以下の内容はあくまでも追加情報であり、
キャンペーンを行うために必ずしも読む必要のあるものではありません。
念のため。(笑)
キャンペーンの舞台について
キャンペーンは私のHPで紹介しているオリジナルのワールドの
ニルアベール(東アルベール)と呼ばれている地域のオーデルという国を主な舞台として行います。
とりあえず、以下にキャンペーンの舞台となる地方である諸国公連合、
および、オーデルという国について説明しているので
興味のある方は見てみてください。
また、ワールドマップはこちらにあります。
ニルアベール
・概要
ニルアベールとは西大陸西部アルベール地方に広がる地域で、
相争う十数の”侯国”からなる”国”である。
正式名称は”ファルナローン西部アルベール公領”といい、(といっても今となっては多くの人の記憶から忘れ去られしまったのだが)
形骸化してしまっているとはいえ、名目上は現在も立派なファルナローンの領地である。
ニルアベールは戦乱が絶えない場所として有名であるが、
それと同時に人が踏み込むのが難しい深い森が多く存在し
そこには多くの人間以外の”小さき民”が暮らしている。
また、この地は(悪霊も含めた)多くの死者が集う事で有名であり、
この地方のどこかには冥府に在る者と会えるという場所や、”地獄(グレタール)”(※1)とつながる場所があるとも言われている。
※1−”地獄(グレタール)”
この世界において地獄とは”呪われた死の王”もしくは、”穢れた生の主”と呼ばれる
強大な"悪魔"が支配する異界の事を指す。
地獄は煮え立ち荒れ狂う海が広がる世界であり、そこに浮かぶ島では死者の魂が終わる事の無い責め苦に苛まれるといわれている。
この世界の住人にとって”地獄”に連れ去られるということは、最も恐れるべき事の一つであり、
死者、生者関係なくその魂を地獄へと連れ去るといわれる、
地獄の魔物(この世界に堕ちた魂のなれの果てと言われている)は人々に非常に恐れられている。
・歴史
今(世界暦2000年前後)から、500年程前、かつて”世界”の北半分を支配していたファルナローンの衰退と共に、
ファルナローン アルベール公領地域がその支配から事実上”独立”したのが
この”ニルアベール”および、その西に位置する"フリムアベ−ル"のはしりである。
しかし、からの”独立”から10年と経たないうちに、アルベール公領はある怪異(※2)をきっかけに分裂状態となり
そのうち東半分の地域はアルベール公の下に仕ていた諸侯が勝手に国主の名乗りをあげ、相争う土地と化したのである。
そして、いつしか、商人達が大きな力を持ち、安定して気候にも恵まれた地域がフリムアベール(西アルベール)と呼ばれるようになる一方で
争いの絶えない、アルベール公領の東半分の地域をニルアベールと区別して呼ぶようになったのである。
もともと気候が比較的冷涼で食料に(あくまでも他の地方に比べれば、であるが)恵まれず、
また、多くの死者が集うゆえに”怪異”が頻発する地であったニルアベールは
以前より平穏とは言いがたい地ではあったが、
以前はここまで荒んだ地ではなかったといわれている。
500年前から現在に至るまで幾度となく
この地の戦乱が収束する決定的な機会もいくつかあったのだが、
その度に”偶然にも”その機会を台無しにするような事件が起き、
戦乱が収束するには至っていない。
長年続く戦乱の影には古の呪いがこの地にかかっているからだとか、
歴史の影で蠢く得体の知れない何者かがいるからであるとか、憶測が飛び交っているが、
多くの因縁が古くから存在するこの地では、たいていの話が真実味をもって語られている。
※2−500年前にを襲った怪異
この怪異については詳しい事が分かっていない。
年代が古い事もあるが、その当時から生存している妖精族の長老なども
この日については”何か恐ろしい事”かがあったと言う事を除いて記憶がすっぱりと抜け落ちていると言われている。
・現状
現在、ニルアベール内は今までの苛烈な争いの歴史を考えると、落ち着いた状態にあると言う事ができる。
これは世界暦の1900年ごろにアルベール地方の支配者である
アルベール公家の復興がなされた事が原因であると言える。
ファルナローン アルベール公領の支配者であったとされるアルベール公家は
アルベールの地において絶えて久しかったのだが、
世界暦の1900年ごろに、ファルナローンに残っていたアルベール公家の分家の当主となった
グスター・アルベールという男が何を思ったか、自らの手勢を率いてニルアベールに乗り込み
アルベール公家を"復興"したのである。
彼は、瞬く間にアルベール公爵がニルアベールの”正当な支配者”であったという過去の事実を巧みに利用し、
同時に各諸侯間の力関係を巧みに利用して自らの元にまとめ上げたといわれている。
ただ、このグスターが作り上げた現在のニルアベールの状態は
