歯科医師紹介

院長   布施英徳


平成6年  日本歯科大学歯学部卒業・歯科医師免許取得
平成9年  根津歯科クリニック 開設
平成12年 介護支援専門員(ケアマネージャー)免許取得
平成14年 有限会社デンタルケアプロジェクト 設立
平成26年 株式会社フロラシオン 設立

院長の独り言(令和2年2月16日筆)


 平成から令和の時代になり、私が開業してから20年以上が経ちました。
 まぁ、ここのメッセージなどは読む人はいないでしょうから、この機会に本音を書きます。

 開業初期の頃、歯科医療の現場にいて思ったことは、とにかく歯科医師は疲れる!ということでした。 
 歯科の治療というものは、とにかく再治療が多い!のです。
 しかも、通常の場合、自分も含めた前医は、金属冠や封鎖剤などを二度と外さない(再治療はしなくて済む)つもりで歯を補強し、ガチガチにくっ付けます。
 再治療の際には、そういったものを除去しなければならないのです。
 その行為の疲れること疲れること。。。

 除去用の器具が折れてしまったりすることもあるし、腕がメチャクチャ疲れたりします。
 こんなに再治療が多いなら、最初から除去しやすいようにしておけばいいのでは?
 また、早い段階でダメになる可能性があるなら、直ぐに抜いて入れ歯を入れる!なんて処置を急がず、うまくしのいで延命処置だけするという方法は無いのか?

 いろいろ考えました。
 かつてやっていた往診にヒントがありました。
 医科や福祉の世界では、医師や福祉側の理想論を押し通すような無理はせず、患者さんにとっての理想を目指そうとしていました。
 それなのに、歯科だけは、歯科医師本意の治療をしていたのですね。
 厚生労働省の作った常識に当てはめ、大学で習った通り、健康保険法で定められている通り、見事なほど言いなりになって。
 予防歯科という学問が確立する前の、歯は治らない!と信じられていた時代ならば、それで良かったかもしれません。
 でも、常識は覆されたのです。
 かつての治療法は間違っていたのです!

 問題は、厚生労働省がこの常識を変えないことです。
 例えば、日本の厚生労働省の薬の認可が非常に遅いことは世界的に見ても有名です。
 冷静に考えれば、100年経っても安心な年金制度!なんていうことを言いながら、毎年いろいろごまかしているのが知れ渡っているような省庁の言うことが正しいとは思えません。
 要は、この常識を壊してしまえばいいわけですね。

 私は、歯科医師と並行して他業種の仕事もしていた関係で、少し別の考え方をする癖が付いています。
 ですから私は、通常の歯科医師と比べると、視点が異なる場合が多々あります。
 必要以上に歯を削らず、うまくしのぎながら歯を長持ちさせる治療法。
 実はこれって、歯科医師自身が自分のためにやっている治療法なのですよね。
 自分たちの治療の際には、厚生労働省のルールや常識を無視しますから。
 20代の頃には全然気づきませんでした。

 最近は、根津歯科クリニックでの長年の患者さん教育の成果が出ていて、私がなぜ必要以上に治療をしないのか、といった趣旨が伝わっている患者さんも多くなりました。
 その結果、患者さんの方から【今回も様子見で!】といった要望が多くなってきていて、結果として私と患者さん共々、様々な部分での負担が圧倒的に減るという結果になっています。

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