械を入れ、 精度が悪いものを人海戦術で

           補修する方が結果的に安上がりになることも多いようだ。日本の工場の感覚からすると想像を絶する領域である。


     手抜き工事?

            バンドンの工場の近くで、強風の為にレンガ塀が100mにわたって倒壊した。たまたま現場を通り見てみると、

           基礎もいい加減で、当然補強の柱もなかった。ただひたすらレンガを積み上げた様なものだった。工場の社長曰く、

          ”このあたりでは地震なんかないからこれが普通だよ。うちの工場は昔買い取った時に塀を全部作り直したんだよ。

          ”とのこと。ジャカルタのショッピングセンター等でも注意して見てみると、柱が少ない上に、見栄えをよくする為に壁も

           少ない建物が結構ある。皆さん、このような場所で買い物する時は、神様に地震が起きないようにお祈りをしてから

           行きましょう。どの神様がいいかは悩むところだけど。

     守衛は工場に入れない?

            ある工場では終業時に建物の鍵を工場長が全部締め、門番にもその鍵を渡さずそのまま持ち帰ってしまう。以前、

            門番が手引きをして泥棒に入られたことがあるとのこと。そのため、門番には建物の外の見回りだけさせ、異常が

            あったら連絡させるようにしているとのこと。なんの為の門番なんだか?

            なぜそんなこと知っているかって?忘れ物をして戻り、締め出しを食ったからさ。 f(^^;)

            このようなトラブル防止の為、従業員の採用は縁故や地域有力者の紹介が多いようである。


     モンキン、キラキラ

            この国にいると自然と時間の進み方が遅くなり、のんびりとしてくる。こと荷物の納期等は現物が到着してから、

            事を始めないと空振りすることになる。この国では”〜なはず”、”いついつの予定”等と言うのはまったく当て

            にならない。ひどい時には、荷物が着いたと言うので出向くと、それすら間違いの事がある。会話の中で、

            モンキン(多分)、キラキラ(おおよそ),ビサビサ(軽い気持ちで”できるよ”)等はあまり深く考えず、願望で話を

            している位に受け取っておいた方が無難である。その結果、こちらのペースも自然とのんびりになる。

           かく言う私も、日本からの荷物が大幅に遅れて帰国便のディスカウントチケットをパーにしたことがある。

     猫ものんびり

           全体に楽天的でのんびりした人の多いこの国であるが、どうも人間だけではないようだ。スラバヤのある工場は

           ねずみ対策なのか猫を飼っており、昼間は入り口のゲート付近で昼寝をしている。ある時、外出から戻り、守衛が

           ゲートの重い鉄の扉を押し、レールの上をガタゴトスライドさせ開けていると、突然、”ふぎゃー”とこの世のものとは

           思えない叫び声が!守衛がびっくりして見に行くと、そこには昼寝をしていて扉のローラーに手を挟まれたのろまな

           猫の姿が!数人で角材を使い扉を持ち上げ救出したが。なんとドジな猫何だろう。ほんとにねずみが捕まえられる

           のかいな?幸いなことに怪我はたいしたことなく、しばらくびっこを引いていたが、完治した様子。

           それからは昼寝の場所は塀の上に変更したようだ。    ふぎゃ〜 (=T・T=)_◎ローラー

   見積もりは時価


         東南アジア通貨危機でインドネシアルピアがどんどん暴落しているとき、工場で日本向け製品の原価計算をしていた。

         ところが、原材料の値段,特に輸入品の変動が激しく、朝昼夕と1日に2、3回も見積書がFAXで来る為、まったく

         計算にならなかった。一度、やけになって計算書に”時価”と書いたこともf(^^;)


 

   インデペンデンス・デイ(SF映画)


          96年頃ベカシのホリションに泊まっている時、併設のショッピングセンターの映画館で”インデペンデンスデイ”を見た。

          意外にも日本での封切りの半年以上前にインドネシアで公開されているとは思わなかった。ただし、当然のこと英語に

          インドネシア語字幕の為、かなり神経を集中していないとストーリーが判らなくなった。ちなみに入場料は、全席指定で

         400円相当位だったと思う。それでも現地労働者の日給に近い金額である。


 

       白い雪原??

          乾季にスラバヤの海岸近くを通ると一面の白い平原に出くわす事がある。後でスラバヤは世界的に有名な塩の産地で

         あり白い平原は塩田だったのです。よく見ていると、広大な平原で点々と人々がトンボで塩を掻き集めて山を作り袋に

         詰めているのが見えた。インドネシアで白銀の世界が見られるとは思わなかった。

         日本でも規制緩和で塩の専売制度が変わったそうだ。スラバヤの塩が輸入されたら買ってみたいものだ。

         (兵庫県の漬物屋さんが漬物を極める為、世界中の塩を試した所、スラバヤの塩が一番で、輸入して使っていると

          言うのを何かで読んだ。残念ながら店名や、どこの記事かも失念してしまった。)


 

      道路横断は命がけ

           ちょっとホテルから買い物等で出る場合、前の道路を横断しなければならない事がある。スラバヤのシャングリラ

          ホテルの前の6車線道路を反対側のショッピングセンターに行く為に、時々渡っていたのだが、なかなかスリリング!

