Opinion
　・人道的介入・・
　・進路の決定・・・
　・子の体気遣う・・
　・候補者は有・・・
　・ビジョン持つ・・

　３月１２日付の本紙社説にて、「怠けの価値」として、自由時間の大切さが説かれていた。自分の就職先について悩む私に、父が紹介してくれた記事がこれであった。
　幼い頃から私にとって、父は仕事に明け暮れる「仕事人間」のイメージがあった 。そんな父の影響を受けてか、私もいつしか自分の受け持った仕事を全力で片付け るようになっていた。論文提出前など、大学院の研究室に数週間泊 まり込んだりすることも多く、家に帰るのが時々という状態になり、両親には心配をかけていると思う。
　父と息子の会話はそんなに多くはないものだろう。しかし、その新聞記事一つで私を心配してくれる気持ちが、痛いほど伝わってきた。あれだけ仕事熱心な父だからこそ、心身の健康の大切さを良く分かっているのだろう。
　 「仕事は自分の身体と性格をよく考えて、自分にあったものを探せ。無理はするな。」そう父は言った。厳格で照れ屋の父が、口に出すことのない優しさが新聞を介して伝わってきた気がした。その新聞がとても暖かく感じられた。