大自然の真ん中に
緩やかに流れる大きな川がある、
そこは人一人として立ち寄らない静かな川、
寒い冬が明け、気候は温暖、
あらゆる生き物達が川や、川の近辺で
活発に動き始めました。
おや?川岸の隅の方でなにやら穴を掘って
じっとしている生き物がいます。
[亀]です
亀が穴を掘って産卵をしているのです。
亀は卵生(*1)で、卵を外敵から守るために
出来る限り深く穴を掘り、
そしてそこへ卵を産み落とすのです。
オーナーが思うに亀に母性本能があるとすれば
これまでの卵に対する行動まででしょう。
ここからは卵の中の生命(いのち)の一人旅です。
そして約100日ぐらいすると
卵の中から亀ベビーが卵を卵歯(*2)で割り
地上へと出てくるのです。
言ってみれば亀にとって地底は
母親のお腹の中、
大地が親と言っても過言ではないのです。
さあ、土の中から出てきた亀ベビーがそそくさと水のある方向へと動き出しました。
しかしここはもう弱肉強食の大自然、
そうあまくはありません。天敵です。
鳥やワニ等の大きな動物が代表的な例でしょう。お腹を空かした亀も天敵となります。
亀ベビーの体は小さく柔らかいので襲われたら一貫の終わりです。
その為、二、三日身を隠している亀ベビーもいます。