.
.
.
.
.
TOPページ(Alt+B)
.
Mozillaを使ってみよう

mozillaとは、IE(Internet Explorer)と同様、Webページを閲覧するためのソフト(ブラウザ)の1つです。昨今のInternet Explorerのセキュリティホールの多さから、にわかに人気急上昇中のブラウザです。開発元はmozilla.org(http://www.mozilla.org/)で、同場所からダウンロードできます。またmozilla.orgで開発されているmozilla Webブラウザに関連する日本の情報を集約したサイト、もじら組(http://www.mozilla.gr.jp/)ではmozillaに関するさまざまな情報を日本語で提供してくれています。2003年10月現在の最新安定化バージョンはMozilla 1.4.1。Mozillaには安定化バージョン「Branch(ブランチ)」の他に「Trunk(トランク)」というバージョンがあり、こちらは新しい機能をどんどん追及しています。その分やや不安定ではありますが、新しい機能をいち早く試したい方はこちらを使ってみるのも面白いでしょう。

Mozillaブラウザ Mozillaの概観(テーマを適用)

ダウンロードが完了したら、早速インストールしましょう。画面の指示されるままにインストールを行えば完了します。ただし、すでにmozillaをインストールしてある環境にバージョンアップする場合は注意が必要です。筆者の経験ではmozillaをバージョンアップする際にはあらかじめ旧バージョンをアンインストールし、Program Files内にあるMozillaディレクトリを手動で削除し、Windows98、MeではC:\Windows\Application Data\Mozilla\Profiles\default\*******.slt、Windows2000、XPではC:\Documents and Settings\ユーザー名\Application Data\Mozilla\Profiles\default\*******.sltフォルダ中のchromeフォルダを削除してから新しいバージョンをインストールするとうまくいきます(他にも同ディレクトリ内のlocalstore.rdfも削除しておいたほうが安全かも知れません)。インストールが完了したら、Mozilla 日本語パック(JLP)のサイトから日本語バックをインストールします(現在、日本語パックの開発は停止していますが、有志の方が別途提供されています)。

Mozillaの設定

mozillaの設定は「編集」メニューの「設定」を選択して、設定画面で行います。各項目を見てみましょう。

設定画面 Mozillaの設定画面

カテゴリ

内 容

表示 Mozillaが開始したときに起動したい項目にチェックを入れる。ブラウザを主目的として利用するならNavigatorにのみチェックが入っていればよい。メーラーやアドレス帳も利用するなら各ショートカットメニューを作成して起動させるとよい。(後述)「ツールバーの表示」は1.3からツールバーに絵と文字の両方が表示できるようになった。

フォント   フォントの指定を行う。日本語パックをインストールすると適切に設定されているが、Sans-serifのフォントをMSP明朝からMSPゴシックに変更する。

配色 特に理由が無い限りデフォルトのまま使用する。テキストと背景の「システムカラーを使用」にチェックを入れるとよい。

テーマ   テーマ(スキン)を選択する。「新しいテーマを入手」をクリックすると他のテーマを入手し、mozillaの外観をスタイリッシュにすることができる。ただし、使用しているバージョンに合ったものでないとエラーとなるので要注意。因みに使用しているMozillaのバージョンは「ヘルプ」メニューの「Mozillaについて」で確認できる。

言語/コンテンツ 日本語パックをインストール後、JP RegionとJapanese(Japan)に変更後、再起動すると日本語設定が有効になる。うまくいかない場合は再度English(US)に戻して再起動、再び日本語を選んで再起動を繰り返すとうまくいく場合がある。

Navigator   起動時やホームページの設定を行う。起動時には空白ページにしておいたほうが起動の体感速度が速い。「デフォルトのブラウザ」ボタンを押すと、Mozillaがデフォルトのブラウザになる。「ホームページ」にはgooやyahooなどの検索エンジンページを入れておくと便利。

履歴 履歴の日にち設定やクリアーを行う。特に変更の必要はないのでそのまま使っている。「履歴をクリア」ボタンを押すと、それまでの履歴が削除される。「ロケーションバーの履歴」ボタンを押すと、URL入力欄に手入力したそれまでのURLがすべて削除される。

言語   デフォルトでは英語と日本語がサポートされている。他の言語を追加するには「追加ボタン」を押して追加する。一部の海外サイトなどで日本語言語からだと他のページに飛ばされてしまうような場合には英語[en-us]を最優先言語にするとうまくいく。「文字コード」はデフォルトのままにしておく。

ヘルパーアプリケーション ファイルタイプ別に開くアプリケーションを指定する。筆者の環境ではapplication/octet-streamでダウンロードされるファイルに.exeの拡張子、audio/x-pn-realaudioでダウンロードされるファイルの内、rm形式ファイルに.txtの拡張子が付いてしまうので、この2つを指定している。指定方法は、「新しいタイプ」ボタンを押し、ファイル拡張子欄に指定する拡張子を(複数指定する場合は空行で区切る)、MIMEタイプ欄にMIMEタイプを入力する。指定するMIMEはMIMEタイプ一覧を参照してください。

