古典棋譜鑑賞 幻庵因碩01

01文化9年4月15日 1812 先二子 二子番 服部 立徹 葛野 丈和 持碁 悪敵手丈和との初手合
橋本九段の解説抜粋
 12世本因坊丈和と11世井上因碩の初手合いである。丈和26歳4段、立徹15歳、手合い割りから初段であろうと推測される。
 立徹は13歳で服部因淑の養子となり、22歳で井上家に移り井上安節と改名、27歳で井上家を家督し井上因碩を襲名した。
 江戸幕府が碁の家元制を設定して以来、好敵手というべき組み合わせは少なくないが、この2人ほど悪縁の組み合わせも少ない。  故瀬越憲作九段はいう、「この両者の関係は正に悪敵手とも評すべきもので、丈和の後半生は殆ど因碩の盤上盤外に渉っての追跡に対する対策に費やされたというも過言ではない。」

 本局は2子局であるが、黒が相当な悪手、疑問手を打って尚、持碁に終わっている。疑問手、悪手のレベルによるのだろうが、このレベルになると置石の効力を無くすほどの疑問手、悪手というものはなかなか出さないということなのだろう。  
smile_aceがまず棋譜を見て感じたことを左の碁盤の下の余白に表示してみました。>(前進)や<(後退)で動かして下さい。
そして、

「日本囲碁大系 第11巻 幻庵因碩 解説 橋本宇太郎九段」

を参考に変化図も加えて 鑑賞ファィル を作ってみました。
左の碁盤では変化図を表示することが出来ないので、変化図や解説者の解説を見る為に、出来るだけPocketGobanで鑑賞ファィルを見ることをお薦めします。

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古典棋譜鑑賞 幻庵因碩02

02文化10年10月朔日 1813 服部 立徹 葛野 丈和 黒3目 構想の大きな碁への成長の予感
安部九段の解説抜粋
 立徹(幻庵)が生涯最も多く打ったのがこの丈和、15歳、先二、2子番の初手合い(1812年)から文政5年(1822年)までに残されている11年間の全成績は69局。通算成績は、立徹の先番が27勝19敗2持碁4打掛、白番が1勝6敗、2子番が6勝3敗1持碁である。この結果は手合い割りから言って軍配は丈和に挙がる。そして、名人争いで幻庵が一敗地にまみえることとなったが、その原因は、11歳の年齢差であろう。
安部九段のハイライト場面 (黒121まで)
 安部九段が「英傑幻庵因碩」でハイライト場面としている局面については、左の碁盤に表示し、その局面についてのsmile_aceの感想を余白に表示してみました。>(前進)をクリックすると感想が表示されます。ハイライト場面以降の棋譜は表示の都合でカットしてあります。(鑑賞ファィルでは全て表示)
そして、

「古典名局選集 英傑幻庵因碩 解説 安部吉輝九段」

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古典棋譜鑑賞 幻庵因碩03

03文化11年8月15日 1814 先相先 先番 葛野 丈和 服部 立徹 白4目 立徹大逆番の勝利
橋本九段の解説抜粋
 丈和5段、立徹4段である。2年前の初手合い以来、この2人は約20局打っている。はじめの1年間は立徹が先二子、あと一年は定先、そしてこの年の3月には先相先の手合いになっている。2年間に2度の手直りは早い。立徹はこの年17歳。その若さが、このスピードの原動力であろう。
 この碁は段の上のものが黒で打つ碁、いわゆる大逆番の碁である。丈和としては負けられない。

 関山仙太夫が本局を評して、「立徹の碁立を見るに半名人(八段)なり」と書いている。この一局は、幻庵因碩の数ある名局中でも逸品、傑作中の傑作であろう。

 橋本九段の解説では、丈和の敗因は明確に示されていない。一つの提案として左上の形を決める黒57の変化がある。実戦の黒57が白74の厳しいノゾキを誘発した様で、これが敗因の1つであろうと感じた。
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「日本囲碁大系 第11巻 幻庵因碩 解説 橋本宇太郎九段」

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古典棋譜鑑賞 幻庵因碩04

04文化11年9月11日1814 先相先 先番 服部 立徹 葛野 丈和 白11目 双方の死石150の大激戦 AX
 本局の1ケ月前には立徹初の白番で名局(前局)を打ち、立徹が4目勝ちを収めている。丈和にしてみれば、負けるわけにはいかない対局。
熱闘354手の棋譜に剛腕丈和と怪力立徹の熱い思いが込められている。最終譜、死んだ白石71、黒石79で白11目勝ちが、それを物語る。
 本局は古典名局選集剛腕丈和に収録されており、本鑑賞室丈和で取り上げている棋譜ファィルに橋本九段の解説を加えた。尚、左記のsmile_ace感想は本鑑賞室丈和のものと同じである。  
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「日本囲碁大系 第11巻 幻庵因碩 解説 橋本宇太郎九段」
「囲碁古典名局選集 剛腕丈和 解説 高木祥一九段」

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古典棋譜鑑賞 幻庵因碩05

05文化12年9月9日 1815 服部 立徹 葛野 丈和 黒2目 勝利も喜び薄い中盤の一手損
橋本九段の解説抜粋
 黒195でこの碁は勝負がついた。黒の2目勝ちである。もし黒が負けていたら黒169が敗着となる。この手は、この碁の黒の見事な打ち方に一つの汚点を残したことになる。昔は勝敗より人に笑われない碁を打つ心がけが強かった。この碁を笑う人はいないだろう。しかし、黒169のキリを笑わない玄人はいないであろう。

 黒169の時点で疑問手だということが分からなくても、183手の段階で黒169が疑問手だということが分かるアマも多いだろう。また、白170という手が左辺の9子を取るより大きい手だから、白170の段階で分かるアマも大いに違いない。
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「日本囲碁大系 第11巻 幻庵因碩 解説 橋本宇太郎九段」

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