蛇紋岩(じゃもんがん) serpentinite (日高)

採集日:2008/10/18
採集地:日高町

特徴的なのは、褐色のブツブツがある点です。このブツブツは風化に強いようで、表面が茶色に風化してしまっても、このようにボコボコ残っています。良く見ると劈開があってキラキラ光を反射します。


断面は真っ黒で、ほとんど蛇紋石になっていると思います。でも、真っ黒の中にも、褐色のブツブツがあり、こちらも劈開があってキラキラ光を反射します。このブツブツは、この岩石が蛇紋岩に変質する前のかんらん岩だった時に含まれていた斜方輝石の結晶だと思っています。単斜輝石はもっと緑色をしているので違うだろうと思いました。輝石は変質に強くて風化にも強いので、蛇紋岩になって沢に転がり出て、表面がこのようにボロボロに風化してしまっても、残っていたりします。このことから、変質する前は「ハルツバージャイト」だったと思えます。


この蛇紋岩には、青灰色の脈が入っています。これは、蛇紋岩になった後に出来たものだと思われます。蛇紋岩になった後、地下深くから地上に上がってくる間に亀裂が入り、そこに水が入って徐々に蛇紋石が沈殿したような感じです。話によると、この脈を作っている蛇紋岩はデュエライトと言うとかなんとか。初めて聞く名前です。今度調べてみようかと。