インフルエンザ 【ホーム】【戻る


  通常の風邪が喉の痛みで始まる事が多いのに対して、インフルエンザは悪寒や倦怠感、あるいは全身の痛み(頭痛も含む)で始まります。風邪に比べて熱も高く、しかも継続します。 

<症状>
 
 インフルエンザは悪寒、発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、倦怠感を主徴とする急性伝染性の上気道ウィルス疾患です。
 ウィルスはA.A・1、A・2、B、Cの5種が分離されています。
 症状は軽重種々で、流行の時期、季節、地域により、また年齢、抵抗力、慢性疾患の有無等、個人的条件によって左右されます。本症はしばしば混合感染をきたすので、臨床像は著しく多様の変化を示します。 

<タイプ> 

 インフルエンザはだいたい次の3型に分類されます。 
1 単純型(基本型) 
  潜伏期は1〜2日で、一般に前駆症状がなく、突然に悪寒、発熱で始まることが多く、鼻症状、咳嗽を初期症状にみることもあります。次いで食欲不振、筋肉痛、関節痛、倦怠感等の全身症状が現れます。筋肉痛、関節痛等は高年者に著しい。
 有熱期間は3〜4日が最も多いですが、時には7日以上に及ぶこともあります。老年では39℃以上の発熱は少ないようですが、一般には40℃またはそれ以上に達します。
 熱が極度に達すると全身症状は軽快に向かい、代って咳、痰、鼻水等の局所症状が著明となります。
 咳嗽は、初め乾性、のち湿性となり、粘液膿性となります。また咽頭痛があります。 
2 インフルエンザ気管支炎 
   この型は単純型より咳、痰が多く、胸痛も認められることがあります。経過は1〜2週間のことが多いようです。 
3 インフルエンザ肺炎 
   本症はインフルエンザの死因の80〜90%を占めますが、ここまでひどくなると我々のところへ来ることは滅多にありません。 

<予防>
 
 外出後帰宅したらすぐうがい・手洗いの励行、寝不足、過労に注意する等。 

<西洋医学>
 
 予防接種(2週間位前にするものですが、流行がどの型になるかが予想できない欠点があります)と、対症療法として解熱剤、鎮咳剤、抗生物質(2次感染を防ぐもので、ウィルスは死なない)の投与し体力の回復を待つということになります。
 最近のニュースではウィルスの増殖を抑える薬が開発され、効果をあげていると言うことですが・・・。 

<東洋医学>
 
 これは呼吸器疾患なので肺を中心とし、更に脾の変動とみることができます。
 大いに気を労したり、内傷や飲食労倦等により、肺、脾の虚に乗じ、風邪または風寒の邪が陽経を冒して発症します。
 よく風邪の引きはじめは背中がぞくぞくしますが、これは邪が風門より侵入するからと考えられています。
 脈状は浮、数、実、洪を現わします。従って刺鍼手技は浅く、手早く補い、陽経の浮実の邪を瀉すことで治癒に導くことができます。
 標治法は頸、肩部の瀉的散鍼や、大椎周辺の硬結を緩めることでと発汗します。大椎の多壮灸も効果があります。また少商、商陽の井穴刺絡も解熱に有効です。ただしドーゼには注意すること。 


脈診流経絡治療・はり灸・小児はり
秋 山 治 療 院
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