電波や音声、映像の世界ではすでにアナログ時代は終わったような感がありますが、デジタルについてどんな「イメージ」をお持ちでしょう。「コピーしても全く同じものが出来る」 「音質や画質が良い」などというところでしょうか。確かにその通りですが、いろいろ含みもありますので、少しづつお話したいと思います。 |
|||||||
アナログとデジタル |
|||||||
アナログからデジタルに代わったものとして、いちばん身近なものに、そしてわりと早くからあったものに、時計があります。デジタル時計です。数字を表示するタイプのものです。○○時○○分○○秒と表示します。電卓のような「8」は□を2個重ねたような表示をしたものが、デジタル時計だとイメージされている方が多いと思います。確かにそれはデジタル時計です。 では、壁などに掛かっている丸い時計、1から12までの数字が円周上に並んで、ものによっては秒の刻みがあるもの。これはデジタル時計でしょうかアナログ時計でしょうか? 実は、ここまでではどちらともいえません。あなたの家にある時計をよく見てください。秒針はどんな動きをしていますか。「カチッ、カチッ」と1秒ごとに瞬間的に動いていませんか。この場合少なくとも秒針は、デジタルです。秒針が音もなく、「スー」と動いていれば、アナログといえます。分針も同じことで、1分ごとに「カチッ」と動けばデジタル。秒針と共に、かなりゆっくりですが、「スー」と動いていればアナログです。さすがにいちばん短い時針は、「スー」と動いているように見えます。もっとも、時針を見ていても動いているかどうかわかりませんが・・。私は時計の専門家ではないので、不確かなことですが、時計にはギヤか使ってあり、ひょっとしたら分針が、1分進むごとに、時と時の間を60分の1ほど動いているのかもしれません。そうしたら時針もデジタルということになります。 いずれにしても、この「カチッ、カチッ」がポイントです。即ち一般のデジタル時計では、1秒の次は2秒、その次は3秒です。しかし、世の中の「時」(とき)は、水が流れるがごとく、1秒と2秒の間にも、数値では表せない「時」の流れがあります。陸上競技などでは100分の1秒まで計測しますが、1000分の1秒もあれば、10000分の1秒もあり、・・・・・となるわけです。現在世の中に、どこまで細かく計れるストップウオッチがあるか知りませんが、この○○分の1秒という○○を無限にしたものが本当のアナログ時計ということになります。ただ、数値を発表しなければならない場合、アナログでは、小数点以下を無限に発表しなければならなくなり、発表になりませんし、そこまでの精度も必要がないということです。 私はこの自然界の全てのものが、アナログであり、デジタルは人間が便利なように作り出したものであると思います。デジタルはある単位以下を切り捨てることによって、扱いやすくしたものです。時計の例で言えば、秒以下は切り捨て、下記のPCMデータも標本化のサンプリング周波数と量子化のビット数以下を切り捨てることによってデジタル化できるのです。ここまで書くと、デジタルは悲しげなもののように思えてきますが、時間も必要以上の細かい単位はかえって不便だし、音に関しても、人間の耳の能力には限界もあります。その限界ぎりぎりのところで妥協し、便利さを追求したものであるといえます。 前置きが長くなってしまいましたが、以下、音のデジタル化についてお話したいと思います。 |
|||||||
PCMとは・・ |
|||||||
デジタル音声といっても、アナログ信号をデジタル化する方法にもいくつか種類があります。代表的かつ一般的なものがPCMです。正確にはリニアPCM(LPCM)です。PCMとは、Pulse
Code Modulation、日本語にするとパルス符号変調です。アナログ信号を標本化(サンプリング)及び量子化で数値化し、二進の数値データとして記録するものです。 と、言葉で書くと???ですね。2進法はさておき、標本化と量子化について説明しましょうMP3とMD(ATRAC3) |
|||||||
標本化と量子化 |
|||||||
|
|||||||
|
|||||||
▲HOMEへ | ▲前ページへ | ▲録音講座トップへ | ▲ページトップへ |