- 所得税の住宅借入金等特別控除の確定申告
所得税の住宅ローン控除は初年度のみ確定申告（住民税は毎年です）が必要です。
次の年からは税務署から控除を受けられる年分をまとめて送付される証明書のうち一枚と、借入金の残高証明書を会社に提出すれば、年末調整で税額控除を受けることが可能です。
住宅借入金等特別控除を受けられる要件は細かく規定されています。新築については以下の①～⑥の要件を満たすことが必要です。
①床面積が５０㎡以上であること
②床面積の２分の１以上が自己の居住のように供されていること。
③取得後６ヶ月以内に入居し、控除を受ける年の１２月３１日まで居住していること。
④返済期間が１０年以上で、両親や親類等の個人からの借入金でないこと。
⑤住宅取得控除の適用を受ける年の所得が3,000万円以下であること。3,000万円を超えた年については、その年については適用が受けられません。（次の年が3,000万円以下なら受けられます。）
⑥居住用財産についての種々の特例を受けていないこと。
中古住宅は①～⑥の要件を満たして、以下の要件を満たすことが必要です。
⑦耐火建築物は２５年以内、それ以外は２０年以内に建築されたものであること。
⑧配偶者や生計を一にする親族等の特別な関係者からの取得でないこと。
増改築は①～⑥の要件を満たして 、以下の要件を満たすことが必要です。
⑨増改築については、自己所有で、自己の居住の用に供されているものであること。
⑩増改築については、増築・改築・大規模の修繕・大規模の模様替え工事で以下のものであること。
（イ）大規模な修繕または大規模な模様替え
（ロ）マンション等で区分所有する部分の床、階段又は壁の過半について行う一定の修繕・模様替えの工事
（ハ）家屋の工事うち、居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関又は廊下の一室の床又は壁の全部について行う修繕・模様替えの工事
（ニ）耐震の安全基準に適合させるための修繕又は模様替え
⑪増改築については、工事費用総額が１００万円を超えて、費用の２分の１以上が居住用部分についてであること。
また確定申告以前の年に住宅を購入して、住宅ローン控除を受ける要件を満たしている場合、５年間はさかのぼって確定申告をしていない年分の還付の申告ができますので、まだ、申告していない方は、申告することをお勧めします。
確定申告には必要な書類
①建物・土地の登記簿謄本１通ずつ（マンションは１通にまとめてあります）
②借入金の年末残高等証明書
③住民票（引越しして住み始めたことが証明できる日付）
④売買契約書のコピー（買った金額がわかる書類）
⑤住宅借入金（取得）等特別控除の計算明細書等
サラリーマンの方は、これに源泉徴収票を持っていけば、確定申告の手続きをすることができます。