教習所ネタ8
まるで手本のように鮮やかに決まったドロップキックに、アルフォンスのモデル張りに立派な身体がベッドから転げ落ちた。同時にゴツッと痛そうな音が部屋に響き渡る。
恐る恐るアルフォンスを見れば、腰にタオルを巻いただけの状態で床に蹲り頭を抱えていた。
「わ・・・・悪ィアル!つーかお前さっき倒れて病院に運ばれたってのに・・・!やっぱ続きは今度にしようぜ。ウン!それがいい!」
ヤツが半病人であったことを思い出したのを口実に、この勝負を後日に持ち越そうとした俺の猿知恵は、当然のごとく全く何の役にも立たなかった。
反応を返さずに床に蹲ったままのアルフォンスが心配になり、思わず助け起こそうとしたのが致命的だった。
アルフォンスは糸にかかった獲物を捕らえる毒蜘蛛のように全身で俺を雁字搦めに押さえ付け、今まで見たこともないような不気味な笑みを浮かべて、なんとも表現しがたいエロい声で宣告したのだ。
「・・・・・・オトナの世界で『今度』って言うのは体の良い断り文句だってことくらい、社会人一年生の僕でも知ってるんだよエド。僕の中で思いっきり精液ぶちまけといてヤリ逃げしようだなんて、そんな事が許されるとでも?さっきも言ったよね?セックスはギブアンドテイクという前提の上にはじめて成立するものだって・・・・・・・・・・エド」
そこでワザとらしく間をあけたアルフォンスは、優しげな目を細めて息がかかるほど間近から俺を見た。思わずゴクリと喉が鳴る。
「貰ったらお返しするのが世間の常識ってものだよねぇ?何もいきなり騎乗位で腰を振れだなんて鬼畜な注文はしないよ僕は。ただ、あなたの可愛いココに、ちょっと僕の先っぽを入れさせて貰うだけで良いんだ。ね。簡単なことでしょう?先っぽだけだよ。」
「先っぽ先っぽ」言うアルフォンスの指が俺のケツの肉を左右に割り広げながら穴の周囲をクニクニと撫でる。そうされただけなのに、どんなマジックを使ったのか、俺の身体が勝手にビクリビクリと跳ねた。同時に俺の口からは卑猥な声が飛び出す。
「アアン・・・・・・ッ!!」
な ん だ こ の 声 は ! ?
そんな場所を、それもたったのひと撫でされただけで、この反応。しかも再び息子まで元気にしてしまった現実に唖然とした俺は、おかしなことに自分をそんな状態にした張本人であるアルフォンスに助けを求める様に目を向けてしまった。
しかしそこにあったのは、捕らえた獲物をこれから貪り食おうとする獰猛な肉食獣のようなオトコの顔だった。
俺はようやく、自分が人生の岐路に立たされていることを悟った。いや、その言い方は少々語弊があるかも知れない。正しくは、俺の肛門の健やかなる先行きが窮地に追い込まれている・・・・・・とでも言えばいいのか。
たった今、決定的に位置づけられてしまいそうな『アルフォンスとのベッドにおける役割分担』如何によっては、俺の尻の穴の将来が著しく脅かされてしまう。
ギブアンドテイクだって?嘘吐け!お前のその目は今後一切テイクしかするつもりがない雰囲気満々じゃねえか!
一体どうしてこんなことになってしまったのだろう。
折角珍しく俺が性欲を大爆発させたというのに(多分もうこんな現象は、向こう八半世紀はないだろう)、アルフォンスは血も涙もない悪魔のように『ラージサイズコンドーム』で俺の出鼻をくじいた。しかし俺はそれを見事に巻き返し、致し方に少々難はあれども、一応突っ込む役を勝ち取った筈だった。
それなのに――――――!!
