軌跡の果て 第二章 |
彼らの旅は、あてもなく、目指す街の名も知らぬ旅だった。 神子の『ルフィ』を失い、神殿が崩壊した事で、彼らは『居場所』を亡くしてしまった。 神殿の後ろ盾となっていた王国の革命によって、神の社は反乱軍によって踏み躙られたのだ。 『神官狩り』と称した一方的な殺戮は、国の民が信仰していた神を冒涜し、神の使いである神子さえも奪い穢した。 生き残った二人に残された道は『旅に出ること』。 ただ、己の存在を確かめ、その意義を見い出すための旅。 そしてゾロにとっては、消えた『ルフィ』を探し求める旅だった。 だが、それももう限界に達していることに、ゾロは薄々感づいていた。 ルフィは、良い意味でも悪い意味でも、酷く目立つ。神の使いの象徴であるゴッド・アイは、心貧しき者にとっては、ただの『珍しい瞳を持った人間』であり、『金ヅル』でしかないのだ。 人の目を忍ぶ旅は、未だ幼いルフィにも、主君を失った心の傷を抱えたままのゾロにも、疲労を濃く溜め込ませる。 そろそろ、旅の目的を定める必要があった。 それは、ルフィを受け入れてくれる神殿を探すこと、だ。 それでもただ世界を彷徨うような旅を続けているのは、一重にゾロが『ルフィ』を諦めきれぬが故、であった。 |
| 続く >> |