個展黄金の床の間ー起きて半畳寝て1畳
2010.3.30〜4.4 ギャラリー はねうさぎ

茶室は遊びの器であり、小宇宙と呼べる器でもあると言う。
今回、3人の作家に各々の表現方法で、
茶室に取り組んで頂きました。
ギャラリーはねうさぎ 巽育子

 90cm×180cm×240cm(H)

poto by Akitoshi Matsuhara

    



格天井


本来1畳の茶室は在り得ない。
亭主が部屋に入り湯を沸かし茶を立てる手前座だけで1畳分は必要とする。
客が座れば、亭主は入ることも出ることも出来なくなる空間だ。
かじかけてものわびしい−侘び茶の利休が、秀吉に命じられて黄金の茶室を作ったとは、
その心はいかなるものであったのか。
布とはいえ、私としては嬉々として金色の茶室を作る訳には行かない。それも課題であった。
1月になって大徳寺玉林院の新年の茶席で、新たな気づきがあった。
薄暗い茶室の床の間は、左手4分の1ほどは座敷との間に手前窓を持った土壁て遮られていた。
それはわび茶の要素をもった洞床であるが
私には床の間の起源(部屋が全て板敷きであった時代、
寝る場所としてそこだけ畳が敷かれていた場所だった)を思い起こさせた。
この様な出会いを通して今回の「起きて半畳寝て1畳」は
ようやく侘び茶の要素を取り入れた黄金の床の間という結論になった。



おなじ課題を与えられた外礒秀紹氏の作品

    





もう一人の作家池田寛美さんは東福寺の庭から引用された茶庭でした。



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名張の家

2010/6/13