「あ、あッ!!指・・・・・入れん、な・・・・・・・・・ひぅ・・・・ッ!」
「凄い・・・・・凄いよエド。すごくきついのに、僕の指を食べるみたいに自分からどんどん飲み込んでいくよ・・・・嗚呼、なんて素晴らしい穴なんだ!!!」
「素晴らしい穴ゆーなアアアアアアン!」
床に仰向けで大の字に貼り付けになっている俺の両足は大きく広げられ、片方が覆いかぶさっているアルフォンスの肩に担ぎあげられてしまった。アルフォンスは一体どこから取り出したんだかジェルのようなものを俺のケツの穴に塗りたくり、ちゅぷちゅぷと音を立てながらせっせと指を動かしている。
この男。時々勝手に意気消沈したり、妙に思いやり深くなってみたり、遠慮してみたりするクセに、一度スイッチが入るととんでもなくハイパーで傍迷惑で破廉恥な暴走機関車へと豹変してしまうのだ。
今はもうトップギアが入っている状態で、アクセルも極限まで踏み込んでいるアルフォンスは、いくら助手席の予備ブレーキを踏んでも止めることは不可能だった。
前立腺をこりこりこりこりこりこりこりこりこりこりこりこり・・・・・・エンドレスかと思われる長い間弄くりまくられ、俺は数え切れない程何度も達した。こいつは俺を殺す気だろうか。頭の芯がボンヤリとして、視界さえぼやけ、だらしなく開いたままの口からは唾液が滴っている。身体中の至るところが蕩けるように熱い。
「可愛いくてヤラシイ・・・・・・凄いよ・・・興奮しすぎてクラクラする・・・・なんて顔するんだエド。もう絶対に止まれないよ・・・・!」
「ンア・・・・・ん!」
鼻息荒く言い放った男にチウと音を立てて乳首に吸いつかれ、また達してしまった。
もう・・・・・死にそうだ・・・・・。
俺が散々出した大量のアレでドロドロになっているシーツが素肌に触れて気持ちが悪い。もう既に自分の意思では指一本動かすことすら難儀するような状態だった俺は、ただそこに身体を横たえているしかなかった。
アルフォンスはまるでその俺の心を読むかのように、俺の身体を一度抱き起こすと引っ張って剥がしたシーツを丸めて床に落とし、剥き出しのスプリングの上に新しい布をサラリと広げた。
しかし乾いた清潔な布の感触にホッと息を吐く俺の耳に、破廉恥極まりない恐ろしいセリフが浴びせられた。
「フフ・・・・こんなに沢山出るものなんだね、エド。厚手のコットンシーツがぐっしょりだ。そんなに良かった?でもこの程度でそんなんじゃあ、これからする事に耐えられるのかな・・・・楽しみだね?」
「アル・・・・・・もう・・・・や・・・・・・め・・・」
思わずゾッとして声を上げれば、不気味な程柔らかな仕草でアルフォンスの人差し指が俺の唇を塞いだ。
「シー・・・・・・・・・・大丈夫。怖がらなくていい。僕は思い出したよ。前にあなたに言ったことがあるよね。あなたが僕に車の乗り方を教えてくれたように、今度は僕があなたに僕の乗り方を教えて上げたい・・・って。」
嫌な予感は湧き出た次の瞬間現実となった。
いきなりくるりと身体を入れ替えられ、仰向けになったアルフォンスの上に覆いかぶさるような体勢を取らされる。咄嗟にその腕から逃れようとしたが叶わず、逆にがしりとデカイ両手で前と後ろを抑えられた事でふにゃんと力が抜け落ちた。
「・・・・ホント、快感に弱い身体なんだよね・・・・・ああもう、そんな顔して煽らないで。メチャクチャにしてしまいそうだよ、エド・・・!」
と言いながら、アルフォンスの一方の手は俺の疲労困憊で瀕死の息子を情け容赦なくメチャクチャに絞り上げ、もう一方はすっかり濡れそぼっていたケツの穴に指を突っ込みつつメチャクチャに掻き回している。
「ウアアアアアアン・・・・!イヤラァ・・・・!もう・・・・もうっラメェェェェ!!!」
まるでエロゲーで凌辱される巨乳でロリ顔の美少女キャラのような悲鳴を上げて、俺は一度意識を飛ばした。
自分の胸の上で意識を失いぐったりとしている身体をの重みを受け止めながら、僕は感動のあまり暫し呆然とした。
