観光編のタイトル
1.ブロモ登山(出発編) | 6.一番安上がりなおみやげ |
2.ブロモ登山(坂道編) | 7.スラバヤ動物園 |
3.ブロモ登山(駐車場編) | 観光編あと書き |
4.ブロモ登山(登山編) | |
5.ブロモ登山(日の出編) |
ブロモ登山(出発編)
土曜の夕方、仕事が終わり事務所で雑談していると、”製造部の若者達10人程でブロモ山に
観光に行くが、一緒に行かないか?”との事。雨季でもありどうしようかと思ったが、”日の出の
名所で、雲より上だから大丈夫だよ(ビサビサ付きの!)”と言われ、一度くらいは観光でもするか
と参加することにした。車で夜出発する為、19時頃にホテルまで迎えに来てくれるとの事であった。
はたして迎えが来て駐車場に行くと、そこにはスズキのキャリー(リッターカーのワンボックスバン)が
1台停まっており、その周りに12人の仲間がたむろしていた。
さて、出発となるとその12人が次々とキャリーの中に乗り込み、最後に”あんたも乗んな!”と
手招きされ鮨詰め状態の中に乗り込んだ。12人+1人ですよ!リッターカーに!
荷台の部分は角材を転がし椅子替わりにしていたが、これは後に大活躍する道具であったのだ!
そうして黒煙を吹き、あえぎながら進むキャリーと共に私の唯一の観光旅行が始まったのでした。
(※ブロモ山:スラバヤの南東200kmにある外輪山をもつ活火山。ヒンドゥー教の聖地。
日の出の名所や避暑地として観光地としても有名)
ブロモ登山(坂道編)
なんだかんだで4時間程走り、ブロモ山のふもとの町に到着し休憩。ここで3人下車し10人乗車で
身軽となったエブリーは登山道を頂上に向かい走り始めた。最初は”軽快に?”走っていたエブリー
であったが、頂上に近づくにつれ急坂になり段々スピードがでなくなり、4WDのジープ等にガンガン
抜かれ、ついには止まってしまった。そこで彼らがとった行動は!
なんと先の角材を車止めに使い車が後退しないようにし、男達がバラバラと車から降りて車を押して
勢いをつけ、走り出したら後ろのハッチから飛び乗るのです。そうして数十メートル走り、また止まると
同じ作業を延々と繰り返すのです。この方法の欠点は、角材を回収する為に、一人がそれをもって
走らなけらばならず彼が乗り遅れると止まらなければならない所にあります。この時の飛び乗る姿は
ルパン三世も真っ青の芸当です!そうしてとうとう終点の駐車場までたどり着きました。\(^o^)/
ブロモ登山(駐車場編)
駐車場でしばし休憩。土産物屋でバソスープ(鶏肉のスープ)を食べ時間調整。驚いたことに、なんと
ここではバックパッカー風の日本の女の子にあった。一人でインドネシアを周っている様だ。
彼女はどうも馬(ガイドにひかれた)で山頂まで行くらしい。うちらは徒歩で行くつもりだった。
車に戻るとちょっとした騒ぎに。なんと車の持ち主が腹痛を訴え、苦しみ出してしまったではないか。
熱帯とはいえ、標高2000m以上で気温は10度台、体が冷えてしまったらしいとのこと。持っていた
胃薬を与え、様子を見ることに。他に車の運転できるのがいるのだろうか。最悪は自分で......
さらにこれと前後して、辺りに霧が立ち込め小雨が降り始める始末。”日本では山の天気は変わり易く、
こんな時は、危険だから登山はしないよ”と行ったが、連中は、”大丈夫(ビサビサ)日の出までには
晴れるさ!”てな具合で呑気なもんでした。そして登山へ出発の時間になった。
ブロモ登山(登山編)
腹痛の運転手とその彼女?が残ることになり、小雨の中8人で急な登山道を上り始めた。最初の難関は、登山道に
入ってすぐのところが、馬のたむろ場所になっており、いたるところに糞が落ちていたのです。小雨で足元もすべり、
こんなところで転びでもしたら.....幸い、全員無事(一人踏んだ奴がいたが)に通り抜け、さらに30分程上り続け
バテながらも、外輪山の部分の峠に辿り着いた。しかし、峠を過ぎると同時に小雨は吹き付ける風に乗り、ほぼ真横
から、叩き付ける様に降ってくるではありませんか。ここでもう一度、引き返した方が良いのではないかと提案したが、
連中は、ちょっと迷った顔をしながらも、”ん〜、この先の砂漠を越え頂上までいく頃には、気温が上がり風も止むさ!”
と気楽なもんであった。そうして一行は外輪山の内側にある砂漠へと足を踏み入れたのであった。
砂漠に入ると、風は治まるどころかますます酷くなり、砂混じりの雨が横から叩き付ける様になり、しばらく進むと砂嵐
になって、視界もほぼゼロになってしまった。彼らは数百メートル間隔で打たれている案内の杭と峠の店の明かりを
便りにしていたのだが、こうなってはもう動きようがなくなってしまった。”もう引き返すしか無いな”と思っていると。
観光ツアーのジープが数台、ライトを照らし前方に我々を追い越していったのだが。それに釣られて、その方向に
まだ進むと言うではありませんか。さすがにもう危険だと思い、強行に反対しようとしたとき、前方から2人の現地人が
こちらに戻って来るのが見えました。彼らは我々を見つけると、何か言って手で追い返す仕草をしてきました。どうも、
この先では、さらに砂嵐が激しくとても進めないと行っている様です。彼らの登場により、やっと引き返す事になり、
我々は1時間半程かけて歩いてきた道を、また、砂と雨でどろどろになりながら歩き始めました。
戻り始めて少し経つと、今度は、観光客を乗せた馬を引いたガイドとすれ違いました。”あれっ”と思い見てみると
それは、駐車場であった日本の女の子の様です。彼女も砂嵐に打たれ、今にも泣きそうな顔おり、こちらから声を
かけたのですが、風にかき消され聞こえなかった様です。正確にはガイドの方はちらっと顔を上げこちらを見たの
ですが。なにも答えずに砂嵐の中に消えて行ってしまいました。ガイドにしてみれば途中で引き返してしまえば、
ガイド料が貰えないかもしれず、なにがなんでも頂上まで客を連れて行かなけらばならなかったのかもしれません。
それにしても悲惨な姿でかわいそうだったなあ〜。
こちらはそのまま引き返したのであるが、駐車場の手前、そう例の場所で”お約束のように”転んだのが一人!
