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Opinion
 ・人道的介入・・
 ・進路の決定・・・
 ・子の体気遣う・・
 ・候補者は有・・・
 ・ビジョン持つ・・

 

進路の決定は早すぎないか

(1999.5.8 朝日新聞「声」欄掲載)

 四月も終わってしまったが、新入生諸君、大学はどうだろうか。
 入学前、自分の進路に ついて悩んだと思う。その一方で、(特に理系の場合)学部・学科を決めると、自分の進路があたかも決まったかのように見える。そして、学生の多くはアルバイトなどをしながら、そつな く単位を取得し、それなりに就職し卒業していく。入学した時予測したように、で ある。
 しかし、入学した段階で進路を決めてしまうのは早すぎるのではな いか。自分の可能性を発掘するのに、「自由な」大学時代はまさにうってつけだと私は思う。 私の場合、好奇心が旺盛で、「この世に生まれたからには、この世の全てを見、聞き 、感じよう」と考えている。
 他大学の興味深い授業も受講した。多くの仲間と共に サークルを運営したことで、経営学の講義で学ぶような事だって実践できた。多種 の資格も取った。旅行もした。今春から私は理系の大学院に進学したが、今だって 自分の進路は研究職や、教育職に限られたなんて思ってもいない。
 多くの経験をすることは、自らの可能性を耕すだけではなく、多角的な視点と、幅広い知識を得ることにもつながる。新入生諸君、常に挑戦していこう。目の前の世界は無限に広がっている。

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