Smart Browsing   ここでは「Internet Keywordsを有効にする」にチェックを入れておくと便利。

インターネット検索 デフォルトの検索エンジンを自分の好みで選択する。例えばLycosを選択しておくと、URL入力欄に「株式」と入力し検索ボタンを押すとLycos検索エンジンでの検索結果が出力される。Google(ja)あたりが人気もあり一般的か。

タブブラウズ   タブブラウザとして機能させるには「ウインドの代わりにタブを開く場合」のどれかにチェックを入れる必要がある。一番上の「Webページでリンクを・・・・」をチェックしておくとCtrl+リンクをクリックでタブブラウザとして機能し便利である。

ダウンロード ダウンロードが開始したときの動作を指定する。「進行状況ダイアログを開く」にチェックを入れておくとよい。

Composer おまけで付いているHTMLエディタ。

メール&ニュースグループ   メーラーの設定を行う。もちろんマルチアカウントにも対応している、非常に高機能、高セキュリティーなメーラーである。当然のことながらプレビューしてもKlezやBadtransに感染しない。

プライバシーとセキュリティー ここではCookie(Webサイトによって利用される少量の情報を記したファイル)に対しての処理方法などセキュリティー全般を設定する。お勧めは「文書があるWebサイトから送信されてくるcookieのみ受信する」。「保存されているCookieを管理」ボタンを押して削除を行うが、必要でないCookieはマメに削除するのが無難。「いったん削除したCookieは再び受け入れない」、cookieの最大有効期限のところににチェックを入れておくという方法もある。ホップアップウインドウに関してはデフォルトのままで問題ない。

詳細   高速起動を有効にするにチェックを入れておくと、mozillaの一部がメモリに常駐したままになり起動が高速になる。しかし、かなりのメモリを消費する(筆者の環境でスタンバイ状態で15MB〜25MB)のでNetscapeと同様ストレスなくmozillaを動かすには500MHzクラス以上のCPU、256MB以上のRAMがあったほうがよい。また、メモリ消費量だけを考慮した場合、スタンバイ状態で15MB程度消費するのに対し、起動したまま最小化状態にしておくと1MB程度で済むため、頻繁にブラウザ利用する方はブラウザを終了させず最小化しておくほうが得策である。

スクリプトとプラグイン ここでは「ウィンドウを移動または大きさを変更する」、「ウインドウを前または後ろに開く」のチェックをはずしておくと、ポップアップウィンドウが勝手に開いたり、ウィンドウサイズを勝手に変えられるのを防ぐことができる。これはMozillaの最大の売りの1つである。また、メール&ニュースグループではJavaScriptを有効にしないほうが無難。

キャッシュ   ディスクキャッシュをクリアーしたい時に使用。ディスクキャッシュサイズを大きくすればパフォーマンスはアップするが終了動作が遅くなる。特に理由が無い限り設定はデフォルト値のまま使用する。Trunkの1.3bからはリンクの先読み機能もついている。

プロキシ 名前の通り、プロキシの設定を行う。Internet Explorerなどと同様、アドレスまたはホスト名、ポート番号を指定する。

HTTPネットワーク   昨今はHTTP1.1をサポートしているサーバーが大多数なのでデフォルトのままで使用しても特に問題は無い。「KeepAliveを有効にする」、と「パイプラインを有効にする」のチェックはそのままにしておく。

ソフトウエアインストール ソフトウエアーのインストールと更新を管理する。

マウスホイール   ホイールマウスの動作方法を指定する。好みに応じてカスタマイズすればよい。ちなみに筆者は「ドキュメントを5行ずつスクロールする」に設定している。

システム ファイルタイプとプロトコルの関連付けを行う。ファイルタイプは文書類のみ関連付け、JPEG、GIFなどの画像はチェックをはずしたほうがよい。プロトコルにはすべてチェックを入れることによりmozillaをデフォルトのブラウザとして使用できる。

Debug   Trankだけの機能。一般的な用途では特に使用しない。

プラグインのインストール

mozillaでJava、Macromedia Flash Player、Apple QuickTime等を利用するためにはそれぞれのプラグインをインストールする必要があります。そのプラグインを必要とするページを訪問した際に自動的にプラグインページが表示されインストールを促してくれますが、あらかじめメジャーなもの(上記の3つくらい)はNetscapeのBrowser Plug-insページからダウンロードしインストールしておきましょう。JavaはJRE1.3.*まではJavaAppletの起動にかなりの時間を要していましたが、JRE1.4.*からは改善されているようです。また、プラグインとは異なりますが、ダウンロード専用ソフトのIrvineにも対応可能です。

ショートカットアイコンの作成

上記の設定でmozillaアイコンをクリックした場合、Navigatorしか開きません。せっかくですからメーラーとアドレス帳も利用したいものです。Navigatorのステータスバー左のコンポーネントバーから開くこともできますが、ここではメーラー、アドレス帳それぞれの専用ショートカットメニューを作成しましょう(最近のバージョンのMozillaはあらかじめメーラーのショートカットは作成されています)。

