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鳥バカ人生放浪記

捏造事件?

野鳥にカメラを向けて、厳しい自然界にいきる野鳥達の「生き様」、「静の中の動」の映像を求めて撮影活動を続けてきました。

「写真は1枚の絵」、自分の頭に描いた映像を求め一心不乱に、1分1秒を無駄にせず一歩一歩理想の映像に近づこうと努力し、多くのバーダー仲間の協力をえて、数多くの作品を発表できるようになったころ、夢のひとつ、自分だけの作品で画質をそろえ、500種以上の図鑑を出版する企画を某出版社へ持ち込み進行しました。

ところが途中で、この世界ではありえないと信じきっていた妨害により、あえなくこの出版の企画は潰される結果となってしまいました。

努力すればそれなりに報われる人間レベルの高い自然を愛する心の人たちのフェアーな世界と
信じきって入ったこの業界、この現実とのギャップは、大きなショックを受けました。

その後 舳倉島に取材に出かけたところ「真木さんは入院して再起不能と聞いていましたけど」と数人から聞かれ驚きました。出版企画を妨害し私を潰したつもりだったのでしょう。

しかし私にとっては、これが大きな励みとなり、「命をはってでも負けない」

それからはくじけそうになっても、この事を思うと、どんな辛いことでも苦になりませんでした。その結果「日本の野鳥590」という図鑑の出版に至ることができたのです。

 やがて写真集や作品の発表が多くなるにつれて、妨害やいやがらせがエスカレートし、取材先で車のキャリアのゴムロープとゴムネットをズタズタに切られたこともありました。

 与那国島の民宿には、「真木さんを泊めるな」という電話が数回あったと宿の主人は話しておりました。

また、事実と異なる事を捏造し、誹謗中傷し、風評を作り出す作戦でしょうか、 多くの人が耳にしている例を説明いたします。

 

  青森県に出現したゾウゲカモメ

落鳥した後に「真木さんがイワシを買って餌付けして殺した」と捏造し発言した人がおり、誹謗中傷する際にこの捏造発言を利用している人が、そのグループに数人おります。事実はこうです。

漁師さんが“捨てた寒ダラの頭にゾウゲカモメが何回も岸壁に降り、突っついていた。”その行動を利用して、私のほか数人で撮影しました。私たちより先に撮影した山形の人もおります。このゾウゲカモメには一切餌付けはしておりませんし、同時に撮影した複数の証人もおります。

仮に私が餌付けするとすれば、イワシで餌付けをするほど、ゾウゲカモメの食性に関して無知ではありません。釣具店でまき餌に使うオキアミを買って与えます。ゾウゲカモメはイワシは食べられません。 捏造する際には、やはり自分自身の知識のレベルで作り出すものなのですね。

落鳥後の解剖の結果、胃袋には何も入っていなかったそうです。当然 港の中だけの菜食行動だけでは、餌は充分採れる訳がありません。仮にゾウゲカモメに知識のある人が餌付けをしていれば落鳥しなくてすんだのかもしれません。

 

  夫婦があぶない!!

数社の出版社を訪れた複数の知人の話ですが、「真木さんのところは夫婦が危ない、体も良くない、真木さんは奥さんに食べさせてもらっているから、もう時間の問題だ、仕事を出しても無駄だ」と複数の出版社を訪れ捏造し、誹謗中傷した人がいるようです。H出版社では、「奥さんもしっかり対応してくれますので、そんな事はないのではないか」と答えてくれたそうです。

こんな事までして 潰しにかかるとは、この業界の一員として情けないし、恥ずかしいことです。また 哀れにさえ思えます。妻とは「別れることができなくなっちゃたなー」と苦笑しておりました。

 

  餌をまき散らす真木さん??

「真木さんは、全国で餌をまき散らしながら撮影し、ひんしゅくをかっている。」とう発言、やはりこれもまた捏造した人の餌付けの技術のレベルがもろに表現されております。

その理由は、餌をまき散らす事により様々な鳥が餌付きますが、目的となる珍鳥等が追われる結果になることが多く失敗に終わります。その目的の鳥の生態を知りその種が優先的に餌を見つける手法、これが技術の一つです。

なお 最近は一般のバーダーの餌付けの技術が向上し、キガシラシトドやオジロビタキ、セアカモズなど、すでに餌付けされている固体を撮影させていただくことが多くなり、餌付けされた方の苦労を思えば深く感謝にたえません。

「ライバルとは、憎き存在である。しかし より高い次元へ導いてくれる案内人である。」という有名な言葉があります。互いに切磋琢磨し、己自身を高める絶好のチャンスでもあるという事です。しかし憎き存在だけで、相手の足を引っ張ることだけにエネルギーを使っては、せっかく与えてもらったチャンスを無駄にすることになります。

 私は 様々な逆境に出会うことによって、より成長させていただいた と思っております。考えてみればこれらの捏造事件は、実にありがたい存在であった事になり、感謝すべき事であるはずだが素直に感謝できる程の人間には、まだまだ成長しておりません。「心・技・体」を目標にし、心の底から感謝のできるような人間になれたら、素晴らしいことだと思い、少しでもそんな人間に近づけるよう努力していきたいと思っております。

