113系スカ色についてのあれこれ

国鉄が製造した近郊型電車113系のうち
房総に残った横須賀線色の電車について簡単に紹介いたします

うえさんのページ

「113系スカ色」・・・
鉄道好きでなければ耳慣れない言葉ですね。

「113系」というのは車両の形式。
「スカ色」というのは
かつて横須賀線で採用されていた列車の色」・・・

早い話「上の画像の電車のコトですよ」といえば
関東在住の方なら大抵「ああ あの電車のコトかぁ」
となることでしょう。

そうです。1995年ごろまで横須賀線や総武快速線で走っていた
3つドアで ドア間にボックスシートがあり
運転席のある車両には大抵トイレがあり
運転席同士を連結していると通り抜けが出来た
あの車両のことです。

東海道線を走っていた色違いの電車も同じ113系という形式です。
緑とオレンジの塗装は「湘南色」と呼ばれ親しまれています。

高崎線や宇都宮線を走っていた車両は
一見 113系と見分けがつきませんが
113系に坂道対策や寒冷地対策をした115系。
中央本線高尾以西の上の写真と同じ色の車両も115系です。
あまりにもそっくりなので国鉄も見分けやすくしたのか
前面の塗り分けが少し違います。

常磐線を走っていたのは
交流電化区間も走れるようにした415系などの車両。

乗る側の視点でみれば首都圏近郊区間を走る電車は
みんな同じようなスタイルをしていました。
また首都圏のみならず房総、北関東、甲信越。
静岡から中京、関西、山陽、北九州に至るまで
「近郊型」と呼ばれるこれらの車両が活躍しております。
それだけ これらの電車のスタイルが優秀であったといえるでしょう。

ここでは車両形式云々については詳しく触れません。
前述の「湘南色」や115系等の他形式についてここではも触れず
それらは別の機会にすることとして
「113系スカ色」電車の魅力を紹介させていただきたいと思います。

 上り列車(写真奥)が千葉駅に到着。
待機していた列車と連結し下り列車となります。
JR千葉駅 2005,10,15(土)

 筆者と113系とのかかわり

筆者が幼少期の昭和50年代前半 
113系スカ色は 横須賀線の主力車両として活躍していました
田町ー品川間の古い団地にあった祖母宅からは
当時 まだ東海道線と線路を共用していた横須賀線113系を
眺めることができました。
 夏 親戚一同で逗子に行くときも
決まって東京駅から横須賀線に乗りました
東京駅に長い編成を連ねる113系。
当時は珍しかったクーラーの音、コンプレッサーの音。
高揚した気持ちで車内に入れば心地よい涼しさに、ボックス席・・・
普段は 乗っても地元の地下鉄くらい だった私には
113系は「旅気分」な列車であり、
三浦半島の海べりへ連れて行ってくれる憧れの列車だったのです。
 「113系スカ色に毎日乗れる大人の人がうらやましいなー」と
子供心に思ったものでした。

 やがて 総武快速線の品川延伸、
113系を使用した横須賀線との直通運転が開始されました。

 江戸川区東部の小学生だった筆者は 地元区内を通る総武線が
横須賀線と直通することに喜び
江戸川の鉄橋に113系を見にいったりしました。

 高校は 総武線の線路の近くでした(たまたまですよ)。
113系はいつ見てもカッコイイなあ なんて思っていたら
大学は千葉市内。
新小岩駅まで自転車、新小岩ー千葉市内は 
113系快速と113系各駅停車を乗り継ぐ
という至福の通学タイムとなりました。
幼少期の夢が叶ったのです。

快速の113系はグリーン車組み込みの11両又は15両で
全車冷房完備
ボックスシートの間隔を広げた1500番台車など
比較的新しい車両が多かった反面 
当時、普通列車の113系は非冷房車も多く
窓脇に扇風機のスイッチがある「味のある」車両が多かったのですが
それも113系の魅力でした。
古くなって走行音はやかましく
時折モーターの焼けるようなニオイがしたり
窓が開かなかったり閉まらなかったり シートが外れたり・・・・・・・
そんな車両に出会うこともありました


