藤野三山が出来た頃
藤野の山々は、今から600万年前〜400万年前くらいに誕生したと考えられています。
この頃、現在の定山渓の奥にある高い山々は、海に浮かぶ大きな島のような状態になっていて、その島では活発な火山活動が行われていました。島周辺部でも海底火山活動が活発で、地下深くからマグマの上昇がいくつもあって、それまでの堆積した地層を貫いて噴火したり、貫き通せずに固まってしまったりして、厚い火山噴出物が堆積しました。これを西野層と呼んでいます。
この辺りは深い海だったのですが、海底火山噴出物や定山渓あたりの島からの土砂が堆積していき、海が浅くなっていきました。
焼山の溶岩は、だいたい400万年前のものと言われています。藤野三山は、このような札幌周辺部の火山活動期に呼応して活動し円錐状の山になっていったのか、または、海底に貫入した溶岩が陸地化した後に侵食を受けて堅い溶岩の部分が残り、それが徐々に崩れて、現在のような円錐状のポコポコポコとした姿になったのだろうと思います。
円錐状の山が3つ並んでいる様は結構綺麗だと思いませんか? 地元の方には、ピラミッドだ!と主張する方もいるとか。焼山には昔、採石場がありました。山体が削られた様は痛々しいです。
青山の頂上から藤野を一望できます。遥か昔、深い海の底で火山活動が起き、三山が徐々に形成されていった時代に思いを馳せながら、現在の藤野を眺めるのも一興ではないでしょうか?
参考文献:
・札幌市大型動物化石総合調査報告書
・札幌の自然を歩く