―Introduction



■ ワールド概要




このサプリメントの舞台となるのは
春から夏はゆたかな森に、
秋は実りをもたらす木々や草花に、
冬は純白の雪におおわれる
豊かな自然にめぐまれた世界です。
そして、人をはじめ、さまざまな妖精族、そして人でも妖精でもない言葉あるものたちは
多少の例外はあるものの、その豊かな自然と共につつましく生活しています。

この世界は一見、遥か昔の我々の世界と似ているように見えますが、
数多くの"ありえないこと"ことが満ち溢れています。
森に生きる狩人は森の声を聞いて獲物の居場所を知り、
  船乗りは海を渡る風の声を聞いて明日の雲行きを知る。
賢者は書物の精と語らいて隠された真実を知り、
  詩人達は魂の歌を歌い物語を天の星座として刻む。
見知らぬ地を行く旅人は声ならぬ声に導かれて目指すべき場所を知り、
  実りの感謝を忘れぬ農夫の麦は干ばつにあっても緑を失うことが無い。
ありふれた街角の闇には魔物が潜んで人を喰らい、
  新月の夜には迷い出た者の魂を刈ろうと亡者が荒野を闊歩する。
人知れぬ迷宮の奥には世界の深き淵へとつながる闇が口を開け、
  数多の異郷より得体の知れぬ者が訪れ"世界"を侵す。
そして、夜の女神の国では朝が訪れることは無く、
  世界の頂で森の女神が春を告げた時、草木は芽吹きのときを迎える。
我々にとっては"ありえないこと"でも、
この世界の住人達にとってこれらの"現実"は日常の一部として受け入れられています。

そして、PCたちはこの世界で
あるときは、知られざる財宝を追い求めて地下迷宮を彷徨い、
あるときは、深窓の姫君の笑顔のために奮闘し、
あるときは、血と汗と泥にまみれた戦場で生死の境を垣間見、
あるときは、偉大なる力をもって、世界の危機を救い、
あるときは、ささやかな報酬と引き換えに隣人の些細な悩み事を解決することになるでしょう。

ようこそ。この名も無き世界へ。



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