SUV 試乗メモ:CX-5 クリーンディーゼル

試乗日:2013/02/09

SUVで一番人気のCX-5。
試乗してみて、そうかもしれないなとおもいました。


私が感じたCX-5の良い所は、なんといっても、大きく割りと重たい車なのにも関わらず、気持ちが良いくらいにグイグイ加速する所。それでも、燃費が良く、排気も綺麗(ガソリン車よりも綺麗。日本のクリーンディーゼルではたぶん一番)という点です。
トルクが2000回転で42kgもあります。常用回転数で十分過ぎるくらい加速します。その加速感は、2百数十馬力あるガソリンターボ車に近く感じます。それでいて、燃料は軽油(ハイオクよりリッター当たり20数円安い)、燃費は倍近く良い、排気は綺麗、車両価格は同じくらい。という、気持ちの良い車でした。

ディーゼルなのにとても静か
試乗車は十分にエンジンが暖まった状態でした。アイドリングも、エンジンをふかしても、社内のエンジン音、振動は、うちのパジェロイオより静かでした。ガソリン車と変わらないか、それ以上です。ここまで静かだとは思ってなかったので驚きました。エンジンをふかすと低く唸るような音がします。ガソリン車との音振差は、それくらいでした。

雪道の安定感がある
積雪と圧雪が混在する路面で加速しても、左右に振れずに走ってくれました。例えば、朝は圧雪道だったけど、会社にいるうちに大雪や吹雪になって、道がブカブカになったり、吹き溜まりが所々にあったりした場合でも、限度を越えなければ、安定して走ってくれるような予感がします。

前輪駆動ベースだが、前輪が引っ張っているという感じが小さい
僕が知っている前輪駆動ベースの4WD車は、総じて、前が良く回って引っ張っていると感じます。CX-5は前輪の方が良く回っているという感じがあまりしません。前輪が空転してから後輪へ配分するというシステムではないようなので、そう感じるのかもしれません。

サスペンションが硬い
フラット路面、凹凸が小さな路面は、フラット感を持って気持ち良く走れます。しかし、凹凸が大きくなってくると、サスペンションが硬くてガンガンする感じでした。

フロアが低い
最低地上高は210mmありますが、フロアが低く、乗車時、乗り上がることはないです。最低地上高付近まで、フロアが低く抑えられているのだろうと思いました。

負荷のかかる雪道は苦手かも
除雪車が置いていった重い雪を片輪で踏んで突っ来ようとした時、進めなくなりました。この時、前輪が思いっきり空転しているのに、後輪が押している感じがなく、前輪の片輪から駆動が逃げている状態に思えました。

斜め後方警戒システム
斜め後方の近くに車がいる時に車線変更しようとしてサイドミラーを見ると、サイドミラーに注意喚起ランプが付き、ウィンカーを上げると警告音が鳴るというシステム。リアビークルモニタリングシステムというらしい。このシステムは使えそうで良いなと思いました。

所感
舗装道路を気持ちよく楽に走りたいSUVが欲しい場合は、これが一番ではないかと思えるくらいに、フラットな道は運転していて楽しかったです。トルクで走るタイプの車は回転数を上げる必要がないためでしょうか、アクセルをちょっと踏んだだけでグインとエンジンが回ってグンと前に出るということがないですね。この点はGDIエンジンと似ていて自然な感じがしました。
しかし、パジェロイオで行っていたような山奥の悪路に行った場合、大きくて入れないか、入れても苦労しそうだと(スタックするかも)思いました。
CX-5がSUVで一番売れているということは、SUVを購入する日本人の多くは、悪路の走破性を求めていないんだよなぁと改めて思いました。