[靴のメンテ]
[ベアリングうんちく]
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基本は練習後のかげ干しと乾拭きです。

とくにベアリングは、可能なら全部ウィールから外して乾拭きします。

実際に靴にあるトラブルとしては、ニオイ、カビ、汚れといったもの、傷や破損、変形といったもの、
ベアリングやスペーサーといった可動部分の磨耗劣化。

あたり前ですが、使っていればこれらは全て普通の状態でも少しづつ発生します。ですがその進行を遅らせる、また、いきなり壊れるとかいった事を防止する為にも日々のメンテが必要です。

そんでもってベアリングについてです。

まず最初に言えることは、ベアリングの寿命と言うのは、普通に使って普通に手入れ(陰干しと乾拭き)していれば実はかなり長い、という事です。

私の実体験で言うと、大阪時代にほぼ毎日1〜2時間滑っていた頃でも1年経っても全然劣化してませんでした。
一年で交換が必要になる、というのは、

1.ほぼ毎日使っていて、
2.路面に小砂利や砂埃が多い
といった使用環境か?

雨の日に使い、グリスが流れたり、サビてしまった。
といったアクシデントによるものでしょう。

ですが交換時期というのは、なかなか客観的には判断できないでしょうからポイントはウィールをはめた状態で手で回転させて引っかかりがあったり回転が悪くなったら交換またはメンテ時期です。

しかしこの時大事なのは回した時の音です。ガリガリという音がしてるのは内部のグリスが完全に抜けて、しかもベアリングが磨耗してしまい、ガタが来ている状態です。ガリガリ音なら交換と考えた方が良いです。

また、回転が良くても音がシャーシャーと言う感じだと、これはグリスが抜けていますので、ベアリングは磨耗していくと同時に鉄粉を吐き出し、それが更に磨耗を進める事になり、このまま使うといずれ駄目になります。
グリスが抜けるのは、よっぽど長く使用した事での減耗か、雨の日に使ってしまって流れた場合のどちらかです。

万一雨に使った場合、ベアリングには相当深いダメージを覚悟しなければなりません。サビが生じ、ベアリングは駄目になる可能性が高いです。
帰ったら
直ぐに乾かして、その後、市販のシリコンオイルを隙間から1〜2滴補充しておけば、かなり違います。

しかしすでに異音がして、しかも回転に引っかかりが出ているならば潔く交換するかグリスアップするしかないのですが、グリスアップはベアリングを分解整備することになるので、ビギナーには結構大変です。

グリスアップについては、別の機会に図解入りで挑戦しますので待っててください。

ところで、買ってすぐの靴なのにウィールが回転しない!なんて不安になる方が結構いるのですが、ご安心を!新品の時にはたっぷりグリスが入っていて、その為に回転しにくく感じるのですが、回転ムラや引っかかりはなく、しかもその時には回転音があんまりしない筈です。

実際には、そこまで必要か?てぐらいにグリスが詰まっているのですが、そうする事で隙間からベアリング内部に埃が入ってこない様に(シーリング)しているのです。

絶対にしてはいけない事は、クレ550のようなテフロン入り機械油を使用しない事です。
これやっちゃうと内部のグリスが溶け流れるばかりでなく、種類によっては研磨剤が入っているので、ベアリングの寿命を一気に縮めます。

最初にも書きましたが、本来はベアリング自体がメンテナンスをそれ程必要としないパーツなのです。

上記のように、下手に油を注したりするとグリスが流れてしまい。折角グリスによって密閉されていたパーツに隙間が開き、そこから砂埃が入ってしまい、摩擦により急速に寿命を縮めたりします。

基本は乾拭き、毎日使うなら週に1度はウィールから外して乾拭き、下手に油は注さない、注す時は指定のシリコングリスを数滴だけ。

これがもっとも良いと思います。