          行き交う車の間をすり抜けるのだが、タイミングがつかめず、結局、現地の人が渡るのに合わせ、小判鮫の様に

          くっついていった。この話を工場長(日本人)に話したところ、厳しくたしなめられてしまった。

          ここではまだ歩行者優先の意識が少なく車が止まってくれないこと。万が一跳ねられた場合、保険なんてものはなく

          補償がまず受けられないであろう事。なんでも、死亡時でも日本円で十数万円が上限とのことであった。

          つまり完全に引かれ損と言う事である。道路横断は命がけ!しかも部の悪い賭けであることは肝に銘じておいて

          ほしい。


 

      追突事故

          スラバヤにいた時に、乗っていた車が追突されたことがある。右折で信号が赤に変わった為停車したところを、木材を

          積んだトレーラーに後ろからドーン!!。後部座席に乗っていたんですが、振り返ると巨大なラジエターが目の前に。

          幸い怪我はなかったものの、トランクはペシャンコ、車はもう走行不能。町から離れていた所

         だった為、その日一日はパー。で、後日談、この時の事故の話は当然日本にも伝わりましたが、”車が”もうだめかも

         知れないと言う話が”私が”だめかも知れないと伝わり、あわや大騒ぎに!


 

      盗み聞き

         日本からのお客さん扱いで、新たな会社(工場)等を訪問する場合、ちょっといたずらをすることがある。

         一応商社の人が通訳でつく為、インドネシア語がまったく判らないと思われることが多いのであるが、半年も通うと

         断片的ながら、内容が分かる場合があるのです。商社の人が電話等で席を外すと、現地の人はインドネシア語で

         内輪の話を始めるんですが、最初はすっとぼけて聞いており、頃合いを見はかり、突然会話に割り込むんです。

        こっちの事をインドネシア語が判らないと思っていた人たちはびっくり、慌てるのが面白いんです。f(^^;)

        もっとも、油断して仕事の手の内を話している時は黙って聞いています。そうして、商社の人が戻って来てから

        ”日本語”でばらしてやるんです! 性格悪いかな?


 

       2週間のジンクス

         我が社(我がセクション?)にはインドネシア出張のジンクスがあります。

         それは、初めてインドネシア出張した者は、約2週間で腹痛など体調不良に見舞われると言うことです。

         これはかなりの確立で当たり、かく言う私も.....一説によると、最初の1週間位は緊張し、体力もあるので

         大丈夫ですが、2週間めになると、バテでくる上に、油断し水(酒好きの場合水割りの氷)等を不用意に飲んで

         しまうことが多いのではないかとのこと。不思議な事に2回目からは2週間たってもはなんともなくなるのである。

         まあ、インドネシアの洗礼とでも言っておきましょうか。

     
     いかにしてインドネシア語を覚えたか

        当初、工場で技術指導をしている間、現地の商社の方が通訳に付いていてくれるはずであった。

        ところが多忙な彼のこと、時々掛かってくる電話の応対で、席を外してしまうのです。

       止むを得ず、辞書と手振り身振りで説明し、インドネシア人のスタッフにインドネシア語でそれを何と言うか、

       教えてもらいながらの仕事になった。そうこうするうちに、ある朝、商社の方は、急な様で1時間程、出掛ける

       とのこと。 まあ、それくらいならと、思っていたら、全然戻って来ず、結局は17時過ぎになってしまった。

       う〜ん。いかにもインドネシア的!その間、前述の様にやり取りをし、悪戦苦闘しながら自分なりのメモで辞書を

       作ったのでした。現地のスタッフもそれなりに技術的に心得がある為、考えることは判るようで、意志疎通は、

       意外とスムーズでした。商社の方も、いつも間にか、来るのが夕方になり、隔日になり、最後には、”全部手配

       しといたから、よろしく!”と姿を消してしまった。(おいおい、話が。。。)  結局 、日本人は私一人となり、嫌が

      おうでも、インドネシア語を離さなければならないはめに。現地スタッフも面白がって色々教えてくれましたんで

      意外と苦になりませんでした。そのかわり正規の文法とかは、めちゃくちゃ何でしょうけど。ただし、最後まで、

      方言であるジャワ語は覚えられませんでした。連中、聞かれるとまずい会話(?)はジャワ語でするんです、(笑)

      でも、態度でバレバレなんで、”どんな問題が起きているのか、教えて!”って吐かせてました。

      ”どうしたの?”って聞くと”なんでもない、大丈夫”って、誤魔化すから。あえて問題が起きてるのを前提として聞く

      のがコツです。これは、日本でも使える手です。f(^^;)
 
 


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