・比較因子

3、リア・パネルの形状

  ノーマル 3D ウィングのマシーンにおいて、リア・パネルが有る場合と、無い場合を検討する。

 

 

解析結果    リア・パネルの有無 1

静圧分布図  リア・パネル有り (FW-24型)  地上 630mm 断面 (サイド・ポンツーン真上 走行速度:180 km/h

  (相対圧)

 

静圧分布図  リア・パネル無し (C-20型)  地上 630mm 断面 (同条件)

 (相対圧)

 

考察

  上図はゲージ圧(相対圧)を示した図であり、緑部を標準気圧(相対 0気圧)とすると、赤部が正圧、つまり面を

押す作用をする事を示す。同様に青部が負圧、つまり面を引っ張る、もしくは吸うように作用する事を示す。

 

  サイド・ポンツーンの後部には、ラジエーターの熱気を排出するルーバーがある。一般に、排出される熱気は構造物を

舐めるように進みたがる。しかも車両近傍の外気に比べて流速が幾分遅い。そのため、インダクション・ボックスの後端で

正圧が淀むと考える。

  しかし、リア・サスペンションは走行中に始終動くので、サス・アームの挙動によって気流を乱す事を避けるために

FW−24 では、あえてリア・パネルを装備したものと考える。

  対する C−20 では、インダクション・ボックス後端に発生する正圧の淀みを解消する事に主眼を置いたため、

リア・パネルを外したと考える。

(Fulcrum 著)