まさか現実にこの耳で『ラメェェェ』などという萌え恥ずかしいセリフを聞くことができるとは・・・・!それも、この綺麗でどこか侵しがたいストイックな雰囲気を持つ皆のアイドルエドワードエルリック教官の口からだ。
「た・・・・・た・・・・・たまらん・・・・・・ッ!」
興奮のあまり上擦った独り言が口を吐き、彼の身体の下敷きになっていた僕のロケットランチャーは恐るべき角度で反り返った。身体の下で何かが動く感触に刺激され、エドがうっすらと目を開ける。まだその目は焦点を結ばず、なんとも危なっかしい色気を醸し出している。
「んあ・・・・・・・俺・・・?あれ・・・・どうして・・・・」
まだ自分の状況を掴めていないエドが無意識に僕の上からどこうと身体をずらすのを、がっちりカニばさみで封じ込めつつ、散々揉み広げておいた蕾に再び指を差し入れた。途端に僕の上で背をしならせる姿はまるで金の鯱鉾のようだ。
「ホンバンはこれからだよ、ダーリン。さあ、僕のコレをあなたの薔薇の蕾のようなアナルでぎゅんぎゅん締め上げて、思う存分僕を啼かせてみて?」
蕾に先端をグリグリと押しつけてやれば、一気に頬に血の気を昇らせて恥じらうものの、そこはやはりエドだ。目をキラリと光らせると、強気な笑みを浮かべて僕の挑戦を見事受けてたった。
「面白ぇ・・・・そんな余裕ぶった顔も、すぐに蕩けさせてやるぜ・・・・アル。」
今さっきその口で『イヤラァ・・・・!もう・・・・もうっラメェェェェ!!』とか言った癖に、この落差はどうだろう。萌え過ぎる。
エドは覆いかぶさった体勢のまま下肢へと手を伸ばし、僕のモノに手を添えながらゆっくりと自分の秘孔に押しあてた。初めてだというのに、この体勢は少々無理がある気がしたが、僕はあえて彼のするままに任せた。
恐らくエドは『何かを操縦する』という状態で例のスイッチが入るらしいから、あるいはそれと似たシチュエーションを演出してやれば・・・・・と思ったのだ。そしてその僕の目論見はほぼ間違いなかったらしく『僕の上に乗る』という状態が、彼の中で眠るもう一人の『アグレッシブ過ぎる彼』を呼び醒ましたようだった。
なんとも妖艶な仕草の指先でちょいと僕の顎をひと撫でしながら、甘い吐息のような声で僕を腰までしびれさせた。
「フ・・・・・覚悟は良いかベイビー?俺の後ろはまだバージンだが、きっとハンパねぇぞ。お前のミルクタンクが空になるまで絞り尽くしてやるぜ。」
―――――よし。スイッチは入った!!!!
ふうふうと短く息を吐きながら、エドが少しづつ僕のものを後ろに飲みこんでいく。
「あ・・・・・あ・・・・・お前の・・・・デカ過ぎ・・・アウッ・・・・エラのトコがヤベェ!コリコリ当たる・・・・ッ!ションベン漏らしそう・・・・ッ!」
大量の汗を滴らせながら、生々しい挿入の進捗状況を事細かに伝えてくるエドはいくらなんでもエロ過ぎだった。お陰で否応なく僕の砲身はガチガチに膨れ上がり、それがまた新たな刺激となってエドを攻め立て、エドはその僕の状態の変化を感じ取っては逐一レポートをし、その所為でまた僕の砲身がさらに・・・という終わりなき官能の循環を作りだしていた。
エドが身をくねらせながらも時間をかけ、ようやく完全に合体したものの、僕の理性はもはや限界値ギリギリになっていた。耐えきれずほとんど無意識に上に乗せたエドもろとも腰を動かしてしまう。エドは中を掻き回される感覚に全身をビクリと大きく震わせ、悲鳴のような嬌声をあげた。
「ひああああああんッ・・・・・・・!バカ野郎・・・・出ちまう・・・・ッ!」
どうやら全く痛みを感じていない様子だが、初めて経験する強烈な快感を必死に噛み殺して、どうにかして上位に立とうとしているエドが、ただひたすら愛おしい。
呼吸を整えるとやがて力の入らない身体をソロソロと動かし、僕の表情を伺い見ながらチロリとピンク色の舌で唇を舐める仕草がまた色っぽく、初のご訪問中の僕は益々エレクトしてしまった。
「・・・・・ど・・・こまでデカクするつもりだッ・・・・・コレ、マジで腕くらいの太さあるんじゃね・・・・?あ、あ・・・・・お前は動くなぁ・・・っ!」
