蛇紋岩になる前の岩石 かんらん岩系

蛇紋岩は変質岩ゆえ変質前の状態があります。変質前の状態は、ほとんどの場合「かんらん岩」か「輝岩」です。変質の具合により様々な顔を持ちルーツを刻んでいます。そのルーツを辿るのが面白さの一つですなのですが、それは難しいことです。ここでは、シンプルに、こんな顔をしている蛇紋岩は、元々は、たぶん、こんな岩石だった。を載せようと思います。それがわかるだけでも面白いです。蛇紋岩になってから変質作用を被ることもあります。それだけ複雑になり、現岩の痕跡が少なくなり、見た目で決めることが難しくなってきます。

○見分けのポイント
・元岩であるかんらん岩と輝岩の主要構成鉱物である「かんらん石」と「輝石」の変質度合いに応じた判別。
・かんらん石と輝石の蛇紋石化に対する耐性の違いによる見た目の違い。

かんらん石は変質しやすい。蛇紋石になるとのっぺりします。輝石は変質に強い。変質しきらずに結晶が残存していたり、結晶の形だけ残して変質しています(仮像)。見た目に多いのは、かんらん石だった部分が蛇紋石になって黒く汚くなり、その中に輝石がブツブツ残っている状態になります。輝石の生き残り具合により見分けます。

徐々に更新していけたら良いな。

元々ダンかんらん岩(ダナイト)であったもの
特徴:90%以上がかんらん石で出来ている。通常、かんらん石の結晶は均質で細かい(幌満のは例外的)。ほとんどかんらん石なので、蛇紋岩化すると均質でのっぺりした感じになる。ダナイトは、かんらん岩が一部溶けて出来たメルトから出来るらしいので、マグマから最初に晶出するスピネルが自形結晶となってブツブツ入っていることが多いです。