盲導犬について

ちょっと真面目な話です。実はうちの母は視覚障害者です。うちの母が盲導犬の使用者になって15年以上になります。母と一緒に街を歩いていて周りの人の物珍しそうな視線は未だに感じられます。日本で初めての盲導犬が誕生して40年余りが経ちますがまだまだ盲導犬に対する理解が少なく、偏見も多いと思います。ここで少しでも盲導犬に対して理解を深めてくれたらと思います。主にここではアイメイト協会の盲導犬について話します。訓練所によっては少し違うところがあります。
盲導犬に対する偏見 盲導犬に対しては英語で命令します。しかし全ての英語を理解しているわけではありません。「ハロー」なんて話しかけてもわかるはずがありませんよ

盲導犬は信号の色を判断していると思っている人がいると思いますが色は全く判断できません。信号は使用者が周りの音などから判断しています。青なのに信号で止まっていたら「青ですよ」と教えてあげてください。

未だにまだありますが飲食店や宿泊施設で入店、入室拒否、タクシーの乗車拒否を受けることがあります。自治体によって拒否をすることが出来ない場合もあります。国の方から盲導犬はペットとは違うのでその点を配慮するようにと通達がいっております。是非ともご理解を願いたいです。

盲導犬は犬ではありません。ペットではないのです。「犬だ!、犬だ!」と言うのはよしてください。
盲導犬について 利口な種類の犬を使用します。昔はシェパードが多かったですが今はラブラドールレトリバーが主流でゴールデンレトリバーも増えてきています。

盲導犬が仕事をしているときには「ハーネス」という胴輪をつけています。これを付けていないときはペットと一緒です。付けていないと飲食店や交通機関を利用できないようになっています。

排泄は使用者が命令をしなければしません。その辺でするようなことは絶対にありません。糞の始末もしっかりとしております。
使用者、盲導犬との接し方 もし使用者が道に迷っているようでしたら一言「どうしましたか?」と聞いてください。でも「大丈夫です」と言う場合もあります。その場合はせっかく声をかけたのになんて思わずに「お気をつけて」っと優しく声をかけてあげてください。盲導犬の訓練をしているときは道に迷って困っているように見えることもあるのです。

もし道に迷っていて「○○の方へ行きたい」と言われたら「このみちを向こうに行ってあそこの信号を曲がって・・・」なんて言わないでください。自分が目隠しをした時に「あっち」「こっち」「あそこ」なんて抽象的に言われてもわからないはずです。「この道を右手の方に行き三つ目の信号を右に曲がって・・・」っと詳しく教えてあげてください。方向を教えるには時計で教えてあげるのが一番いいです。「3時の方向」とか「8時の方向」とか。これは食事の時にお皿がある場所を教えてあげるときにも一番わかりやすいです。

もしも道を教える時に説明しにくくて一緒について行ってくれる場合は使用者の右側に立ってください。盲導犬は使用者の左側にいて左側に立たれると仕事がしにくくなります。また使用者の左手はハーネスを握っているため握ることが出来ません。

これは絶対にしてはいけないことです。話しかける、しっぽを引っ張ったり体に触る、餌をあげる、これらは仕事の邪魔になります。絶対にしないで下さい。また犬を叱っているのを「かわいそう」と思わないでください。これはしつけであっていじめているわけではありません。
僕が今まで接した中で一番困るのは「子供」です。子供は好奇心から触りに来たりします。中には犬が怖いと言って石を投げてきたりします。しかしそれを止めるべき親がまだまだ盲導犬のことを知りません。たまにとんでもないことを子供に教えたりします。もう少し勉強して欲しいと思います。色々と盲導犬についての理解を深めるべくイベント活動をしていますので一度参加されてみては?実際目隠しをして盲導犬を利用できるイベントもやっています。
盲導犬について詳しいことは下のリンク先を見て下さい。

日本で初めての盲導犬を誕生させたアイメイト協会のHPです。

盲導犬を普及させる会 盲導犬を普及させるべく活動しているボランティア団体。


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