T-CONに行って来ました


「メモワール・ド・エトワール」の詳細についてはこちら、もしくはこちらを御参照ください。


トークの内容を公の場であまり明かしてしまうと問題があるかもしれませんので、あくまでもラストのQ&Aコーナーで私が神戸監督に質問した際にいただいた、御返答の言葉について記憶を頼りに…ということで(Qについても、実際に以下のような言い方をしてませんし、Aについてもそのような内容であった程度に受けてください。録音、ビデオ録画、メモ等は行なってません)
「メモワール・ド・エトワール」当日会場のホワイトボードより

Q:これは「コメットさん」というタカラがスポンサーの女の子向けアニメとして企画されてからキャスティングが決まっていったのでしょうか? それとも元々「初代コメット役の九重佑三子さんと二代目の大場久美子さんの出演オファーの了解が得られそうだ」ということから企画モノとして、「それじゃTVシリーズとして売り込みかけよう」というようなことだったのでしょうか?
A:アニメ企画先行です。魔法少女アニメとして進められていく際に、それじゃ以前のコメット役の女優さんに御出演ねがえるかな?…と打診したらオーケーがとれたいう次第で。

Q:神戸監督はアニメ業界に入る以前は船舶乗員となる進路だったそうですが、舞台が港のある町であるとか、ヨット乗りであるとかは、そこからのつながりでしょうか?
A:いえ、そんなことはありません。僕が監督に起用される前の企画段階で既に決まっていた設定も多いですし。

Q:では、鎌倉らしきのそばの町が舞台というのも…?
A:あ…それは僕の希望です。
Q:スピカおばさんが登場して花火の時に、「つらいこともあったんででしょ?」と言われると、泣くように抱きつくというのがありました。天真爛漫なように見えもするコメットさんですが異国での一人ぐらしであるわけだし、ファミリーの中に他人が一人で同居しているわけで打ちとけきれてない他人行儀もないわけじゃない。楽しく接してはいるのだけど、それは本当の娘とか姉としてではなく、明るい家族生活を傍観するもの的なものでもあるわけで。でも、何ら気がねなどないように周囲に対しては笑っている。そのことを、かつての自分もそうであったから、スピカおばさんは見抜いている。
 それに対してメテオさんというのが他人の記憶を操作して居座っている傲慢な女王様なようでいながら実はコメットさん以上に家族同然…ほとんど実の孫として、老夫婦からしっかりと受け入れられていた。
 これはネーミングとして、コメット=彗星…地球に接近はするのだけれど、近づいて姿が見えるだけで、やがて去っていく星(おばさんらを考えると周期的?)。メテオ=隕石…破壊的に衝突したりもするけれど、正面から突っ込んで来る結果、そこに土着してしまい得る存在という意味合いがこめられていたのでしょうか?
A:そんなことはありません(笑)。

Q:コメットさんって設定上は、せいぜい15歳くらいだと思うんですけど(「12歳」というフォローの声あり)。近所のおばさんが幼稚園に子供を送り出した後で忙しくて大変よね…という時に一緒になって笑ってたり、変身して学校へ行ったりとかあったわけで。どう見ても普通なら中学に通学してるような年齢の女の子が、毎日の自由時間を過ごしてるわけなんですけど、御近所からどんな風に思われてるわけなんでしょうか?

A:そこは…まぁ(笑)。そういうものなのだと、好意的に認知されていたわけじゃないでしょうか。
 あ…そうですか(って、冗談ぬきで登校拒否児かヒッキー扱いかかよ〜〜。でも、現実にいたらば、やっぱそうなのかな…)。
 あと、桶谷さんがなるべく学校の描写を入れたくなかったとかいうことだったかな?(うろ覚えですいませんm(__)m……実は神戸監督がまた、すごくか細い声で話す人だったので、聴きとりきれなかった部分もあります。

神戸守監督のインタビューがリクルートのサイトに掲載されています。
Q:最終話で、剛くん&ネネちゃんの同級生の眼鏡の子に対して、「御苦労…それでは、おまえも役目を終わったのだから工作員、への何号ではなく、普通の園児に戻りなさい」とか言って、記憶を消そうとしますよね。あそこで、「うわぁ、イヤだ! コワイ〜」みたいなリアクションを見せます。それを見たメテオさんは、自分も一年近く地球で人々と接する生活を過ごして来た思い出もあるわけだからか、「今までの日々が楽しかったか?」と問いかけて、「はい…」という返事が返って来ると記憶を消すのをやめにします。あの時、バトンを振り上げてキッとにらみ据えていた目つきだったのが、スッと表情を一変させますよね。あぁいう描写ってのは、脚本の方で“おだやかな顔に転じて”みたく示されてるものなんでしょうか? それとも、コンテとか演出によるものでしょうか?
A:あれなんかは完全に僕の解釈です。脚本ではそんなことまで書かれてはいません。桶谷さんは割合とト書きをあまり書かない脚本で、セリフがボンボンとあって、それをどう解釈するかについては演出側にかなり任せてくれる傾向ではあったみたいですね。
Q:そうですか…。どうも、色々とありがとうございました。