定石後の死活・攻め合い・ヨセ

死活問題 黒先白死2001
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
いろいろなケースで出来る形です。一つの例として、定石は黒8に対して白D18のハネツギを打つことになっていますが、黒8、黒10に手抜きをした場合に出来ます。

<右上 回答>
黒12のサガリに対して、白13を打たないと、黒S18と飛び込まれるので、白13と打ちますが、黒14のハネで白2子を守った時に黒16のハネゴロシで殺すことが出来ます。
白17のオサエに対して黒18が2の1の急所になります。
白19の抜きは眼形に関係のない手で黒20と外部脱出を防げは良く、黒T15の押さえはコウになるので悪手です。
白21に対して黒22のツギが手筋で、黒はダメヅマリの為眼が出来なくて死となります。

<右下 変化図>
黒28のハネツギでは白31のサガリ(2の1の筋)により白生きとなります。

<左下 変化図>
白43のブツカリでも黒44のツギで白死となります。

死活問題 黒先生き2002
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星の石に対し、両ガカリをされて、尚手抜きをした場合、白1の封鎖が有力な手になります。黒は三々に打つことによって生きを得ることが出来ます。
ただし、生きはあっても、このような形は白が厚くなって、黒に取って好ましいものではありません。

<右上 回答>
黒12のハネを先手で利かすのがポイントです。このハネが先手で打てれば生き、そうでなければ死となります。
白15のウチカキに対して、黒16のヒキが好手で白21のサガリの筋も効果がありません。

<右下 変化図>
黒30のハネのタイミングが悪いと、黒死となります。

<左下 変化図>
黒42のカタツギは眼形がなく、黒40のハネを打っても黒死となります。
死活問題 問題の意図2003
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
いろいろなケースで出来る形です。
一つの例示です。定石は黒8に対して白D18のハネツギを打つことになっていますが、黒8、黒10に手抜きをした場合に、黒14のサガリに対して白15と打ってこの形になります。

<右上 回答>
黒16のツギが手筋です。白17の眼持ちなら、黒18とアテコミを打てば、黒20がアタリとなるので、殺すことが出来ます。

<右下 変化図>
黒24のツギに対して、白25なら、黒26の2の1の急所を打つことにより、黒28が成立します。

<左下 失敗図>
黒32のツケが一見手筋の様に見えますが、白33と眼を持たれ、黒34と2眼を阻止すれば白35、黒36となってコウです。

死活問題 黒先白死2004
<右上 問題図>d

<左上 問題図の出来る経緯>
コゲイマジマリに対して裾ガカリをした時に出来ます。
白1に対して、隅に閉じ込める手は外勢で打ちたい場合に有力な手です。
白3、5、7で白が手抜きをした場合の形です。
手抜きをした上手をギャフンと言わせて下さい。

<右上 回答>
黒10のハネゴロシです。 白11のヒキなら、黒12のオサエから5目中手です。

<右下 変化図>
黒22に対して、白23を利かしてから、白25と打っても、黒26のハネゴロシです。
白27の2の1の筋風着手でも、面積が足りないので、黒28の眼の形に打ち、黒30、32で死です。黒22、30の2子は白が取ってもウチカキによりカケメになります。

<左下 失敗図>
黒38を打った後に黒40とハネるのは、白41と打たれ、白生きになります。
死活問題 黒先白死2005
<右上 問題図>e

<左上 問題図の出来る経緯>
星からのコゲイマジマリに、白1とツケ、黒が外からハネた時に、白3とハネ、黒4のアテから、黒6、白7の時に、黒8と守り、白9、白11と生きました。
その後、黒14、16などの交換で、黒16が来ると、左上の白は黒先白死になっています。

<右上 回答>
黒18のツケが黒S13の石を働かす好手です。S13の石が黒24のヒキを可能にしているので、白死です。

<右下 変化図>
黒26は黒N2の石を働かせてないので、白27で生きです。

<左下 変化図>
黒28に対して白B4なら黒B7の石が働いて白死となりますが、白29が黒B7の石を働かせない手で、白生きとなります。
死活問題 黒先白死2006
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
黒2の大ケイマの受けに対して、白3と挟み、黒4のシマリに白5の打ち込みにより出来る形です。
黒16の守りに対して白手抜きした場合の死活(黒先白死)が本題です。