また この業界の発展のためにも、これからこの業界に入る若い人々のためにも、努力した人がそれなりに報われるフェアーな業界に改革していかなければならない事を痛感しております。 

「写真家は写真で勝負する!!」



とりぞうのひとりごと

餌付けについて

バードウオッチングのひとつに、庭先に餌台を取り付け野鳥を呼び寄せ、その姿を観察し楽しむ文化は、アメリカ、ヨーロッパを中心に世界的に知られております。また 撮影方法のひとつとしても世界的に写真やビデオ映像に広く応用され高度な餌付け技術により、すぐれた映像がテレビ等でも発表されております。日本でも餌付けの技術が向上し多くのバーダーが楽しんでおり私も撮影不可能な映像に挑戦する際はこの手法を用いることがあります。高度な餌付け技術とは、その種の餌の種類、生息場所、固体の行動やくせ、回りの環境、回りに生息する野鳥や小動物、季節、天候等などその種の生態をより深く把握し、より深く予測できるかどうかである。

 餌付けは魚釣りに近いようなもので、五目釣りに近い庭先の餌付けなどの目的を選ばない餌付けから目的種によっては数ヶ月、あるいは数年にわたってようやく目的の映像にたどり着ける高度な餌付け技術を必要とするものまで様々です。

 餌付けについて色々な考え方があり、餌付けを嫌う人がいても考え方はそれぞれ自由です。しかし、他人の餌付けを批判する人がおりますが、物事を批判する場合は なぜそれが悪いのか説明する必要があります。その説明が正しく認められれば鳥獣保護法により規制されます。現在の法廷での餌付けについての判定では違法性はなし、餌付けを批判中傷した側に名誉毀損の違法性があり、慰謝料支払い命令の判決が下った判例があります。

これが餌付けについての公式な判例です。これがプロの写真家を批判中傷しようとした場合は業務妨害がさらに加わり2つの違法行為になります。

 しかし この業界では、餌付けに対しての批判中傷等の違法行為は日常茶飯事です。この業界に携わる人々はこの批判中傷等を黙認し、一部は容認してきてしまった結果、餌付けは悪いことのようにバーダーの一部にマインドコントロールされてしまい、その結果慰謝料を払うはめになってしまった犠牲者までをだしている。

 野鳥写真で ある程度以上のレベルに達した人で餌付けによる影響をうけた野鳥をカメラに収めた事のない人はほとんどおりません。

餌付けを強く批判される人でも他人の餌付けした種はシャッターは切るし、こっそりと餌付けをしている人も目にしたことがあります。これは 他人を否定するどころか自分自身をも否定していることになり、訳が分からない人間が結構おります。

 他人の餌付けをした種は誰でも100%撮影できます。餌付けの難しさ、技術はトライした人でなければ、理解できないでしょう。

したがって 他人の餌付けでしか撮影したことのない人が、餌付けで撮影した写真の価値を低く判断するのも理解はできます。

 私たちは、他人から盗品を揚げあげると言われても大半の人は断るでしょう。なぜなら 盗む行為は悪いことであると理解しているからである。

ところが 餌付けを悪いと批判しておきながら他人の餌付けしたものは撮影する人は多くいます。この行動を分析しますとふた通り考えられます。

ひとつは批判はするが本音は悪いと思っていないこと、もうひとつは他人に盗みをさせ中身だけいただく非常に悪質な人のいずれかです。後者はほんの一部の人で大半は前者と考えられます。それではなぜこういう矛盾がでてくるのか、それは餌付けには技術の差が大きいため出来る人、出来ない人がでてくるからかと思います。そして そこに「ねたみ」が出てくるからです。

誰でも等しく餌付けできるとしたら批判する人はいなくなると思われます。

また 餌付けした写真は自然ではないと批判される方がおります。
たしかに人間の影響力をおよぼしているのは確かです。それでは自然な写真とはどの様な写真でしょうか? 当然人間の影響力をゼロにした写真になります。世の中で現在まで発表されている写真の90%以上は人間の影響力を受けた写真です。人間が野鳥に近づけば近づくほど影響力が大になり、

また その場所にブラインドをはって人間の姿を見えなくしても行動が変わります。人間の影響力をゼロにするには、ラジコンを使用するとかブラインド等を長期にわたり張りっぱなしにして撮影にトライする方法など限られております。そんな技術をこなす人は、ほんの一部しかおりません。

動物園の動物やペットを写真集したりする人もおります。 

 100%自然にこだわるかは 本人が映像に何を求めているかにより変わると思います。これも他人が押し付けるものではないと考えます。

 シャープな写真を撮るために野鳥を追い回し距離をつめる方法、これこそが野鳥にとっては迷惑な行為です。撮影手法には色々あると思いますが、私は野鳥の嫌がる手法はできる限り避け、不可能とされる種やその行動の映像を撮るため技術を磨きトライ続けるつもりです。様々な映像が出来上がり楽しませてくれる事にもつながるものと考えております。

                                                 真木 広造