侯国同士が牽制し会う危ういバランスの元に成り立っているものであり、
グスター・アルベールの死後はアルベール公家には彼のように傑出した人材は現れていないため、
アルベール公家の”侯国連合の筆頭”としての威光も最近は多少のかげりが見えはじめている。
(また、アルベール公家はニルアベールの”支配者”ではなく、あくまでも”筆頭”でしかないため、
ないがしろにされる事はないが、その一方で諸侯に対する絶対的な権力をもっている訳ではない。)
しかし、”ニルアベールの筆頭”という事実の存在は大きく、公家の背後にあるファルナローンの存在を警戒してか
いまだに表立ってアルベール公家に逆らおうという者はいない。
(そのような事をすれば、他の侯国に侵略の大義名分を与える事になるようなものである。)
アルベール公家という”楔”のおかげで以前は侯国連合でありふれていたものであった
血で血を洗うような戦いは今のところ息をひそめているのは確かなのである。
しかし、表立っての戦がある程度息をひそめた分、
見えないところでの”戦い”は苛烈さを増して来ている。
特に アルベール公家が居を構え、また、多くの諸侯も集まる
公都ブランデスでは”権力”を手に入れようとする者達の手段を選ばぬ争いが影で激しく行われており、
ある意味、争いは陰惨さをましたと言えるかもしれない。(魔法を用いた呪詛、暗殺なども珍しくないと言われている。)
それに、侯国同士の小さな小競り合いや、”大義名分のある”戦いは相変わらず多く、
ニルアベールは決して平和と言えるような状態ではないと言える。
オーデルについて
キャンペーンはのニルアベールの小国オーデル候国の候都・オーデルが主な舞台となる。
オーデル候国は小国が多い候国連合の中でも指折りの小国で国全体の人口は2500人ほどしかなく、
その人口のほとんどが候都オーデルのものである。
しかし、オーデルの町も候都と呼ぶにはあまりにも小さい。
そのうえ、北、西、東の三方をゲヘルの峰々に囲まれており交通の便も良くなく
目立った産業もないという、まさに田舎の弱小国の手本のような国である。
それが今まで存続してきたのは、
オーデルから南方に一日半ほど下った所に位置する大国ジセールとの関係があったからといえる。
ベル・オーデルとジゼールは二国は両候家の間に血のつながりがあることも手伝って、
対等とはいえないものの、友好的な関係を数百年以上もの間保ち続けていて、
ベル・オーデルの危機をジゼールが何度となく救ってきた経緯がある。
このような関係であれば、ジゼールにオーデルが吸収されてもおかしくないのだが
そうならずに、ジゼールとオーデルが一つの国としてではなく別の国として存在しているのか、
その点について、詳しい事情を知るものは(一般には)いない。
・地理
オーデル唯一の産業はオーデルの南側に広がる斜面に植えられた葡萄(を原料としたワイン)と小麦である。
気候が冷涼な候国連合では葡萄が取れることは珍しいため、ワインは比較的高値で取引されるのだが
いかんせん、採れる量が少ないため国を潤すには至っておらず、そのほとんどは候国内とジゼールで消費されている。
ただ、ベル・オーデル産のワインは思いのほか品質が高く、
過去に何度か候国連合の候主からファルナローン王への献上品として選ばれた事も過去にはある。
(※侯国連合は名目上ではあるがファルナローンの領土であり、候主達が献上品を贈る風習などが今も残っている。)
また、オーデルから北へ行くとクエス・オーデル(古イルムで”オーデルの寝床”)と呼ばれる森が、
ゲヘルの峰々に突き当たるまでまで広がっていて、豊かな恵みをオーデルにもたらしている。
この森は森エルフや小人族、フェアリー、ハーフリングの住処ともなっていて、
また、森のどこかははっきりしないが森の中には幻界に近い所も存在し、幻獣使いの一族が住んでいるとも言われてる。
(幻界に直接つながっているところに踏み込んでしまうと、霧に包まれた森が延々広がる幻界に迷い込んでしまい、帰ってこれなくなる事もままある。)
このクエス・オーデルを2日ほどかかり北に抜けた所、ゲヘルの峰々のふもとには洞窟の入り口が一つ在しているのだが、
この洞窟を一日ほどかかって抜けると巡礼街道の要所として栄えるテラム侯国の領内に抜ける事ができる。
この洞窟を利用すればオーデルから巡礼街道への道のりを大幅に短縮できるため、、便利ではあるのだが
洞窟の中には得体の知れない化け物が潜んでいるとも言われているせいか、この洞窟を通る者はあまりいない。
テラムのほうから見ると、この洞窟を使えばジゼールの背後をつけるため、
150年程前、この洞窟を通じて攻め込もうとした事があったのだが、
そのときは、洞窟内で移動に手間取っていた所を、
待ち伏せていたジゼール、オーデルの軍勢によって一網打尽にされて大きな損害を受け、引き下がったという経緯がある。
