エルメート・パスコアルの世界 | その他 |
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ここではCD以外のパスコアルに関連するものを紹介しています。 |
「音のカレンダー」というタイトル通り、1996年の1月から1997年の1月まで毎日一曲ずつ作曲された366曲分もの直筆スコアが掲載されているという、とんでもない本だ。 これが10曲くらいなら「とりあえず弾いてみようか」という気分になるのだろうが、366曲というのは多すぎて途方に暮れてしまって、手元に置いているだけで何だか安心しちゃっているという状況だったりする(←アカンやん)。 非常に癖のある譜面の書き方で、判読するのがちょっと困難なのだけど、面白いのは繰り返し記号が鳥の絵になっているところ。 パスコアルのアルバムでは、鳥がミュージシャンとして参加しているものが少なくないので、なにか深い意味があるのかもしれないが、繰り返しの場所が分かりやすいので、案外機能的だったりして。 ちなみにこの本の存在は JohndoesHP (残念ながら2002年末で閉鎖されてしまった)の管理人さんに教えていただきました。 この場を借りてお礼を言います。 |
1976年から1992年までパスコアルのグループに在籍したピアニスト Jovino Santos Neto さんの監修によるパスコアルオリジナル曲の譜面集。70年代から90年代までにかけての様々な曲が34曲も取り上げられており、"BEBÊ", "CHORINHO PRA ELE" などの有名曲は当然として、未発表曲(?)の譜面まである。もちろん実際にパスコアルと共にプレイしていた人の監修だから信頼性は抜群。パスコアルの生い立ちなども詳しく書かれているのだが、「アルビノのパスコアル少年にとってブラジルの日差しは厳しく、木陰で鳥の歌に耳を傾けながら、手製の笛で鳥や蛙達と会話をしていた」という文章がちょっぴり切ない。自然音や動物の鳴き声を取り込む音楽性が、この頃から育まれていたことがよく分かる。パスコアルは並外れて物悲しい曲をたくさん書いているのだが、孤独な幼少時の思い出が反映されていたりもするのかなと、思いを馳せてしまった。 |
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