小田原建築探偵   
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幻のスカンジナビア館〜12 04.07


さて、北海道にはもう一つのパビリオン
が移築予定されていた。それがカナダ
のケベック州館だ。”行方知れずのパビ
リオン”ケベック州館。その行方は?

当時の資料によれば北海道日高町に
三菱商事が建設予定のホテルのシン
ボルにする予定とある。はたして、この
パビリオンは移築されたのであろうか?

スカンジナビア館の”ス”の字ですら
殆ど伝わってこないのだが、ケベック
州館の”ケ”の字も全く伝わってこな
い。その後の情報、噂話、全くゼロ。
こちらも”幻のパビリオン”と言えよう。

この計画どうも本当に幻に終わってし
まった様でだ。三菱系列T社が日高町
富岡地区に計画していたレジャー施設
の中心に据える予定でパビリオンは実
際解体後、苫小牧の倉庫まで輸送され
て来ていたそうだ。

このレジャー施設へ通じる道路の完成
を待って移築予定であったらしいが何ら
かの理由で中止となりレジャー施設計画
その物も無くなってしまったらしい。建築
予定地には近年迄ドライブインが建っ
ていたそうである。

ケベック州館もスカンジナビア館と同様
レジャー施設の一部として移築される
予定であったとは..解体され第二の人生
を待つばかりであったパビリオンの部材
の行方は今となっては解らないそうだ。


近くに来ていながら移築されなかった
のは残念な事だが、それはそれで一つ
の物語と言える。