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羽田〜札幌〜小樽〜余市〜札幌


実は、行きたいと思ってはいるのだが、
大事そうに行かずに取ってある場所が、いくつかある。
その1つが北海道だった。

それが、北海道への出張という形で
行くことになろうとは、思ってもみなかった。
いくら関西から関東へ移ったとはいえ、
ふらっとまったくプランもなく、
旅立つにはあまりに惜しい場所である。
行くには、それなりに計画は立てたいわけで…
そんなこんなで、ずるずると後回しになっていたというわけだ。

だが、最終的に北海道に
出張が確定したのは、木曜日。
行くのが土曜日からだから、計画を立てるのも大慌て。
仕事は札幌近辺ですればよいのだが、
さぁ、その後どうするか。

函館で五稜郭でも見てくるか?
登別で温泉に浸かる?
まぁ、スポーツ系は苦手なので、
スノボは、なしにして…
オホーツク海のほうに行くにしても、
流氷を見るにはまだ早いし…
と、さんざん迷った挙句、
以前から行きたかった、釧路湿原を見てくることにした。

水のある風景、それも水だけではなく、
緑の中に水のある風景が、特に好きだ。
だから、海もいいのだが、
湖や湿原、滝、渓谷なんていうのがよい。

だとすると、冬に湿原に行くと
北海道にある釧路湿原は、雪に閉ざされることだろう。
ちょっと本来と見たいものとは違うのだが、
冬は冬で見ておくのもいいか、
と思い直した。

本当なら、会社を早く出て金曜のうちに、
北海道に入るという手もあるのだが、
電車で行くのとは違い、
飛行機でいく場合、そんなうまく都合はつかない。
1月の3連休でフルに満喫するには、
当日の朝に入るしかない。

というわけで、羽田発6:55の飛行機で、
新千歳空港に到着した。
後々考えると、偶然ながらこの選択がよかった。
この日は、北海道大荒れの第一弾が
始まった日で、昼以降は欠航や遅れが
ずいぶんあったのだ。

札幌に着いたのが、朝の9時ごろ。
寒さには、ずいぶん強いほうと自覚があるのだが、
横殴りの降雪とアイスバーンと
化した悪路には、正直参った。
おそらく札幌の人々には、
いかにもよそから来た、と感じではなかったか。

仕事にはまだ早かったので、
少し歩いたところにあった、
「初代一国堂」というラーメン屋で、
ラーメンをいただく。

うどんは好きなのだが、
ラーメンはほどほどであったのだけれども、
東京に来てから、ラーメンを食べる
機会が増えたせいか、
「ふと、ラーメンが食べたくなる」
という感覚になることがしばしばある。
ちょうど、寒いこともあって、
体を暖めるにはちょうどいいし。

基本が塩ラーメンの自分は、
迷わず、塩ラーメンを選ぶ。
メインでやっているのは、
豚骨や醤油であるようだが、
塩ラーメンは、格別に美味かった。

豚骨や醤油はネットで調べてみると
評価が分かれているようだが、
塩は、評価が高いようだ。
東京にもあるようなので、
また、食べに行こう。

さて、仕事の話は割愛して、
仕事が終わって、それから…
と行きたいところなのだが、
札幌だけではなく、少し電車で移動しなくてはならない。
その途中で、「札幌中央卸売場外市場」に寄る。

北海道で美味いものといえば、
まず思い浮かぶのが、海鮮ものである。
父とよく舞鶴や越前方面へ
わざわざ漁港近くの市場に、
カニを買いに行っていたことを思い出す。

こういう漁港近くの市場で
丼ものなどをいただくと、
これまた格別なのである。
案の定、あった。
北のグルメ亭

ここで、底のご飯が見えないほど
大量にいくらの入った「いくら丼」と、
鮭児(=幻の鮭とも言われ、1万本に1〜2匹の割合しか獲れない)
のルイベ(=半冷凍状態の刺身。北海道ならでは)
をいただく。

いくら丼は「言わずもがな」だが、
鮭児のルイベも格別だ。
実は、北海道に来るまで、
ルイベなど聞いたこともなかったのだが、
これが、またのけぞるほど美味い。
通常のお品書きにはなく、
ちょこっと机上に書いてあっただけなので、
「ないとき」と「あるとき」があるのかもしれない。
# こう書くと、大阪・551の蓬莱を思い出すが…
# 関東の人は分かんないだろうな…

札幌で美味い海鮮ものを食うなら、
まず、市場に行くことだ。
わたしが行った店は、
7:00〜14:00までらしいので、
時間にご注意を。

さて、自分だけいい目をするのもアレなんで、
実家にカニを送る。
カニというと、高いイメージがあるが、
ここで買った毛ガニは、一尾3,000円。

市場の人に話しかければ、
いろいろ教えてもらえるし、
身の詰まったものを選んでくれたりする。
こういう買い方ができるのも、
やはり土産物屋ではなく、市場だからこそ。

さて、買い物を済ませた後は、
また、仕事。その場所へは、
景気よくタクシーを走らせる。

北海道のタクシーは、雪が降ろうが
路面が真っ白であろうが、
思いっきりスピードを出すのに、驚かされた。

自分が乗った運転手さんだけ?
という気もしなくはないが、
路面が凍ってそうなのに、
堂々とスピードを出す。
しかも、凍った路面の上に、
新しい雪が降り積もり、
道はガタガタなので、揺れも激しい。
いやぁ、参ったねぇ、
などと口では言うものの、
まったく参った風がないのだ…