<右上 回答>
黒18が白の面積を狭くする好手で、白19と広くしようとしても、黒20で生きる為の広さが不足で白死となります。
白21が手筋のコスミですが、黒28まで、白押す手なしです。
尚、白P15の切りは現在は黒攻め合い勝ちです。ダメヅマリになると攻め合いが逆転する可能性があり、注意が必要です。

<右下 失敗図>
黒30のにツケは白31で、白33の眼持ちと白32のハネダシを見合いにされ、黒失敗です。

<左下 失敗図>
黒34のツケコシも同様に失敗です。
死活問題 黒先白死2007
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星から、両方にコゲイマをしている形に対して、白1の三々打ち込みで出来ます。本来、片方だけでも三々打ち込みはコウが最善なのですから、この形では、白が生きる変化は辺からの利き筋が無い限りありません。
無策な黒A15のアテは白A16により簡単にコウになります。

<右上 回答>
黒8が無条件白死とする手筋です。
黒10の2の1の手筋が白11により、Q18の地点を眼にする手段を奪っています。

<右下 変化図>
白15でも黒16の2の1の筋です。
黒16に対して白17は黒18で白T4を拒否(黒T8のアテがある)しています。

<左下 変化図>
黒20に対して、白21の眼持ちでは、黒22のトビでC1の地点の眼作りを拒否します。以降黒24の一子は取れますが、カケメです。
死活問題 黒先白死2008
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星に対するコゲイマガカリから一間受けの代表的な形です。 黒16の守りが来たら、黒先白死です。

<右上 回答>
黒18からハネ殺しです。黒24で5目中手です。 黒18、22の2子を取ってもウチカキにより生きはありません。 ただし、手数が長い( 中手の九九参照)ので攻め合いにもっていかれる可能性がある場合は注意が必要です。

<右下 変化図>
黒30に対して、白31とトビで答えるのが分かりにくい形になって白の作戦としては良い手ではありますが、黒32で白に生きはありません。

<左下 変化図>
黒40は白41のツケでコウになり失敗です。

<左上>
黒16と守ったら、白も白51と守っておくべきです。
死活問題 黒先コウ2009
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星からコゲイマ、大ケイマにのシマリに対して、白C12と迫っている状態で、白1の打ち込みから出来る形です。 黒8に対して、白手抜きで出来ます。

<右上 変化図>
黒10が急所です。白13と広げても黒16、黒18で「隅のマガリ四目は死」です。 実はこの形は黒先コウです。左下でコウの変化を示します。

<右下 変化図>
黒24のハネゴロシはこの形では使えません。

<左下 解答図>
小目からのコゲイマジマリに対して白31とツケて出来る形でもあります。無意味な白37と黒38の交換により、この交換がない場合は白無条件生きですが、黒先コウの形になります。
死活問題 黒先白死2010
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星からのコゲイマジマリに対して三々の打ち込みはコウが相場です。
白3に対しては黒7でコウなのですが、黒4と打てば、白11までで、白生きとなります。 黒12のダメヅメに対しての手抜きが問題図になります。

<右上 回答>
黒14、16に対して白17がダメヅマリの為S19には打てませんので死となります。

<右下 変化図>
黒18に対しては白19と打つ筋もありますが、ダメヅマリの為に、白23でS3のオシツブシが打てません。

<左下 変化図>
A3のダメが空いていれば、右図のオシツブシも可能ですし、白25から白27の生きもあります。
死活問題 黒先白死2011
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星からのコゲイマジマリに対して三々の打ち込みはコウが相場です。
白3に対しては黒7でコウなのですが、黒4と打てば、白9でA16に打てば白生きとなります。ただし、この白9では生きはありません。

<右上 回答>
黒12のコスミが白のダメヅマリを衝いた好手です。黒14のハネコミが成立して、白死です。

<右下 変化図>
黒16のツケはオイオトシで白生きとなります。

<左下 変化図>
黒20の三目の真ん中も白21で生きです。
死活問題 白先生き2012
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星からのコゲイマジマリに対して三々の打ち込みはコウが相場です。
白3に対しては黒7でコウなのですが、黒4のハネを打った時に、白が白7、9と形悪く打つと白の生きはありません。
問題図は黒12の手順ミスの為、白先生きの問題になりました。