(洞窟内にでる”化け物”とはこのときに命を落としたテラムの兵士達の死霊であるとの話もある)
ここしばらくの間は、洞窟の”化け物”を恐れてかテラムからの侵攻の気配も全くなくなってしまったため、
洞窟の出口を見張っていた番所も野ざらしになっていたのだが、
二年前にベル・オーデルに迎えられた魔術師、フレッダ・ミローグの提案で
いまは、ベル・オーデル騎士団から見張りが数名常駐するようになっている。
このように厄介な洞窟がなぜ埋められたりしなかったのかということになるのだが
じつは過去に、その試みが実行された事がある。
しかし、そのときは、洞窟の入り口を埋めたその翌日に、
どういうわけか埋めたはずの入り口が元通りになっていたといわれている。
また、洞窟を埋める作業中に得体の知れない何者かの声を”聞いた”者、
何の前触れも無く、突然錯乱状態になった者などがいたと言われ、
それ以来、この洞窟をふさぐという試みは行われていない。
・オーデル候家の内情
現オーデル候はデラル・オーデル(40歳)である。
性格は温厚で、人望もそこそこあり、領民からの信頼もあついのだが、
その性格ゆえに領主としてはあまり有能とは言いがたい。
ベル・オーデル騎士団はオーデル唯一の軍隊であり、その総勢は30人程度である。
そのうち、10人ほどは町の警備隊も兼ねており、
その他の騎士はテラムへつながる洞窟の見張りの任務についたり城の警備についている。
現在の騎士長はマグナス・クレドール。
武術に秀で、部下からの信頼もあつい逸材であり、
過去何度か、ジゼールの戦に数少ない”援軍”を率いて参加し、戦功を挙げている。
そのためか、ジセール侯国からも士官の誘いが何度かきているのだが、
本人はその誘いを断りつづけている。
あと、最近になって変わったこととして、魔術師フレッダ・ミローグが城に迎えられた事が挙げられる。
彼もまた、魔法だけでなく、様々な分野の知識に精通している逸材であるが、
オーデルのような小国になぜ仕えているのか不思議がられている。
また、オーデル候家の特異な点として候家では女児しか生まれず、
常に他家から婿を取り家を受け継いでいる点が挙げられる。
現に2人いるデラルの子も双方共に女児であり、彼自身も婿養子として(妻は既に他界)この家に入ったという経緯がある。
・オーデルの地下洞穴について
何の変哲も無い田舎町であるオーデルであるが、
そのなかで唯一異彩をを放つのがオーデルの城にある地下への入り口である。
この地下への入り口はオーデルの町が作られる以前から存在していると言われており
その全貌を明らかにしたものはいない。
基本的にこの地下への入り口はオーデル候家が管理していて、何人も立ち入る事が許されていない。
そもそもが、この地下への入り口を監視者の末裔がオーデル候家の起こりだという話もあるが
なぜ、地下への入り口を監視しなければならなかったのか、中に何があるのか、
というような肝心の部分に関しては記録が残っておらず、
ただ、オーデル候家は昔からの慣わしに従って
地下への入り口を管理(といっても見張りを立てて、鍵をかけ誰も入らないようにしていただけなのだが)しているというのが現状であった。
昔は、中にとんでもない財宝が埋まっているという根も葉もない噂に踊らされた山師などが
今までに何度か、監視の目を盗んで中に探索に入ったりしているようだが
何の成果も無く帰ってきたものばかりだったという。
やがて、長い歴史の中で人々の記憶から忘れ去られ
町の外の人間以外では知る者はほどんどいないような状態であった。
ところが、今から十年程前、ある事件が起こる。
地下への入り口を見張る騎士が殺され、それと同時に夜な夜な町の住人が姿を消し始めたのである。
地下への入り口の向こうにその元凶があるのは明らかだったが、
その元凶を断つべく地下へと降りた騎士たちは一人として帰らず、
ジゼールの高名な魔術師にもこの怪異の原因を解き明かす事はできなかった。
町の者達が一人一人と姿を消していく中、ある一人の旅の聖天教会の教父がオーデルの町を訪れる。
その滞在中に、町で起こっている怪異の事をを聞いた教父はなにを思ったか単身地下へと赴いたのである。
武勇に優れた騎士でさえ突き止め得なかった怪異を協会の教父一人で何とかできるとおもえず、
彼の犠牲を悼んだ人々であったが、彼が地下へと赴いたその2日後の夜、
耳をつんざくくような咆哮が地下から聞こえ、それ以来、怪異はぴったりと止んだのである。
その後、町の住人達は怪異を止めた”英雄”の帰還を待ちわびたのだが、
行方知れずになった町の住人同様、彼が地下から帰還することは無かった。
それからしばらくの後、忌まわしい事件の記憶を封じるかのように、
その地下への入り口は以前にも増して厳重な封印(魔法的な封印を含めて)を施されて封じられ
二度とその封印が解かれる事は無いはずであった、のだが・・・・。