一応、事故もなく到着。
仕事場へ行くまでに、こんな看板を見つけた。
一戸建ての建築現場なのだが、
コメントがなかなか面白い。
デジカメを出すのが面倒だったので、
Infobarで撮影したため、画像が小さいが、
そこはご勘弁いただきたい。



この看板にはこう書いてある。

 ここは私共職人の舞台です。
 少々無愛想ですが、スキの
 ない動きで見事な技を見せ
 たいと思います。
 どうぞお気軽に御覧ください。

ぜひとも、ムダのない動きと
見事な技を見たいところだったが、
生憎の大雪のため、職人さんたちは、
誰一人といなかった。残念である。

さて、仕事が全部終わった後だが…
とりあえず、小樽方面に向かいたいので、
その方向の電車に乗る。
だが、肝心の小樽では何をしようか、
正直考えていなかったので、
(というか、準備不足だったので)
小樽を通過し、余市まで足を伸ばすことにした。

それに必須なのが、一定エリアの乗り放題きっぷ。
結構どこに行っても、売っているものだが、
これがあるのとないのとでは大違い。
都心と違い、ちょっと進むだけでも、
走っている距離がかなりになるので、運賃も跳ね上がる。

札幌では、「道央一日散歩きっぷ」を使った。
電車は賢く乗れば、安くもなったり、
夜行で移動時間を効率的に使ったり、
なんとでもなるところが、
いい加減なnikko81にぴったりである。

さて、「余市」と聞いて、なるほどね、
と思う人は、そんなにいないと思うのだが、
ここには、ニッカウヰスキー・余市蒸留所がある。
ということで、工場見学→試飲。

しかし、着いたのがなにぶん遅い。
16:30ごろで、そろそろ閉館しようかという頃であった。

一応中に入って、試飲はできるというので、
飲むだけ飲んでやれ、と中へ入った。
本当なら、ウンチクのねたになるものを
いろいろ勉強したかったのであるが、
16:00までに申し込まないと、だめだったようで。
とはいえ、仕事の一環で来させていただいているので、
まぁ文句は言うまい。また来ればいいのだ。

中は、スコットランド風の
ちょっとレトロな感じを漂わせる。
ちょうど日暮れ頃だったので、
空の色が、いい具合になっていた。
残念ながら、デジカメではうまく取れていないのだが…

閉館ぎりぎりでウイスキーを一杯。
寒い北海道には、ウイスキーの香りが心地よい。
本当なら、もっとゆったり飲みたいものだが、
そうも行かず、早々に退散することに。

それだけじゃ、寂しいので
これからの寒い旅に、ということで、
「余市10年」の180mlボトルを買う。
これは、余市蒸留所の原酒のみでできている。

建物を出るともう真っ暗になっていた。
しかし、小樽行きの電車が来るまで、
相当、時間がある。
それまでは、余市駅で待機だ。

今だけなのかもしれないが、
北海道限定のコーヒーをよく見かけた。
キリンのFIREとアサヒのWONDAだ。
どうでもいい人には、どうでもいいことのだろうが、
どうもこういうところが気になってしまう。

味のほうは、そんなに大差ないようだ。
というより、缶コーヒーの細かい味の違いなど、
凡人にはわからない。

パソコンで列車や飛行機の運行情報を見たり、
辺りをうろうろしても、
なかなか列車の来る時間にはならないので、
もどかしい思いをしたが、
ようやく18:30ごろに余市を出ることができた。

昼に札幌の場外市場でうまいものを食っておきながら、
まだ小樽で何か探そうとしていたのだが、
小樽に降り立って、唖然とする。
昼の札幌なんて、話にならないほどの猛吹雪である。

一応、頭と耳、そして手は防寒具装備なのだが、
コートと首の隙間から隙間から入ってくる。
コートは黒いはずなのに、いつの間にか真っ白、
帽子とリュックの上には、雪が積もり…

とはいえ、少々遅くなっても、札幌に帰れるだろう、
と妙な確信があったので、無謀にも
そのまま小樽の街を歩き回った。

小樽といえば、ガス灯。
で、これがその写真なのだが…



周りの白いものは、全部雪である。
写真だと丸く見えるが、実際は斜めの線に見えるほど、
すごい勢いで吹き付けてくる。

しかも寒さのためか、デジカメもうまく動かず、
すぐに電池切れになってしまう。
暖かいところでは、また持ち直すのだが、
おそらく使用可能な温度の範囲を超えていたのか。

歩けど歩けど、そこは闇と雪ばかり。
こんな光景ばかり続くと、歩く気力もなくなってくる。
結局、大した収穫もないまま、
小樽の駅前の寿司屋で、食べた。

あとは、札幌に戻るだけである。
戻るとはいっても、宿なんて予約していない。
ホテルに泊まる金があるなら、
もっとほかに使うことがあるだろう、
ということで、恒例のネットカフェ強行に
及ぶ算段なのだ。

目的のネットカフェまでは、札幌駅から少し歩き、
すすきの方面に向かう。
途中、有名な時計台があった。


昼間だと上れるらしいが、9時も回った時間では、
当然、入ることはできない。

イメージだと、塔みたい高い建物か
と思っていたのだが、
そんなに高い建物ではないようだ。

そんな時計台を後にし、
札幌のテレビ塔のネオンも見つつ、
ネットカフェに到着。
いつも見ている「恋のから騒ぎ」が見たかったので、
はじめはテレビの見れる席へ。
それから、PCの席へ移って、
明日の計画を立てるのだ…



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