<右上 回答>
白13が急所で白生きとなります。

<右下 変化図>
黒16から打てば白死となります。

<左下 変化図>
黒24と打てば、白25でセキになります。
死活問題 問題の意図2013
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星からのコゲイマジマリに対して三々の打ち込みはコウが相場です。
白3に対しては黒7でコウなのですが、黒4のハネを打った時に、白7、9に対して黒10、12と打った後、黒14、16に白が手抜きをすると問題図になります。

<右上 回答>
黒18の三目の真ん中が筋です。白19のツギなら黒20と切ってコウです。 白がコウを避けようと白23と打てば黒ツギ、白取り、黒中手となりますが、この中手が切りのノゾキも兼ねている為、白死となります。

<右下 変化図>
黒30に対して、白31と打てば、黒32で白死となります。

<左下 変化図>
黒36に対して、白37ではコウにはならず、黒38、40で白死となります。
ヨセ問題 問題の意図2014
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星からのコゲイマジマリに対して三々の打ち込みはコウが相場です。
白3に対しては黒10でコウなのですが、黒4のハネを打った時に、白7、9に対して黒8、10と打った後、黒12、14に白が手抜きをした後、黒16、白17とすると問題図になります。

<右上 回答>
黒18に対して、白19と打っても黒20でQ18の地点が眼になりません。

<右下 変化図>
黒24では白25で生きになります。

<左下 変化図>
黒30と切るのも白33で白C1と白F1が見合いとなって白生きです。
攻め合い問題 黒先攻め合い勝ち2015
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星の石に対して両ガカリの定石から出来る形です。 白11のアテがあるとこの有名な手筋が力を発揮します。 黒16、18を手抜きした場合に、白19、21とワタリとキリを見合いにした白の攻めにいかに対処するかが問題です。

<右上 回答>
黒22がイタチの腹ツケの手筋です。 白33と取った形でも、黒攻め合い勝ちです。

<右下 変化図>
黒34でオサエを打つとコウになります。

<左下 変化図>
黒A2を決めないで、黒38と打てば、白39を決めた後、白41と打たれて黒負けです。
死活問題 黒先白死2016
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星からの一間ジマリに対して、白1の打ち込みから、白3、5、7と打った形が問題図です。

<右上 回答>
黒10の出から黒12のオキが筋で、白13のツギを待って、黒14、16により、「隅のマガリ四目」で白死です。

<右下 変化図>
黒22から打つとセキの形になります。

<左下 変化図>
黒34のオサエでは、白35から典型的な万年コウの形になります。
死活問題 黒先白死2017
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
星に対し、白1のツケからの変化で出来る形です。
但し、白5は少し不満なので、定石とはいえない形です。

<右上 回答>
黒12が筋で、白13なら、黒14、16で中手を狙います。白17で中手を回避されれば、黒18と切って白は押す手なしです。

<右下 変化図>
白21のハネなら黒22の押さえから黒24とアテて、黒26とつなげば黒27と黒28が見合いで白死です。

<左下 変化図>
黒30では、白31、33で生きです。
ヨセ問題 黒先最善のヨセ2018
<右上 問題図>

<左上 問題図の出来る経緯>
有名な三手抜き定石で出来る形です。
死活の上では、黒9、11が大事な手で黒11のハネが先手で打てて、黒生きます。この形に黒15、17が加わった場合の最善のヨセを目指します。

<右上 回答>
白20のウチカキが必須、黒は黒21のヒキが最善です。
白22と打って、黒23を強制し、白24と取ります。白26も先手で、白28とツイダ形では黒3目来ましたが、あげ石が2目で差し引き黒1目の地です。

<右下 変化図>
白32と直ぐに取るのは、黒33と打たれ、白34のサガリには、黒35となりますので、右上より1目黒得になります。

<左下 変化図>
白38に対して、黒39は生きにはなりますが、白40に対しては、黒41とヘコミ、白42、黒43の後、白44の取りまでが白の先手となります。
右上の図と比較して、黒は地が1目減った上、黒後手になっています。