僕の膨張率が想定の範囲を超えていた事に恐れをなしたのか、エドの動きがやや消極的になってきた。ここで我に返ってしまわれては台無しだ。僕はここぞとばかりに我ながらゾッとするような悩ましい表情を作り、身をくねらせてみた。
「ああーん。イっちゃうよー。いいー。イイよー。エドーもっとぉぉぉぉー。」(棒読み)
そんな僕の幼稚園児並みの演技に、他愛無くもエドは目の色を変えた。僕の腹筋に両手をつくと、そのまま身体を上下にゆるゆると揺さぶり始め、息も絶え絶えの癖に僕に恥ずかしいセリフを浴びせてきた。
「オラ・・・・・・アアンッ・・・・俺のはどんな具合だ・・・?もっと、悶えやがれッ・・・・・アフ・・・ん・・・可愛い声で啼いて、俺を楽しませてみろ・・・・・・ア、アア・・・・ッ!」
「そんなに締め付けたら、ボク、イっちゃうよー。もう勘弁してぇぇぇー。」(棒読み)
ベッドのスプリングが良い具合にギシギシと軋む。初めてにしてはなかなかいいリズムだとこっそりほくそ笑む。
「・・・・乳首おっ立てやがって・・・・・アフ・・・・この、淫乱がァッ・・・・・・・アヒ・・・・こ・・・こうしてやる・・・・・アアアン・・・・・」
「ハァハァ。もう。もうゆるしてー。」(棒読み)
どこぞの変態エロ親父かAV男優かという口汚く悪趣味な罵りの合間には、こらえきれずに零れてしまう可愛い喘ぎ声がちりばめられ、そのアンバランスさに僕の胸と股間はぎゅんぎゅん昂ってとどまることを知らない。
「イアアアン・・・・・ッ!・・・・オラ・・・・・!イけ・・・・!イっちまいな・・・・!ア、ア、アアアアッ!!」
「・・・・ウ・・・・ッ!?」(素)
人に『イけ、イけ』言いながら、さっさと一人で絶頂を迎えてしまったエドの想像以上の締め付けに、実はまだ十分余力を残していたつもりの僕は不覚にも絞り取られてしまった。
翌朝の僕は、フラストレーションの塊だった。
エドは初めてのバック開発工事だというのに、僕に跨り、自ら腰さえ使ってしっかり快感まで得た。実に素晴らしい才能だ。これから先の僕達の性生活はすこぶる明るいと、僕は心から喜びを感じた。だがしかし。
エドはそれで終了とばかりにバッタリ眠ってしまい、まだまだ元気満々に滾ったままの僕がどんなに揺さぶっても揉んでも摘まんでもしゃぶってもほじくっても絶対に目を覚まさなかったのだ。僕はといえばまさか眠っている相手をどうこうする訳にもいかないから、火照った身体を持て余しながらロクに眠ることもできずに朝を迎えた。何てことだろう。
恋人より先に起きて、ひとり朝食を作りながらコーヒーを啜っていたら、背後からペタペタという足音が近付いてきた。振り向こうとするより一瞬早く、後ろから伸びてきた腕が僕を抱きすくめる。
僕より高めの体温の、僕より小柄な愛しい身体が甘えるように背中に寄り添えば、昨夜のような生殺しプレイだって許してしまいたくなる。馬鹿正直に緩んでしまう頬は、もはや自分でどうすることも出来なかった。
仕方ない。より多く惚れてしまった者が負けなのだ。
初めての朝を迎えた恋人同士に似つかわしい甘い言葉とキスをあげようと口を開きかけた僕は、またしてもエドに先を越されてしまった。
「・・・・・アル・・・・昨夜のお前、すげぇ可愛かったぜ・・・・・」
背中越しに、エドの甘ったるい囁きが聞こえた瞬間、僕は全身を強張らせた。
―――――ちょっと待ってくださいエドワードさん。可愛かったのは僕じゃないでしょ?何をトチ狂ったことを言ってるんですか?
現実とエドの認識とのあまりの乖離に頬が引きつった。しかも未だアグレッシブモードのスイッチが入ったまま戻って来ない恋人に、僕は一言も言葉を発することができない。
エドはそんな僕の様子に気付きもせずに続けた。
「俺に前も後ろもズコズコ愛されて感じまくって悶えるお前、サイコーだった・・・・・・ヤベェよ、女だってこんな可愛いヤツいねぇ。」
―――――前も後ろもズコズコズコズコズコズコズコズコ愛されて感じまくって悶えてたのはあなたでしょう!?じゃあ本当に僕のあの棒読みのセリフと白々しい演技が本気だと思ってた訳!?