ステータスバー

ショートカットメニューの作成はショートカットのリンク先にコマンドラインオプションを付加することで作成できます。まず、mozillaのショートカットメニューをコピーし、適当なフォルダに貼り付け、右クリック−プロパティでリンク先を確認します。

"C:\Program Files\mozilla.org\Mozilla\mozilla.exe"

となっているはずです。mozillaをメーラーとして起動させるには

"C:\Program Files\mozilla.org\Mozilla\mozilla.exe" -mail

と後ろに[半角空き]-mailと指定します。またアドレス帳を起動させるには[半角空き]-addressbookと指定します。作成したショートカットメニューをスタートメニューなりデスクトップなりに移動させると完成です。他にも様々なコマンドラインオプションがあります。興味のある方はNetscape非公式FAQ日本語版のWindows版FAQのNetscape 6 限定項目を参照ください。

Mozillaメーラー Mozillaメーラーの概観(テーマを適用)

Mozillaのちょっと高度なカスタマイズ

Mozillaの動作はprefs.jsというファイルでコントロールされています。これはWindows98、MeではC:\Windows\Application Data\Mozilla\Profiles\default\*******.slt、Windows2000、XPではC:\Documents and Settings\ユーザー名\Application Data\Mozilla\Profiles\default\*******.sltフォルダ中に格納されています。このファイルをメモ帳等で直接編集することで、設定画面にはない特殊な設定を行うこともできます。しかし、このprefs.jsを直接編集することは推奨されておらず、代わりに同ディレクトリ中にuser.jsという名前のファイルを作成し、設定を行うことが推奨されています。以下のような設定を行っています。

user_pref("nglayout.initialpaint.delay", 0);

この指定によりADSLなどの高速回線を使用していれば画面のレタリング速度が速くなる。デフォルトは1200、最近のTrunkでは250になっているらしい。ただ、この1200とか250とかいう数字はそれなりに研究された数値らしいので、0にした場合予期せぬ動作が起こりえる可能性もある。

user_pref("imageblocker.enabled", true);

右クリックにイメージブロッカー(特定のサイトからの画像を受け付けない)である「このサーバーからの画像は受け付けない」が現れる。

user_pref("view_source.wrap_long_lines", true);

Webページのページソースを適当な行で折り返し表示する。

user_pref("mail.quoted_graphical", false);
user_pref("mail.quoteasblock", false);
user_pref("mailnews.display.disable_format_flowed_support", true);

メーラーでの引用部分を > に変更する。デフォルトは縦線になっている。

user_pref("browser.turbo.enabled", true);

ターボモードを有効にする。Mozillaをメモリに常駐させて、起動時間を短縮するもの。この指定は設定画面でも指定することが出来る。

user_pref("network.http.max-connections", 36);

HTTPの通信最大接続数を36に指定する。デフォルトは24。

user_pref("network.http.max-connections-per-server", 16);

1つのサーバーに対して張るセッションの最大数を16にする。デフォルトは8。

user_pref("network.http.max-persistent-connections-per-server", 4);

持続セッションの最大数を4にする。デフォルトは2。

他にも様々な指定が可能ですが、いろいろとやってみて自分に最も適したものを見つけるのも楽しみがあって良いでしょう。各値のデフォルト値はMozillaのURL入力欄に「about:config」と入力すると一覧表示されます。その中で、数値変更して効果がありそうなものを試してみる訳です。ただし、あくまでも自己責任であることは云うまでもありません。筆者は上記設定とBINDによるDNSキャッシュサーバーの効果でもはや反則と思える程のブラウジング速度を得ています。従来、Mozillaは重い、遅いというイメージの感がありましたが、1.3bTrunkからは劇的に改善されているようです。人間の感覚はあまりあてにはならないものですが、Internet Explorerは勿論のことOperaよりも速いのでは?と思うくらいの表示速度を体感できるかもしれません。ただし、現在筆者はMozilla1.4.1を利用していますが、他のブラウザと比較して速度面において優劣を比較するつもりはありません。ブラウザというのはインターネットを利用する際に直接ユーザーが携わる部分となりますので、重要なのはベンチマークなどによるテスト数値ではなく、不要な(意図しない)別窓が出ない、タブによる移動ができる、インターフェース各部分の配置やデザインなど、体感的なものが大切だと思っています。もちろん安全性もです。それらを満足させてくれるのがMozillaです。

昨今ではIE(Internet Explorer)に関するセキュリティーホール、またそれをついたウイルスなどが非常に話題になっています。このようなMozillaなどIE以外のブラウザやメーラーを利用することにより、それらを少しでも回避できる手段を得ることができます。

TOPページ(Alt+B)

CopyRight (C) 2000-2013 by T.Shiraishi All right reserved 無断転載禁止/リンクフリー