微閃緑岩 micro-diorite (平取町)

採集日:2008/10/11
採集地:平取町

平取の蛇紋岩地帯では深成岩が少々見られます。これを採集した場所は神居古潭帯の蛇紋岩体で、結晶粒度が細かいため、見た目には、幌加内の微閃緑岩のように、蛇紋岩に後から貫入した微閃緑岩だろうと思っています。これを採集した地域の岩石の産状から思うに、もし、地下深くで蛇紋岩に取り込まれた閃緑岩であれば、たぶんロジン岩化してしまっているはずではないかと思えています。

白い部分が斜長石で、黒い部分が角閃石です。平均1mm程度の結晶で構成される完晶質の岩石なので深成岩であり、色指数的に閃緑岩であるのと、角閃石を含む花崗岩質の岩石であるということから、閃緑岩としています。
斑レイ岩と閃緑岩の判断基準を斜長石の成分で行っている文献もありますが、庶民にとっては、見た目でわかる基準で判断できる方が良いと思います。

この岩石について、とある方に聞かれた時に、これを粗粒玄武岩(ドレライト)と答えてしまったことが心にひっかかっています。誰に聞かれたか覚えていないので、申し訳なかったと思っています。