筋肉痛について(その2.予防法)
さてさて、次に予防法です。
何で筋肉痛になったか?という事を考えればある程度答えは簡単です。
日頃から適度な運動を欠かさぬ事。スポーツマンならば、練習を欠かさぬ事です〜、なんて書くと、「ふざけんじゃねえ!」なーんて反感がかえってきそうですが、実際問題として、これ以上の予防方法は無いんですよホント、、、、
筋肉痛というのは、過負荷によって筋繊維が断裂する事によって生じる、と書きましたが、その過負荷、というのは、個々人の筋肉の量と強度によって定められた限界を越える事です。
つまり、常に運動して筋肉を鍛えておけば、上限は増える訳ですから、過負荷までのマージンが増える=過負荷にならない=筋繊維が断裂しない。
ほら、非常に理論的でしょ!
え?そんな当然の事ばっかりじゃ駄目?あ、そう、、、、
んじゃ、もう少し説明します。
実際にどういう時に筋肉痛になるかと言うと、日頃怠けてた人が急に激しい運動をしてしまった事で、大量の筋繊維がブチきれてしまった時です。
ここで、急な激しい運動が、思いがけないハプニングだったとしたら、これはもう打つ手無し、日頃の鍛錬以外にありません。
しかし、もしそれがあらかじめ予定されているものであれば幾つか筋肉痛を予防させる手はあります。
結論からいくと、激しい運動をするであろう日の1週間ぐらい前に、意図的に軽い筋肉痛を起こさせておく、という事です。
順を追って説明しましょう。
先ほど、筋繊維の断裂が多ければ痛みが激しくなると説明しましたが、言い方を変えれば、少量の断裂であれば、生じる痛みも少ないです。
実は、筋断裂そのものは、最大筋力の80%ぐらいの負荷で生じ始めます。
最初は、筋繊維の弱いところからブチブチと切れていくのですが、更に負荷をかける回数によって断裂する筋繊維の数は増えます。
さて、ここからが重要です。
大会等の激しい運動が予想される日に、本番と似たような動きを20回ほどします。サッカー等のフィールドスポーツなら、短い距離のダッシュとかです。
それでも、筋断裂自体は発生しますが、この場合には、本番程の運動量ではありませんので、比較的軽度の筋肉痛でおさまります。
次に、一旦断裂して、再生される筋繊維は、断裂する以前よりも太くなって再生されます。これを”超回復”というのですが、これこそ、筋肉トレーニングの原理です。
これにより、本番までの一週間かけて筋繊維の回復を図るのです。
本番当日には、弱かった筋繊維は予め強化されていますので、一週間前よりも負荷限界が上がっています。
これで、大会当日には、少々の事では筋肉痛になりにくい体になってるでしょう。
尚、大会当日には事前の柔軟やウォーミングアップ、大会が終わったらクールダウンや糖分、蛋白質の補給も非常に重要です。
特に、糖分や蛋白質については、運動後に是非摂取すべきです。
これは、運動後、しばらくは肉体の高代謝状態が持続する為、じっとしてても体内の糖分量が減少し、その時に血中糖分を使い切ると、今度は筋組織自体を分解して糖分を作りだそうとするからです。
運動過負荷だけでなく、血中糖分不足からも筋断裂(この場合は破壊)が生じるというのは結構知られていません。
ですから、試合後に蛋白質の少ないビールなんて飲んでるとえらいことになりまっせ、、、、、、
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