ダンかんらん岩 dunite (様似町)
採集日:2006年だったと思う
採集地:様似町
このサンプルは、様似町の幌満で拾った川の転石です。切断しているので、組織がわかります。見やすいように水で濡らして撮影しています。黒いスピネルが所々に入っていますが、ほとんど、かんらん石です。このダナイトは、透明な結晶、大きな結晶もたくさん見られることから採集したものです。
ダナイトは、かんらん岩の中で部分的に融解したメルトが流れた跡に生じるようです。これも、だいたい、結晶の向きが一定(写真の右下−左上の方向)で、流れた感じが伝わってきます。ダナイトの特徴は、輝石があまり見当たらないことと、スピネルがブツブツと含まれることです。ダナイトはマントルにおいてメルトが移動した経路上に出来るようで、融けているので、スピネルが比較的自由に成長できるようです。
ダナイトはニュージーランドのdun山で発見された石なので「dunite」と言われます。90%以上がかんらん石のものを言うので、かんらん石以外の鉱物はあまり入っていません。
真っ黒いかんらん石で出来ているダナイトです。黒い色は、かんらん石の中に非常に微細なスピネルだったかがたくさん含まれているためだといいます。このダナイトは、肉眼では、四角いスピネルが並んで入っているのがわかります。