「・・・・チョ・・・・・・あの・・・・・エド・・・・・・・・・」
どうやってこの酷い勘違いを訂正しようかと、しどろもどろ言葉を紡ぎかけた僕のうなじに、チュっと音を立ててエドの柔らかい唇が吸い付いた。僕と彼の身長差だから、エドはきっとぴんく色の可愛い爪先で立ち、思いっきり背伸びをしてこれをしているに違いない。この場で押し倒してひん剥いて突っ込んでかき回してあふんあふん言わせてやりたくなるほど可愛いのに、恐ろしいことにその彼の口から飛び出す男前発言にはまだ続きがあった。
「アル・・・・・・もうお前を一生放さないぜ。俺の可愛い肉奴隷。」
な ん だ っ て ! ? 肉 ・ ・ ・ ・ ッ ! ?
あまりの衝撃に、視界が真っ黒に染まる。もう自分が立っているのか座っているのかさえ分からなくなり、ただ『肉奴隷』という単語が頭の中をぐるりぐるりと回り続けた。
しかし信じられない事に、この上さらにとどめの攻撃が容赦なく僕に浴びせられた。
「・・・・お前のカラダはどこもかしこも俺専用だからもう誰にも触らせんな、アル。明け方お前が熟睡してる隙にしっかりサインを入れといたから、ソレ、消すんじゃねえぞ。言いつけを守れなかったら・・・・・そうだな。泣くほど恥ずかしいお仕置きをしてやろうか?クククッ」
その言葉を聞くなり、予感と言うよりは限りなく確信に近いのもを感じた僕は、慌てて脱衣所へと駆け込んだ。
そこで僕が目にしたものは・・・・・・・とても・・・・素敵なものだった。
愛のボディペインティングは、言うまでもなくすべてが黒い極太の油性マジックペンで施されていた。
左右の乳首の周囲にはそれぞれ『売約済み エドワードエルリック様』と書かれ、ペニスには直接『エドワードエルリック専用器』とあり、もしやと思い鏡で見た臀部には、『エドワード専用肉便器(凌辱済み)』という文字があった。
・・・・・・僕はもしかして、とんでもない人を愛してしまったのではないだろうか・・・・・・・。そう思ったところで事態はもはや、引き返す事が可能なラインをとっくの昔に通り越していた。
彼は自分が淡白だと言っていたが、そうではない。
今まではただ単に普通のプレイでは食指が動かなかった為に、自然性的な行為に執着をしなかっただけに過ぎないのだ。
むしろアグレッシブエドワードに豹変して相手を罵りつつ行う分には、いわゆるスキモノの部類に入るのではなかろうか。
けれど、僕のしたいセックスと彼のしたいセックスはあまりにも嗜好の系統が違いすぎた。
僕は可愛い人をひたすら甘やかして可愛がって腕の中であられもない声を上げて泣き悶える様を堪能したいのだ。余計なオプションは一切なくていいのだ。一方彼は、あくまでも『攻め』の立場に自分を置き、相手をひたすら辱めて蹂躙するプレイがお好みのようだった。
つまり。
今後彼とベッドを共にするならば、僕は毎回昨夜の様な演技をして彼を奮い立たせなくてはならないのだ。そう。例え自慢のバルカン砲を連射している最中でも、僕の唇から溢していいのは恋人を蕩けさせる為の甘い愛の言葉ではない。恥じらいながらも無理矢理引き出される快感に蹂躙される可憐な乙女のごとき喘ぎ声のみだ。
「アールー?どうした、俺のザーメンで腹でも下したか?そんなヤワな身体じゃ、これから先が思いやられるぜ。今夜もまたタップリとお前の中にぶちまけてやんぜ。夜が楽しみだなベイベ」
脱衣所のドア越しに聞こえてくる、色っぽい声にクラクラしながら僕は、自分のプレイの嗜好が近日中に綺麗に塗りかえられてしまうだろう・・・と、脳内に僅かに残されていた冷静な部分で考えていた。
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