そいつはみんなに非難され、売店のトイレで洗濯するはめに。(明け方はかなり冷え込む為、彼には予備の長袖を
貸してやった。私はほぼ冬装備であったが、彼らは冬物など持っている訳がなく、珍しがられた。もっとも、くだんの
彼には私の衣類は大きすぎ、えらく間抜けなかっこになってしまい、みんなに笑われていた!)
ブロモ登山(日の出編)
そんな訳で、天候が優れず日の出は見れなかったのであるが。日の出の時間に外輪山の峠まで行き。カルデラと
砂漠の景色を見ることが出来た。最初は霧に隠れてまったく見えなかったのであるが。霧が風で流されたひととき
だけ、砂漠と噴煙を上げる頂上のすばらしい光景を見ることができた。あまりのすばらしさに写真を撮るのも忘れ
見入ってしまった。それから出発までもう霧は晴れなかった.....
帰り道はいたって快調。(下りだもんね!) また、行きは暗くて判らなかったのであるが。山の斜面はレタス等の
畑になっており、その光景も見事なものであった。(急な斜面が斜めのまま畑になっているにはけっこう不思議な
感じがするものである。)
ホテルまで送ってもらい、ロービーを通る時、怪訝な顔をされたが、部屋の戻り鏡をみるとそこには砂と泥だらけの
自分の顔があった。f(^^;)
機会があれば乾季にもう一度ぜひ行きたい場所である。(6〜9月がベストシーズンとのこと)
1番安上がりなおみやげ
インドネシアから帰るとき、時々お土産を買ってかえるのだが、バティック、ドライフルーツ、エスニック
調味料等高かったり、かさばったりでけっこう大変だったりする。何回も使える手ではないが、こういう
時はインドネシアのお金をお土産に持って帰り、配ってしまう。 銀行等で500ルピア等の新札を手に入れ
帰国後にばらまくのである。コインではなく紙幣なので何となく高そうな気がして、意外と喜ばれるんですが、
500ルピア=約7円と極めて安上がりなんです。いまだに本のしおり代りに使っており何かの時にぽいっと
あげてしまう。日本人てやっぱり新札信仰ありますよね〜。
ささやかながらアジア通貨危機解決にも貢献。f(^^;)
スラバヤ市内でもっとも有名な観光名所はスラバヤ動物園です。ここは元々行く予定はなかったのですが、
日本からのお客さんの到着が遅れて午後になってしまい、郊外の工場にいったとしても仕事にならなくなって
しまった為、商社の人と結託、いえ相談して、サボり、あっ!いえお客さんの接待に行ったんです。f(^^;)
ここの目玉の展示はコモドドラゴンと言う世界最大級のトカゲで、3mにもなり、やぎ等までも襲って食べて
しまうそうです。なんでも生息地のコモド島では人が行方不明になることもあったそうで、むかしの漁師等に
恐れられていた島だったそうです。ただし、動物園で昼間見る限り、厳つい顔して図体はでかいものの、木陰に
グテッと寝転がって動かない為、日曜の粗大ごみのおやじといった感じです。だだしこちらの方が優遇されて
いる様で、柵で囲われたかなり広い自然な環境に放たれて、いたって快適って感じに見えました。
あと特筆すべきは、サイとトラ、これは絶滅が懸念されレッドブックに載っている希少な動物だそうです。
その他は熱帯の森の動物や鳥の展示でした。割とポピュラーなカラスみたいなのはその檻のすぐ外にも居たり
して笑えました。森の動物と言えば、オランウータンが居たようないないような...ちなみにインドネシア語で
オランは人、ウータンは森の意味で”森の人”と言う事になります。あとインド象にも乗せてもらえる場所もあり
ましたが、巨大な糞に圧倒されパスしました。
動物園の一角は庭園風の公園になっており、皆さんジャランジャラン(ぶらぶら散歩するの意)を楽しんでいました。
そう言えば”じゃらん”て言う雑誌あったな..
う〜ん。スラバヤ動物園の他に、西部ジャワのにあるボゴールの世界最大の熱帯植物園も行きたかったんですが
とうとう、その機会には恵まれませんでした。仕事で行っていた為、観光はほとんどなし。
バリ島はもちろんのこと、ジョグジャガルタのボロブドール寺院やソロ、ジャカルタ沖のプロウス・リブ(JALのリゾート)
スマトラのトバ湖等々機会があれば行きたいものです。
それから、貴重な体験をさせてくれたインドネシアや我が社の人々、つたない文章ばかりのこのページを最後まで
読んでくださった訪問者の方々にこの場を借りて厚くお礼申し上げます。