斑レイ岩 gabbro (日高町)

採集日:2006/07/16
採集地:日高町

斑レイ岩は、島弧の下で発生したマグマが、マグマ溜りを作り、噴火することなく、マグマ溜りの下の方で固まってしまった岩石です。マグマ溜りの下には輝石等の重い苦鉄質鉱物(黒っぽい鉱物が多い)が溜まるため、マグマ溜りの上の方に出来る花崗岩よりも重く、そして、黒っぽいです。写真の白〜半透明な部分が斜長石。黒い部分が概ね輝石だろうと思います。

裏側の風化面です。斑レイ岩は風化すると白っぽくなることが多いように思う。これは大きな転石の一部を割ったものですが、斜長石が白く風化し石全体が白、輝石がブツブツ黒く残っているように見えるものでした。割って斑レイ岩だとわかりました。風化面がわかりやすいですが、斜長石が多いです。割ると黒いですが、薄く割れた所を見ると白から透明であることがわかります。

拡大写真です。

札幌の自然を歩く 第3版に、パンケヌーシ林道沿いの斑レイ岩は、黒いが斜長石が多いという記述があり、これもその類のものだろうと思いました。地質図を見ると、ペンケヌーシ岳は、パンケヌーシ林道に露出している日高変成帯の斑レイ岩の層がが続いているようなので、そうかなと思いました。