古典棋譜鑑賞 丈和21

21文政4年11月17日 1821 先 井上安節 本因坊丈和 宿敵幻庵因碩(服部立徹、井上安節、井上因碩)が安節と号していた時の御城碁。随所に丈和の妙手があり、白の名局。 白12目勝
宿敵との対局ということで、二人の心理的確執が碁の恐ろしさを感じさせる棋譜を作り上げている。 両者の対決は遺譜が70局あって、通算丈和の28勝35敗3持碁4打掛。手合い別には、丈和から見て、立徹の2子局は3勝6敗1持碁、立徹先は19勝28敗2持碁4打掛、丈和先は6勝1敗となっている。
smile_aceがまず棋譜を見て感じたことを左の碁盤の下の余白に表示してみました。>(前進)や<(後退)で動かして下さい。

この碁は、

囲碁古典名局選集 剛腕丈和 解説 高木祥一九段

に棋譜と解説があり、それを参考に変化図も加えて 鑑賞ファィル を作ってみました。この碁は小林光一九段が丈和の碁として選択した碁で、上記の著作では、高木九段との対談形式で棋譜鑑賞がされています。 PocketGobanでご覧下さい。

左の碁盤では変化図を表示することが出来ないので、出来るだけPocketGobanで鑑賞ファィルを見ることをお薦めします。

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古典棋譜鑑賞 丈和22

22文政5年1月3日 1822 先 井上安節 本因坊丈和 因碩との丈和黒番の碁。上辺の1線のワタリの形が有名で、丈和の著書「国技観光」にこの碁を掲載したのを因碩が怒ったという曰くつきの碁 黒中押勝 AB
因碩と丈和の対戦は丈和の成績が上回った結果になっており、丈和の方が強いことになっているが、この戦績は、丈和の方が11歳年上で、しかも、丈和の方の格が上ということもあり、丈和が因碩との対局を回避することが可能な関係にあったとすると、戦績だけでは結論は出ないと考えられる。
因碩が打ち盛りで、丈和が年齢からの衰えが見られる時期に対局すれば、結果はどうなったのだろう。権謀術数の丈和からすると、対局したくない時期はきっと回避したと思われる。
ただ、因徹吐血の碁はこれより13年後に打たれているが、ここで、因碩が自分の弟子の因徹に丈和との碁を打たせたのは、非常に残念な気がする。本局は丈和37歳、因碩26歳なので、13年後だと、丈和50歳、因碩39歳だから、年齢的には明らかに因碩有利と思われるのだが・・・。
いずれにしろ、日本囲碁大系には因碩の最盛期の碁が、著者の橋本宇太郎九段の解説で見られる訳なので、楽しみではある。

尚、2人の手合いは、
「日本囲碁大系丈和」によると、先二子、先、先々先、先、先々先
「剛腕丈和」によると、先二子、先、先相先、先、先相先
と記されている。ということは、先々先と先相先は同じ手合いということなので、先々先の手合いの内容が判明した。
つまり、コミのない時代の手合いの下手から見て先々先の手合いとは、3局セットで「先、白、先」という手合いで行うということになる。つまり、手合い上ははっきり丈和が上なのである。
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この碁は、

1.日本囲碁大系 第10巻 丈和 解説 藤沢秀行九段
2.囲碁古典名局選集 剛腕丈和 解説 高木祥一九段

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古典棋譜鑑賞 丈和23

23文政5年3月5日 1822 先 外山算節 本因坊丈和 本因坊算砂200回忌の寄進碁で、兄弟子の算節と京都寂光寺で打たれた。寄進碁は1日で打掛になるのが慣わしだが、熱戦、打ち継ぎされた。 打掛 AB
打掛の慣わしを破って、打ち継ぎされたものの、黒119手の打掛で終わっている。この経緯は「座穏談叢」に記されている。それは、
黒119手を打って算節が人事不省となった。意識を回復した算節は、自分が負けを恐れて逃げたと言われたくないので、この局面が黒不利と判断されるのなら、死んでも継続する。しかし、そうでなければ打ち掛けにしたいと主張し、因淑に判断を依頼した。 因淑は勝敗いずれとも判じ難いので打ち掛けにするのが良かろうと丈和の了解も取って打ち掛けになった。
というものである。すざましい戦いではある。

ところで、師の元丈は丈和上洛にあたって丈和先で10局打ったが、全敗で、密かに元丈先で2局打ち、元丈が勝ったと伝えられている。この頃になると元丈は家督を丈和に譲ることを考えていたと見られる。
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この碁は、

1.日本囲碁大系 第10巻 丈和 解説 藤沢秀行九段
2.囲碁古典名局選集 剛腕丈和 解説 高木祥一九段

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古典棋譜鑑賞 丈和24

24文政5年11月15日 1822 先番 本因坊丈和 互先 井上因碩 井上家10世、因砂因碩と呼ばれるが、丈和に対して、白番の御城碁は荷が重いという藤沢九段の言がある。 黒中押勝
因砂はこの碁の3年前に服部立徹を井上家の跡目にしており、この碁の2年後には引退している。そして、この碁の7年後の文政12年に45歳で病没している。
丈和とは3局の遺譜がある。文化6年(1809年)には丈和の先番を破っているが、たちまち、丈和に追い越されており、白番の御城碁は荷が重いらしい。
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この碁は、

日本囲碁大系 第10巻 丈和 解説 藤沢秀行

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古典棋譜鑑賞 丈和25

25文政6年3月7日 1823 先 片山知的 本因坊丈和 武家三強の一人、知的との対局それまでは知的善戦しているが、本局は手合い違いと言われるほどの碁だった。 黒中押勝
丈和の遺譜を見る時、文政5年頃から置碁の手合いが激増している。また、文政7年から9年までの間、わずかに3局しか残っていない。そして、文政8年には国技観光が出版されている。これらのことを総合するなら、丈和は明らかに名人碁所を意識し、傷を受けない碁だけを打っていたのではなかったか。丈和のスケールの大きい読みは、盤上のみならず、盤外にまで及んでいたのだった。(藤沢九段著「丈和」より抜粋)
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この碁は、

日本囲碁大系 第10巻 丈和 解説 藤沢秀行九段

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