「郷土誌あさひかわ」に2007年6月から投稿しています。思いがままのテーマで書き綴っていますので気楽にお読みいただければ幸いです。
 12年4月号が発行されました。

 安全を重ね安心のまちに
  
(2012年4月号)

 昨年は東日本大震災、福島第一原発事故と歴史的な大災害が発生し、多くの尊い命が奪われ、今も苦闘している。
 今年は「辰年」だが歴史を紐解くと、時代の変節点や大きな行事が取り組まれたり、景気が上向く年でもあると言われてきた。そんな歴史のゲンをかついでも今年は良い年になって欲しい。
 物理学者の寺田寅彦氏が言った『天災は忘れた頃にやってくる』という言葉の真意は、起きた災害を教訓に次に「備えるべきだ」ということを訴えたかったという。「天災は備えを忘れた頃にやってくる」という警句として胸に刻みたいものだ。
 今年一年間は改めて「安全を重ね安心のまちに」を活動テーマにしていきたいと思う。
 ひとつには、いつ起きるかわからないが、大災害に、今出来うることをしっかり対処すること。被害を少しでも少なくすることだと思う。例えば市の総合庁舎、大災害時には対策本部的な機能が必要だが、危うい状況にある。建て替えなどを行うにしても、このままでは二十年先すら難しいだろうが、いま、対処できるものもある、それをまずやるべきだと主張しておきたい。


また、常磐公園の堤防対策は、安全のためには速やかに堤防本来の機能を確保すべきだと思う。
 次に昨年は無事だったが今年はまだわからない大停電対策だ。節電に努めるのは当然として、心配になるのは長時間に及ぶ停電である。一般家庭でも困ることは多々あるが、大きな問題は電気によって稼働する医療器具類だと言われている。居宅介護で家族が使用している「痰の吸引器」であったり、介護施設や病院においては非常用電源が不足してしまうということなどがある。これらについても「備える」ことで対処できると思う。
 高齢化率が二十六%を超える本市は、まさしく超高齢都市であり、高齢者が「安心」して暮らすための様々な施策が展開されているが、介護をはじめ、まだまだ不十分だ。また、障がい者や難病者への施策などもしっかり取り組む必要がある。
 最後になったが重要な課題は経済の活性化だ。若者や中高年の失業は深刻なものがある。
 地元企業への支援、企業誘致や起業家の育成、国際観光都市への取り組みの強化が必要だ。さらには北彩都の活用、中心市街地の活性化である。そして本市の基幹産業である農業の振興に全力を上げなければならない。
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白 鳥 秀 樹
旭川市議会議員
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