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8〜9日目:ミラノ〜フランクフルト〜関西国際空港


さて、今日は一日飛行機の日。
すべての観光日程を終え、日本に帰るだけである。
途中、空港までのバスで、Hさんの横に座った。

昨日の顛末があるので、
どのようにHさんがホテルまで帰ってこられたのか、
けっこう気になって、その話題を振った。

Hさんいわく、やはり地下鉄が1500リラと安いので、
それで帰ろうとしたらしい。
が、同じようにシャトルバスの停留所を
見つけることができなかった。

んで、スーツをバシッとキメている人に
思い切って声をかけたらしい。
Hさんは、けっこう英語をおできになり、
しゃべるだけではなく、きっちり聞き取れる。

が、その人も、シャトルバスのことは知らなかったが、
ホテルのことは知っていたらしい。
しかも、これから帰るところだが、
近くを通るので、乗せていってやる、というのだそうだ。

「いくつになっても女性ですからねぇ、ハハハ」

なぁんて、のんきに語っているが、
やはり、そのときはドキドキしたことだろう。
結局、信用できそうな雰囲気だと判断して、
その人の親切に甘えることにしたらしい。
んで、何事もなく無事にホテルまで送ってもらったそうな。

そして、ミラノの食料品店まで連れて行ってもらった、
女性の話では、シャトルバスの停留所には、
ホテルのマークも何も一切なく、
場所自体は分かりやすいのだが、
そこがシャトルバスの来るところだとは、
思えないのだそうだ。

そして、その女性と彼女のダンナは、
たまたま、シャトルバスの来る時間に、
シャトル場所の停留所に居合わせて、
乗ることができた、と。

おい!添乗員!
そんなことでええんかい?
そんなんなんぼ、シャトルバスの来る時間
教えてもらっても無意味やんけ!
もっと、よう調べとけや!
おっと、口調が荒くなってしまった。

さて、そんな話をしていると、
空港に到着した。
Hさんとは他にも、いろんな話をした。
Hさんは、いろいろ知っていらっしゃるので、
こちらも知っている知識をフル稼働。
何とかついていったが、
バスを降りるときに、

「楽しかったわぁ、ありがとう」

と言われる。
ま、こんな話し相手で、つまらないバスの時間を
満足してつぶしてもらえたら、結構なことだ。

空港では、スーツケースを確認した後、
少し時間があるので、買物を。
新聞が大量に置いてあった店で、
日経新聞を見つける。

そういや、たいぶん新聞読んでないなぁ。
知らんニュースがいっぱいあるだろうし、
帰ったら、大量の新聞を読まんと。

別の店では、アルコールを売っていた。
お、レモンリキュールがある。
そうそう、カプリ島でもう1本買ったらよかった
と思っていたところだ。
買っとこう。
15000リラ(約790円)。
5000リラカプリ島より安いが、
あまり気にしないでおこう。

さて、搭乗だ。
帰りもドイツを経由して、日本に入るのだが、
今度はミュンヘンには寄らず、
ミラノから直接、フランクフルトに入る。
この飛行機には2時間弱しか乗らなかった。

日経新聞を読んでいると、
あっという間に、フランクフルトに到着。
添乗員が自分の搭乗券、どこやったっけ?
とか言って、周囲をビビらせる。

後は、10時間の日本までの長いフライト。
起きたり寝たり、音楽聴いたりしていたが、
疲れていたので、よく覚えていない。

このあいだ、軽く済ましているが、
いつ終わるとも分からない、
長い「囚人」生活、という表現が
ぴったりでないかと思うほど、しんどい。
ビジネスクラスやファーストクラスで
2席あるところをエコノミークラスでは、
3席あって、非常にせま苦しい。

そんなもんだから、
最近「エコノミー症候群」という病気まであるそうだ。
長い時間、同じ姿勢ばかりしていると、
体の変調をきたす、というものだ。
なので、座っていても足を伸ばしたり、
数時間に1回は、機内を歩き回るのがよいのだという。

だから、nikko81も、何度となく
席を立つよう、努力した。
だからといって、
これといってすることは、何もないんだけど。

ま、長く苦しい苦闘の末、
ソウル上空まで来たとき、夜が明けた。
水平線に近いところが赤く染まり、
薄暗い光が、ジャンボジェットの翼を
黒く引き立てた様子が、ほんとにきれいだった。

さて、関空に到着。
漢字がいたるところにあることで、
日本に帰ってきた実感が湧く。

入国審査を通って、スーツケースを受け取り、
税関へ。

最後の最後で、Kがやってくれた。
ミラノの空港で買った、レモンリキュールのビンを
割ってしまったのだ。
幸い、ガラス片はビニール製の袋に
すべて収まっていたようだが、
レモンリキュールがかなりの量、こぼれてしまっている。

あたりは一面、レモンの匂いでいっぱい。
こぼれたレモンリキュールは、
薄い黄色という「ビミョウな」色をしている。
どうしようもないので、そのコトを伝えると、
そのままでよいそうなので、
そのまま、税関を立ち去る。

最後、頼りになるのか、ならんのか、
よく分からなかった添乗員と記念写真。
なにやら、スープに入った麺、
つまり、ラーメンとか、うどんとか、
そういうものが、たいそう好きらしい。

外国から帰ってくると、真っ先に立ち寄る、
という、行きつけのラーメン屋があるそうで、
今から、そのラーメン屋に駆け込むという。

添乗員と別れた後、我々5人も解散した。
幸いなことに、最寄の駅までのシャトルバスが、
すぐに発車するとのことで、
あまり待たずに帰れた。

そして帰宅。睡眠の世界に誘われ、
爆睡してしまうのだった…
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ふぅ、長い旅行記になってしまいました。
読んで頂いた方は、
本当にありがとうございました。
さぞかしお疲れでしょう(笑)

いやいや、まだ余裕があるぞ(笑)
というかたは、下の「おまけ」もどうぞ。

もういい、ってかたは、
こちらからトップページへお戻りください。
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「おまけ」

ここまでだと、この旅行、
円満に終わったように見えるでしょうが、
実は、そうではないのです。

その人がどんな人であるかを
一番よく知るには、
一緒に旅をすればよい、
と言われることがあるように、
一緒に旅行すると、それまでは分からなかった
いろいろな面が見えてきます。

今回のように、サークルの友人でも
クラブでの友人でもなく、
またバイト先の友人でもない、
ただ、名前50音順にすると近かったので、
1回生の英語や中国語のクラスが同じだった、
という大学の友人の場合は、特にそうだと思います。

高校までの友達や、先ほど挙げたような友達なら、
四六時中とは行かないまでも、
同じ時間を過ごすことがけっこうありますが、
今回は、そういうことは少ないんです。

大学の授業すら、同じ授業を取っていなかったり、
はたまた授業に出なかったり、で、
顔を合わせることが少なくなります。
# Oなどは、顔を合わすたび「ひさしぶりぃ!」
# といっているような気さえします(笑)

今度の場合、わたしは調整役に回ることが
多かったのですが、これをきっかけに、
けっこう、真面目な話をすることもありました。

あ、こんなことで不機嫌になるんか、
とか、そういうこと考えるのかなど、
そこそこ深いところまで突っ込んだ話ができたように、
個人的には思っています。

そのことを含めて、今回の旅行は、
全く「有意義」という言葉がぴったりな、
そんな旅行になったと思います。


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