大学を卒業してからは 千葉市内に就職したので
引き続き113系通勤。
25歳で千葉市内に転居しました。
このころになると総武快速線ではE217系の進出により
113系は徐々に撤退していました。
それでも千葉以遠の普通列車は相変わらず113系。
職場最寄の蘇我までは113系通勤でした

その後 千葉市・検見川に転居、結婚、
職場の浜野への移転が相次ぎましたが
相変わらず113系通勤。
しかも 嫁さんは 富津市出身なので
内房線に乗る機会も増え
ますます113系のお世話になるようになりました。

2006年春 転職したことから通勤で113系に乗ることはなくなり
千葉駅に出向く機会も減り、少し寂しいのですが 
新検見川駅付近で幕張へ回送される113系に出会うたび
その姿を眺め、
現代の列車としてはやかましい走行音に懐かしさを感じてしまいます

嫁さんも、(さすがに「113系」と形式名ではいいませんが)内房線は
あの電車じゃなくちゃあねえ」と
言っています。

 実は房総の113系は1995年頃から
「古い113系を比較的新しい113系で置き換える」という方法で・・・
つまりマニアにしか気づかれない地味な方法で
置き換えられてきました。
 横須賀・総武快速線からの撤退や
東海道線からの撤退(色違いだが形式は同じ)により
余剰になった車両で 古いのを置き換えてきたわけです。
傍から見れば房総各線は向こう30年くらいず〜っと113系スカ色が
変わらずに走り続けてきました。
しかし 2006年夏
とうとう 房総の主・113系も世代交代がはじまります。
うわさによると 高崎から211系が転入し 
数年かけて113系を置き換えるのだそうです
個人的にも思い入れが深い113系・・・
撤退するのは非常に残念ですが 
あと数年 乗れるうちは113系に乗り続けたいと思っています


追伸
うちの嫁さんが 最近 「113系」と言うようになりました。
旦那の影響か・・・・・・笑
2006,06,10

更に追伸
2006年11月 職場で異動があり 本千葉駅利用者となりました
千葉駅からたった1駅ですが再び113系に乗るようになりました
211系はその後増えるでもなく113系との共存がしばらく続きそうです
2007.7.18

更に更に追伸
2009,10より
房総の普通列車に京浜東北線からのオサガリ
209系が導入されはじめました
113系は徐々にその数を減らしています。
2011年には113系完全撤退が噂されています。
2010,2,22

木更津駅に停車中の113系初期型車。
屋根には後付けの分散クーラーが付き 窓枠が丸いのが特徴です。
2006、1、9(月) 内房線木更津駅

内房線の雪景色はとてもめずらしい
上り千葉行 普通列車
2006,1,21(土) 八幡宿駅

内房線下り普通列車 館山行 113系
2006,5,7(日) 内房線青堀駅

内房線上り普通列車内  2006,5,7(日) 内房線 青堀ー君津間にて

君津駅の夕暮れと113系普通列車 千葉行
今ではE217系で運転される久里浜行快速は こういう風情でした
旅情を感じます 2006,5,7(日) 君津駅

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「113系スカ色」 に ついて
形式など 「もっと詳しく知りたい!!」「もっとハマりたい!!!」
という方は こちらへどうぞ。
「なまらマニアックな 113系 スカ色」
〜マニアックな電車のオハナシをよりわかりやすく身近に〜

は こちら

2006年11月 ひっそりと去っていった
113系の初期型車両。その思い出話は こちらへどうぞ。

113系初期車よ ありがとう!!

「113系初期車 回想録」 は こちら
2006(平成18)、11、25(土) アップロード

JR内房線 浜金谷駅に停車中の 113系 普通列車   2005,10,15

竹岡駅に入る113系初期型を使用した普通列車。
筆者は折りたたみ自転車で日帰り旅行中
海の見える長閑なこの駅で休憩していました。2005,3,9(水)